# 目次

1. 1-1 はじめに

2. 1-2 Azure Blob Storageとは

3. 1-3 自動削除の必要性

4. 1-4 自動削除の実装方法

   - 1-4-1 Azure Blob Lifecycle Managementの設定

   - 1-4-2 Azure Functionsによるスクリプトの実行

5. 1-5 実践: 自動削除のステップバイステップガイド

   - 1-5-1 ストレージアカウントの作成

   - 1-5-2 Blobライフサイクル管理ポリシーの指定

   - 1-5-3 Azure Functionsを使ったスクリプトの作成とデプロイ

6. 1-6 パフォーマンスとコストの考慮点

7. 1-7 他の方法との比較

8. 1-8 よくある質問

9. 1-9 まとめ

## 1-1 はじめに

Azure Blob Storageは、Microsoft Azureが提供するスケーラブルで高性能なオブジェクトストレージです。特に、クラウドアプリケーションでのデータ保管に非常に便利です。しかし、一定期間使用されない古いデータが大量にたまると、コスト面やパフォーマンス面で問題になることがあります。

この記事では、Azure Blob Storageにアップロードされたファイルを自動的に削除する方法について詳しく説明します。これにより、ストレージの利用効率を高め、コストを削減することができます。

## 1-2 Azure Blob Storageとは

Azure Blob Storageは、クラウドベースのオブジェクトストレージであり、アンストラクチャードデータの格納に最適化されています。静止画像、動画、バックアップデータなどを効率的に保存できます。また、スケーラビリティに優れ、複数のリージョンにわたって利用可能です。

## 1-3 自動削除の必要性

クラウドストレージは安価ではありますが、無制限ではありません。古いデータが削除されずに保持され続けると、以下のような問題が発生します。

- **コストの上昇**: 不要なデータが多くなると、それに比例してストレージコストが増加します。

- **検索パフォーマンスの低下**: ストレージが膨大になると、データの検索や取り出しに時間がかかります。

- **管理負荷の増加**: 保持するデータが増えると、管理作業が複雑になりやすくなります。

## 1-4 自動削除の実装方法

Azureでは、Blob Storageのデータ管理を自動化するためにいくつかの方法が提供されています。

### 1-4-1 Azure Blob Lifecycle Managementの設定

Azureは、Lifecycle Managementという機能を提供しており、これにより特定のルールに基づいてファイルを自動的に削除することが可能です。具体的な設定手順は次の通りです:

1. **ポリシーの作成**: Azure Portalでストレージアカウントに移動し、“ライフサイクル管理”セクションから新しいポリシーを作成します。

2. **条件の設定**: 年齢、アクセス頻度、タグなどを基にした削除ルールを設定します。

3. **ポリシーの適用**: 設定したポリシーを保存して適用します。

### 1-4-2 Azure Functionsによるスクリプトの実行

もう1つのアプローチとして、Azure Functionsを使用してスクリプトを実行し、Blobを削除する方法があります。これにより、より柔軟な削除ポリシーを実装できます。

#### サンプルコード: Azure FunctionsでのBlob削除スクリプト

以下のPythonコードは、特定の条件に基づいてBlobを削除する機能を実装した例です。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 1-5 実践: 自動削除のステップバイステップガイド

