# AWS Cognito の Hosted UI にアクセスできないときの CloudFront 設定

## 目次

1. はじめに

2. AWS Cognito の仕組み

   - 2-1. AWS Cognito とは

   - 2-2. Hosted UI の役割

3. CloudFront の基本

   - 3-1. CloudFront の概要

   - 3-2. 利用するメリット

4. 問題の原因と解決策

   - 4-1. 適切なオリジン設定

   - 4-2. 必要なヘッダーの追加

   - 4-3. キャッシュ設定の最適化

5. 設定手順

   - 5-1. CloudFront ディストリビューションの作成

   - 5-2. オリジンの設定

   - 5-3. ビヘイビアの設定

6. まとめ

## 1. はじめに

AWS Cognito は、認証や認可を簡単に管理できるサービスですが、CloudFront を経由して Hosted UI にアクセスする場合に問題が発生することがあります。本記事では、Cognito の Hosted UI にアクセスできない原因を特定し、CloudFront での設定方法を通じて解決策を提案します。

## 2. AWS Cognito の仕組み

### 2-1. AWS Cognito とは

AWS Cognito は、ユーザーの認証を管理するためのサービスで、ユーザープールと ID プールにより、登録、サインイン、ユーザー管理が可能です。特に、サーバーレスアーキテクチャやモバイルアプリケーションに適しています。

### 2-2. Hosted UI の役割

Cognito の Hosted UI は、ユーザーが簡単にサインイン、サインアップをできるユーザーインターフェイスを提供します。事前に用意されたテンプレートを利用するため、フロントエンドの実装を大幅に軽減できます。

## 3. CloudFront の基本

### 3-1. CloudFront の概要

Amazon CloudFront は、コンテンツデリバリーネットワーク (CDN) であり、グローバルにコンテンツを迅速に配信します。S3 バケットや、REST API、Web サイトをサポートし、エッジロケーションでのコンテンツキャッシュが特徴です。

### 3-2. 利用するメリット

CloudFront を介することで、ユーザーに最も近いエッジロケーションからコンテンツを提供できるため、レイテンシーを削減し、スムーズなユーザー体験を実現できます。また、SSL/TLS 暗号化や、トラフィック管理も可能です。

## 4. 問題の原因と解決策

### 4-1. 適切なオリジン設定

CloudFront が Cognito の Hosted UI に正しくアクセスするためには、正確なオリジン設定が必要です。具体的には、オリジンが CORS（クロスオリジンリソース共有）ポリシーで許可されているか確認します。

### 4-2. 必要なヘッダーの追加

Cognito の Hosted UI にアクセスするには、特定の HTTP ヘッダーが必要です。CloudFront からのリクエストに、必要な認証ヘッダーやその他のカスタムヘッダーを付加する設定が求められます。

### 4-3. キャッシュ設定の最適化

Cognito の動的コンテンツがキャッシングされると問題が発生することがあります。Cache-Control ヘッダーを適切に設定し、キャッシュを最小限に制限することが求められます。

## 5. 設定手順

### 5-1. CloudFront ディストリビューションの作成

AWS マネジメントコンソールから新しい CloudFront ディストリビューションを設定します。オリジンは Cognito のドメインを指定します。

### 5-2. オリジンの設定

オリジンパスを含め、Origin ID を設定します。また、必要に応じてオリジンプロトコルポリシーを HTTPS に設定し、セキュアな通信を確保します。

### 5-3. ビヘイビアの設定

ディストリビューションのビヘイビア設定で、特定のパス（例：/oauth2/authorize）に対するキャッシュ設定を制限します。必要に応じて、`Viewer Protocol Policy` を `Redirect HTTP to HTTPS` に設定し、HTTP 経由のアクセスを防ぎます。

## 6. まとめ

CloudFront を使用することで Cognito の Hosted UI へのアクセスを制限しつつ、効率的な認証機能を提供できます。ただし、オリジン設定、必要なヘッダーの追加、キャッシュ管理など、正確な設定が必要です。これらの適切な設定を行うことで、ユーザーへ快適なアクセスを提供しつつ、セキュリティを高めることが可能です。

AWS Cognito の Hosted UI にアクセスできないときの CloudFront 設定

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