# Azure SQL DatabaseでQuery Storeを活用する方法

## 目次

1. はじめに

2. Query Storeの概要

3. Query Storeのメリット

4. Query Storeの設定方法

    - 4-1. Azureポータルを利用した設定

    - 4-2. T-SQLを使用した設定

5. Query Storeの主な機能

    - 5-1. クエリパフォーマンスの診断

    - 5-2. プランの強制適用

6. Query Storeのデータ管理

    - 6-1. データ保持期間とストレージ制限

    - 6-2. データのクリーンアップ

7. Query Storeの問題解決への活用

8. まとめ

## 1. はじめに

Azure SQL DatabaseにおけるQuery Storeは、クエリパフォーマンスのトラッキングおよび最適化を支援する強力なツールです。本記事では、Query Storeの基本から活用方法までを具体的に解説します。データベース管理者やエンジニアの方に向けて、Azure SQL Databaseにおけるパフォーマンス向上のためのベストプラクティスを紹介します。

## 2. Query Storeの概要

Query Storeは、Azure SQL Database内で実行されるクエリに関する履歴データを自動で収集および保存する機能です。これにより、過去のクエリプランやパフォーマンスの変化を簡単に視覚化できます。

## 3. Query Storeのメリット

- **履歴比較の容易さ**: 過去のクエリプランと現在のパフォーマンスを比較することで、効果的なチューニングが可能です。

- **トラブルシューティング**: パフォーマンスの変動を引き起こす原因を特定しやすくします。

- **自動チューニングサポート**: クエリ最適化に基づく自動的なプランの適用を支援します。

## 4. Query Storeの設定方法

### 4-1. Azureポータルを利用した設定

1. Azureポータルにログインし、SQLデータベースのリソースを選択します。

2. メニューから「Query Store」を選び、設定画面を開きます。

3. 「Query Store」を「オン」に設定し、必要に応じてデータ保持期間を指定します。

### 4-2. T-SQLを使用した設定

以下のT-SQLを使用して、Query Storeを有効化することができます。

```sql

ALTER DATABASE [YourDatabaseName]

SET QUERY_STORE = ON;

```

より詳細な設定も可能です：

```sql

ALTER DATABASE [YourDatabaseName]

SET QUERY_STORE (OPERATION_MODE = READ_WRITE, 

                 CLEANUP_POLICY = (STALE_QUERY_THRESHOLD_DAYS = 30),

                 DATA_FLUSH_INTERVAL_SECONDS = 600);

```

## 5. Query Storeの主な機能

### 5-1. クエリパフォーマンスの診断

Query StoreはSQL Server Management Studio (SSMS) を通じてクエリパフォーマンスの可視化を行います。各クエリの実行回数、平均実行時間、リソース消費の推移などをグラフィカルに表示します。

### 5-2. プランの強制適用

パフォーマンスが悪化した場合、以前のバージョンのクエリプランを強制的に使用することが可能です。これにより、パフォーマンスの安定性を確保します。

```sql

EXEC sp_query_store_force_plan @query_id = 1, @plan_id = 3;

```

## 6. Query Storeのデータ管理

### 6-1. データ保持期間とストレージ制限

Query Storeのデータ保持期間を設定することで、古いデータを自動でクリーンアップできます。デフォルトでは30日間が推奨されています。

### 6-2. データのクリーンアップ

定期的に不要なデータをクリーンアップすることは、データストレージを効率的に活用するためにも重要です。

```sql

ALTER DATABASE [YourDatabaseName] 

SET QUERY_STORE (CLEANUP_POLICY = (STALE_QUERY_THRESHOLD_DAYS = 15));

```

## 7. Query Storeの問題解決への活用

Query Storeは、パフォーマンス問題の迅速なトラブルシューティングに役立ちます。問題のあるクエリを迅速に特定し、対応することで、サービスのダウンタイムを最小限に抑えることができるでしょう。

## 8. まとめ

Azure SQL DatabaseのQuery Storeは、クエリパフォーマンスの管理と最適化に役立つ強力な機能を提供します。適切に設定し活用することで、システムの安定性とパフォーマンスを劇的に向上させることが可能です。ぜひ、日常の運用で積極的に活用してください。

この記事を通してQuery Storeの機能とその実践的な使い方についての理解を深め、パフォーマンス最適化の一助となれば幸いです。

Azure SQL DatabaseでQuery Storeを活用する方法

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