### 1-5-1 ストレージアカウントの作成

1. Azureポータルにサインインし、「ストレージアカウント」をクリックします。

2. 「＋作成」をクリックし、必要な情報を入力します。

3. ストレージアカウントが作成されると、Blobサービスが利用可能になります。

### 1-5-2 Blobライフサイクル管理ポリシーの指定

1. ストレージアカウントの「データ管理」下にある「ライフサイクル管理」へ移動します。

2. 「＋ルールの追加」をクリックし、ルールを設定します（例: 30日以上のBlobを削除する）。

3. 「適用」をクリックしてポリシーを保存します。

### 1-5-3 Azure Functionsを使ったスクリプトの作成とデプロイ

Azure Functionsを利用することで、条件に応じたより詳細な削除ポリシーを実装できます。

1. **Azure Functionsの作成**: Azureポータルで「関数アプリ」を探し、関数を作成します。

2. **スクリプトの記述**: 上述のPythonスクリプトなど、自動削除用のスクリプトを記述します。

3. **トリガーの設定**: タイマートリガーまたはHTTPトリガーを設定し、実行時期を決定します。

## 1-6 パフォーマンスとコストの考慮点

- **ストレージコストの最適化**: 自動削除を適切に設定することで、保管コストを50%以上削減することが可能です。

- **トラフィックとコストのバランス**: 削除を頻繁に行うと、操作コストが発生することも考慮し、適切な削除間隔を設定しましょう。

## 1-7 他の方法との比較

### AWS S3との比較

- **Azure Blob**: Azureのネイティブサービスで、Microsoft製品との連携が優れています。

- **AWS S3**: 同様に高いスケーラビリティを持ちますが、AWSエコシステムでの連携が優れています。

### 自動削除におけるコストと機能

| 機能                   | Azure Blob                   | AWS S3                      |

|----------------------|------------------------------|-----------------------------|

| 自動削除機能         | ライフサイクル管理ポリシー   | ライフサイクルルール        |

| 最小削除間隔         | 1日                         | 1日または特定のバージョン     |

| コスト               | 定額/使用量に応じた課金      | 成分に基づく課金             |

## 1-8 よくある質問

- **Blobの削除はどのくらい時間がかかりますか？**

  - 通常、ポリシー適用後すぐに削除が開始されますが、数時間を要する場合もあります。

- **自動削除の設定によって他の影響はありますか？**

  - 古いデータが適切に削除されない限り、削除ポリシーが原因でデータ損失が発生するリスクがあります。設定は慎重に行ってください。

## 1-9 まとめ

Azure Blob Storageでのファイルの自動削除は、ライフサイクル管理とAzure Functionsを活用することで実現可能です。それにより、ストレージコストを最適化し、管理を簡素化することができます。適切なポリシーを設定することが、ストレージの効率化における鍵となります。

# 目次

1. 1-1 はじめに

2. 1-2 Azure Blob Storageとは

3. 1-3 自動削除の必要性

4. 1-4 自動削除の実装方法

   - 1-4-1 Azure Blob Lifecycle Managementの設定

   - 1-4-2 Azure Functionsによるスクリプトの実行

5. 1-5 実践: 自動削除のステップバイステップガイド

   - 1-5-1 ストレージアカウントの作成

   - 1-5-2 Blobライフサイクル管理ポリシーの指定

   - 1-5-3 Azure Functionsを使ったスクリプトの作成とデプロイ

6. 1-6 パフォーマンスとコストの考慮点

7. 1-7 他の方法との比較

8. 1-8 よくある質問

9. 1-9 まとめ

## 1-1 はじめに

Azure Blob Storageは、Microsoft Azureが提供するスケーラブルで高性能なオブジェクトストレージです。特に、クラウドアプリケーションでのデータ保管に非常に便利です。しかし、一定期間使用されない古いデータが大量にたまると、コスト面やパフォーマンス面で問題になることがあります。

この記事では、Azure Blob Storageにアップロードされたファイルを自動的に削除する方法について詳しく説明します。これにより、ストレージの利用効率を高め、コストを削減することができます。

## 1-2 Azure Blob Storageとは

Azure Blob Storageは、クラウドベースのオブジェクトストレージであり、アンストラクチャードデータの格納に最適化されています。静止画像、動画、バックアップデータなどを効率的に保存できます。また、スケーラビリティに優れ、複数のリージョンにわたって利用可能です。

## 1-3 自動削除の必要性

クラウドストレージは安価ではありますが、無制限ではありません。古いデータが削除されずに保持され続けると、以下のような問題が発生します。

- **コストの上昇**: 不要なデータが多くなると、それに比例してストレージコストが増加します。

- **検索パフォーマンスの低下**: ストレージが膨大になると、データの検索や取り出しに時間がかかります。

- **管理負荷の増加**: 保持するデータが増えると、管理作業が複雑になりやすくなります。

## 1-4 自動削除の実装方法

Azureでは、Blob Storageのデータ管理を自動化するためにいくつかの方法が提供されています。

### 1-4-1 Azure Blob Lifecycle Managementの設定

Azureは、Lifecycle Managementという機能を提供しており、これにより特定のルールに基づいてファイルを自動的に削除することが可能です。具体的な設定手順は次の通りです:

