# Mockitoの基本：mock()とwhen()の使い方

## 目次

1. はじめに

2. Mockitoとは

3. mock()の使用

   - 3-1. 基本的な使い方

   - 3-2. 戻り値を指定する

4. when()の使用

   - 4-1. 基本的な使い方

   - 4-2. 任意の引数を扱う

5. Mockitoを用いたテストケースの実例

6. プロジェクトにおけるMockitoの導入方法

7. まとめ

## 1. はじめに

単体テストは、高品質なソフトウェア開発において重要な役割を果たします。特に、外部依存性を持つクラスのテストを書く際に役立つのがJavaのMockitoライブラリです。この記事では、Mockitoライブラリの基本である`mock()`と`when()`がどのように機能するのか、どのように使用するべきかを具体的に説明します。

## 2. Mockitoとは

MockitoはJava用のモッキング（Mocking）フレームワークで、単体テストで容易にモックオブジェクトを作成し、振る舞いを設定してダミーデータを返すことができます。モックを用いることで、外部依存の影響を受けずに特定のクラスやメソッドの挙動を検証することができます。

## 3. mock()の使用

### 3-1. 基本的な使い方

`mock()`メソッドは、インターフェースもしくはクラスのモックオブジェクトを簡単に生成するためのものです。以下は、`List`インターフェースのモックを作成する例です。

```java

import static org.mockito.Mockito.*;

List<String> mockList = mock(List.class);

```

このコードでは、`mock()`関数を使用して`List`のモックオブジェクトを生成しています。このモックオブジェクトにより、任意の`List`の振る舞いをテストすることができます。

### 3-2. 戻り値を指定する

`when()`メソッドと組み合わせて、モックオブジェクトのメソッドを呼び出した際の戻り値を設定できます。

```java

when(mockList.get(0)).thenReturn("Mockito");

```

この行により、`mockList.get(0)`が呼ばれた際に、常に"Mockito"という文字列を返すように設定しています。

## 4. when()の使用

### 4-1. 基本的な使い方

`when()`は、モックオブジェクトの特定のメソッドが呼ばれた際に、どのような振る舞いをするかを定義するために使用されます。これにより、依存オブジェクトの挙動を予め指定し、テストしたい対象オブジェクトの振る舞いのみを検証できます。

```java

when(mockList.size()).thenReturn(10);

```

このコード片は、`mockList.size()`が呼び出されると常に`10`を返すよう指定しています。

### 4-2. 任意の引数を扱う

`when()`メソッドにおいて、特定の引数に依存せずにメソッドの振る舞いを設定するために`anyInt()`や`anyString()`などのメソッドを使うことができます。

```java

when(mockList.get(anyInt())).thenReturn("Hello Mockito");

```

この設定では、`mockList.get()`メソッドが任意の整数の引数を取る場合でも"Hello Mockito"を返します。

## 5. Mockitoを用いたテストケースの実例

以下に実際にMockitoを用いた単体テストの例を示します。この例では、`Calculator`クラスの`add()`メソッドの振る舞いをテストします。

```java

public class CalculatorTest {

    

    @Mock

    private Service service;

    @InjectMocks

    private Calculator calculator;

    @Before

    public void setUp() {

        MockitoAnnotations.openMocks(this);

    }

    @Test

    public void testAdd() {

        when(service.calculate(2, 3)).thenReturn(5);

        int result = calculator.add(2, 3);

        assertEquals(5, result);

    }

}

```

ここで`service`は`Calculator`が依存している外部のサービスであり、その計算の結果を予め設定しています。

## 6. プロジェクトにおけるMockitoの導入方法

Mockitoをプロジェクトで使用するためには、ビルドツールに依存関係を追加する必要があります。以下は、Mavenを使用してMockitoをプロジェクトに追加する例です。

```xml

<dependency>

    <groupId>org.mockito</groupId>

    <artifactId>mockito-core</artifactId>

    <version>4.0.0</version>

    <scope>test</scope>

</dependency>

```

## 7. まとめ

Mockitoの`mock()`と`when()`は、テスト内で外部依存を制御し、モジュールの振る舞いを細かく検証するための強力なツールです。この記事ではその基礎を紹介しましたので、さらに複雑なシナリオに応用することができるでしょう。単体テストの役割を理解し、正しく使用することで、コードの信頼性と品質を向上させることができます。

Mockitoの基本：mock()とwhen()の使い方

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