# Azure Table Storageの認証方法（SAS・接続文字列）の違い

## 目次

1. はじめに

2. Azure Table Storageとは

3. 認証方法の概要

   - 3-1. SAS（Shared Access Signature）

   - 3-2. 接続文字列

4. SAS（Shared Access Signature）の詳細

   - 4-1. SASの種類

   - 4-2. SASの発行手順

   - 4-3. SASの活用例

5. 接続文字列の詳細

   - 5-1. 接続文字列の構成要素

   - 5-2. 接続文字列の取得方法

   - 5-3. 接続文字列の適用例

6. SASと接続文字列の比較

   - 6-1. セキュリティの観点

   - 6-2. 適用の範囲

   - 6-3. 運用面での違い

7. 実践的な使い分けガイド

8. まとめ

## 1. はじめに

Azure Table Storageは、スケーラブルなNoSQLデータストアとして知られ、多くのアプリケーションでデータの格納に利用されています。データへのアクセスを管理・制御するためには、適切な認証方法を選択することが重要です。本記事では、SAS（Shared Access Signature）と接続文字列という2つの主要な認証方法の違いと、それぞれの活用法について詳しく説明します。

## 2. Azure Table Storageとは

Azure Table Storageは、Microsoft Azureが提供するクラウドベースのNoSQLデータストアサービスです。大規模なデータを効率的に格納でき、分散システムにおける柔軟なスケールアップとスケールアウトが可能です。

## 3. 認証方法の概要

### 3-1. SAS（Shared Access Signature）

SASは、ストレージリソースへの限定的なアクセス許可を提供するURLクエリパラメータです。短期間、特定の操作（例：読み取り、書き込み）に限定することで、データの安全性を高めることができます。

### 3-2. 接続文字列

接続文字列は、アプリケーションがAzure Table Storageに接続するために必要な全情報を含む文字列です。アカウント名やキーが含まれており、全権アクセスが可能なため、取り扱いには注意が必要です。

## 4. SAS（Shared Access Signature）の詳細

### 4-1. SASの種類

SASには、特定のサービスへのアクセスを制限する「サービスSAS」と、ストレージアカウント全体にアクセスを制限する「アカウントSAS」があります。それぞれの特性を理解した上で使い分けます。

### 4-2. SASの発行手順

SASの発行はAzureポータルから簡単に行えます。以下のステップを踏むことで、特定リソースへのアクセスを制限できます。

1. Azureポータルにサインインします。

2. 対象となるストレージアカウントを選択します。

3. 「共有アクセス署名」を選び、必要なパラメータを設定して生成します。

### 4-3. SASの活用例

例えば、外部のクライアントが短期間だけ特定のデータにアクセスできる状況を設定することができます。SASを利用することで、必要最小限の権限で安全にデータを共有できます。

## 5. 接続文字列の詳細

### 5-1. 接続文字列の構成要素

接続文字列は、主に以下の要素から構成されます。

- `DefaultEndpointsProtocol`: 使用するプロトコル（例：`https`）。

- `AccountName`: ストレージアカウントの名前。

- `AccountKey`: ストレージアカウントのアクセスキー。

- `TableEndpoint`: テーブルストレージへのエンドポイントURL。

### 5-2. 接続文字列の取得方法

Azureポータルでストレージアカウントを選択し、「アクセスキー」セクションから簡単に接続文字列を取得できます。この文字列はセキュリティの観点から厳重に管理する必要があります。

### 5-3. 接続文字列の適用例

内部システムでAzure Table Storageへの直接的なアクセスが求められる場合や、運用スクリプト内での利用が考えられます。

## 6. SASと接続文字列の比較

### 6-1. セキュリティの観点

SASは特定の操作・期間に限定することでセキュリティリスクを低減します。接続文字列は全権アクセスが可能なため、取り扱いには特に注意が必要です。

### 6-2. 適用の範囲

SASは短期間の外部共有に便利ですが、接続文字列は長期間のアプリケーションや内部システムでの使用に適しています。

### 6-3. 運用面での違い

運用の観点では、SASを利用することで、アクセスを動的に制御できるため、より細かいアクセス管理が可能です。一方、接続文字列は設定変更に伴う期間工数を考慮する必要があります。

## 7. 実践的な使い分けガイド

利用シーンに応じた認証方法の選択は、セキュリティと運用効率のバランスを考慮する必要があります。たとえば、外部ベンダーとのデータ共有ではSASを活用し、内部アプリケーションの開発環境では接続文字列を使用するのが一般的です。

## 8. まとめ

Azure Table Storageへのアクセスを管理する上で、SASと接続文字列の特徴を理解し使い分けることが重要です。SASは短期間の特定操作向けの安全な接続を提供し、接続文字列は内部利用において利便性が高いと言えます。それぞれのメリットを活かした運用を心掛け、セキュリティを確保しつつ効率的なデータアクセスを実現しましょう。

Azure Table Storageの認証方法（SAS・接続文字列）の違い

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