1. **ポリシーの作成**: Azure Portalでストレージアカウントに移動し、“ライフサイクル管理”セクションから新しいポリシーを作成します。

2. **条件の設定**: 年齢、アクセス頻度、タグなどを基にした削除ルールを設定します。

3. **ポリシーの適用**: 設定したポリシーを保存して適用します。

### 1-4-2 Azure Functionsによるスクリプトの実行

もう1つのアプローチとして、Azure Functionsを使用してスクリプトを実行し、Blobを削除する方法があります。これにより、より柔軟な削除ポリシーを実装できます。

#### サンプルコード: Azure FunctionsでのBlob削除スクリプト

以下のPythonコードは、特定の条件に基づいてBlobを削除する機能を実装した例です。

```python

import os

from azure.storage.blob import BlobServiceClient

from datetime import datetime, timedelta

def delete_old_blobs(container_name, days_old):

    connection_str = os.getenv('AZURE_STORAGE_CONNECTION_STRING')

    blob_service_client = BlobServiceClient.from_connection_string(connection_str)

    container_client = blob_service_client.get_container_client(container_name)

    blobs = container_client.list_blobs()

    expiration_date = datetime.utcnow() - timedelta(days=days_old)

    for blob in blobs:

        if blob.creation_time < expiration_date:

            container_client.delete_blob(blob.name)

            print(f"Deleted {blob.name}")

delete_old_blobs('my-container', 30)  # 指定日数以上を削除する

```

## 1-5 実践: 自動削除のステップバイステップガイド

### 1-5-1 ストレージアカウントの作成

1. Azureポータルにサインインし、「ストレージアカウント」をクリックします。

2. 「＋作成」をクリックし、必要な情報を入力します。

3. ストレージアカウントが作成されると、Blobサービスが利用可能になります。

### 1-5-2 Blobライフサイクル管理ポリシーの指定

1. ストレージアカウントの「データ管理」下にある「ライフサイクル管理」へ移動します。

2. 「＋ルールの追加」をクリックし、ルールを設定します（例: 30日以上のBlobを削除する）。

3. 「適用」をクリックしてポリシーを保存します。

### 1-5-3 Azure Functionsを使ったスクリプトの作成とデプロイ

Azure Functionsを利用することで、条件に応じたより詳細な削除ポリシーを実装できます。

1. **Azure Functionsの作成**: Azureポータルで「関数アプリ」を探し、関数を作成します。

2. **スクリプトの記述**: 上述のPythonスクリプトなど、自動削除用のスクリプトを記述します。

3. **トリガーの設定**: タイマートリガーまたはHTTPトリガーを設定し、実行時期を決定します。

## 1-6 パフォーマンスとコストの考慮点

- **ストレージコストの最適化**: 自動削除を適切に設定することで、保管コストを50%以上削減することが可能です。

- **トラフィックとコストのバランス**: 削除を頻繁に行うと、操作コストが発生することも考慮し、適切な削除間隔を設定しましょう。

## 1-7 他の方法との比較

### AWS S3との比較

- **Azure Blob**: Azureのネイティブサービスで、Microsoft製品との連携が優れています。

- **AWS S3**: 同様に高いスケーラビリティを持ちますが、AWSエコシステムでの連携が優れています。

### 自動削除におけるコストと機能

| 機能                   | Azure Blob                   | AWS S3                      |

|----------------------|------------------------------|-----------------------------|

| 自動削除機能         | ライフサイクル管理ポリシー   | ライフサイクルルール        |

| 最小削除間隔         | 1日                         | 1日または特定のバージョン     |

| コスト               | 定額/使用量に応じた課金      | 成分に基づく課金             |

## 1-8 よくある質問

- **Blobの削除はどのくらい時間がかかりますか？**

  - 通常、ポリシー適用後すぐに削除が開始されますが、数時間を要する場合もあります。

- **自動削除の設定によって他の影響はありますか？**

  - 古いデータが適切に削除されない限り、削除ポリシーが原因でデータ損失が発生するリスクがあります。設定は慎重に行ってください。

## 1-9 まとめ

Azure Blob Storageでのファイルの自動削除は、ライフサイクル管理とAzure Functionsを活用することで実現可能です。それにより、ストレージコストを最適化し、管理を簡素化することができます。適切なポリシーを設定することが、ストレージの効率化における鍵となります。

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