# Tomcat高速化テクニック：server.xmlのConnector設定

## 目次

1. はじめに
2. Tomcatの役割と性能チューニング
3. server.xmlの役割
4. Connector設定の基本
   - 4-1. protocolの設定
   - 4-2. maxThreadsの設定
   - 4-3. acceptCountの設定
   - 4-4. connectionTimeoutの設定
   - 4-5. compressibleMimeTypeの設定
5. 実践例：高速化設定の詳細
6. パフォーマンス評価とベンチマーク
7. まとめ

## 1. はじめに

TomcatはJavaベースのウェブサーバおよびサーブレットコンテナとして広く利用されています。しかし、デフォルト設定のままでは性能が最適化されていない場合が多いため、具体的な要件に基づくチューニングが重要です。この記事では、特にserver.xmlのConnector設定を用いてTomcatのパフォーマンスを向上させる方法について詳しく説明します。

## 2. Tomcatの役割と性能チューニング

TomcatはJavaサーブレットやJavaServer Pagesを実行するための環境を提供します。この場合、リクエストを処理するスピードや同時処理能力が重要になります。性能チューニングの目的は、これらの要素を最適化し、レスポンスの質を向上させることです。

## 3. server.xmlの役割

server.xmlはTomcatの主要な設定ファイルで、ここでTomcatインスタンスのさまざまな動作を指定できます。Connector設定は、クライアントからのリクエストを受け取るためのインタフェースを定義します。したがって、性能の向上にはConnector設定が不可欠です。

## 4. Connector設定の基本

Connector設定は、サーバがどのようにリクエストを受け付け、処理するかを決定します。ここでは重要な設定項目を紹介します。

### 4-1. protocolの設定

- **protocol**: 使用するプロトコルを指定します。
  - **HTTP/1.1**は一般的ですが、**org.apache.coyote.http11.Http11NioProtocol**を使うことでノンブロッキングI/Oを利用し、高速化が期待できます。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 4-2. maxThreadsの設定

- **maxThreads**: 同時に処理可能なスレッドの最大数を指定します。
  - 通常の同時アクセス数を考慮し、十分な数を設定することでボトルネックを回避できます。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 4-3. acceptCountの設定

- **acceptCount**: maxThreadsが限界に達したときに、待機キューに置ける接続の最大数を設定します。
  - デフォルトは100ですが、負荷が高い環境ではより高い値を設定することでアクセスを待たせることなく受け付けられます。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 4-4. connectionTimeoutの設定

- **connectionTimeout**: 接続がタイムアウトするまでの時間をミリ秒で指定します。
  - 長すぎず短すぎない値を設定することが重要です（例: 20000ミリ秒 = 20秒）。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 4-5. compressibleMimeTypeの設定

- **compressibleMimeType**: 圧縮対象のMIMEタイプを指定します。
  - テキストやHTML、CSS、JavaScriptを圧縮することで、帯域幅を節約し、リクエストの処理をスムーズにします。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 5. 実践例：高速化設定の詳細

以下は、実際の設定例です。これにより、典型的なパフォーマンスのボトルネックを一部解消できます。

![img](/mosaic-code.jpg)

この設定により、Tomcatはより大きな同時リクエストを処理でき、タイムアウトが短縮され迅速なレスポンスを可能にします。また、文字エンコーディングがUTF-8に設定されているため、国際化対応が施されています。

## 6. パフォーマンス評価とベンチマーク

パフォーマンスを向上させるためには、変更の前後でベンチマークを行うことが重要です。Apache JMeterやGatlingを利用してリクエスト数、応答時間、失敗率などを評価し、実際に性能が向上しているかを確認します。

以下にApache JMeterを用いた基本的なベンチマーク手順を示します。

1. テストプランを作成し、HTTPリクエストを構成します。
2. スレッド数（ユーザー数）を変更して負荷をかけます。
3. リスナーを使って結果を分析します。

結果として、maxThreadsやacceptCountの設定を調整することで、スループットを向上させることができます。

## 7. まとめ

Tomcatの性能を最適化するため、server.xmlのConnector設定を見直すことは非常に効果的です。本記事で紹介した設定は、基本的な改善策として広く適用可能ですが、各プロジェクトの特性に応じて微調整が求められます。ベンチマークツールを活用して、チューニングの効果を定量的に評価しながら、最適なパフォーマンスを追求しましょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

# Tomcat高速化テクニック：server.xmlのConnector設定

## 目次

1. はじめに
2. Tomcatの役割と性能チューニング
3. server.xmlの役割
4. Connector設定の基本
   - 4-1. protocolの設定
   - 4-2. maxThreadsの設定
   - 4-3. acceptCountの設定
   - 4-4. connectionTimeoutの設定
   - 4-5. compressibleMimeTypeの設定
5. 実践例：高速化設定の詳細
6. パフォーマンス評価とベンチマーク
7. まとめ

## 1. はじめに

TomcatはJavaベースのウェブサーバおよびサーブレットコンテナとして広く利用されています。しかし、デフォルト設定のままでは性能が最適化されていない場合が多いため、具体的な要件に基づくチューニングが重要です。この記事では、特にserver.xmlのConnector設定を用いてTomcatのパフォーマンスを向上させる方法について詳しく説明します。

## 2. Tomcatの役割と性能チューニング

TomcatはJavaサーブレットやJavaServer Pagesを実行するための環境を提供します。この場合、リクエストを処理するスピードや同時処理能力が重要になります。性能チューニングの目的は、これらの要素を最適化し、レスポンスの質を向上させることです。

## 3. server.xmlの役割

server.xmlはTomcatの主要な設定ファイルで、ここでTomcatインスタンスのさまざまな動作を指定できます。Connector設定は、クライアントからのリクエストを受け取るためのインタフェースを定義します。したがって、性能の向上にはConnector設定が不可欠です。

## 4. Connector設定の基本

Connector設定は、サーバがどのようにリクエストを受け付け、処理するかを決定します。ここでは重要な設定項目を紹介します。

### 4-1. protocolの設定

- **protocol**: 使用するプロトコルを指定します。
  - **HTTP/1.1**は一般的ですが、**org.apache.coyote.http11.Http11NioProtocol**を使うことでノンブロッキングI/Oを利用し、高速化が期待できます。

```xml
<Connector protocol="org.apache.coyote.http11.Http11NioProtocol"
           port="8080" ...
           ... />
```

### 4-2. maxThreadsの設定

- **maxThreads**: 同時に処理可能なスレッドの最大数を指定します。
  - 通常の同時アクセス数を考慮し、十分な数を設定することでボトルネックを回避できます。

```xml
<Connector ...
           maxThreads="150"
           ... />
```

### 4-3. acceptCountの設定

- **acceptCount**: maxThreadsが限界に達したときに、待機キューに置ける接続の最大数を設定します。
  - デフォルトは100ですが、負荷が高い環境ではより高い値を設定することでアクセスを待たせることなく受け付けられます。

```xml
<Connector ...
           acceptCount="200"
           ... />
```

### 4-4. connectionTimeoutの設定

- **connectionTimeout**: 接続がタイムアウトするまでの時間をミリ秒で指定します。
  - 長すぎず短すぎない値を設定することが重要です（例: 20000ミリ秒 = 20秒）。

```xml
<Connector ...
           connectionTimeout="20000"
           ... />
```

### 4-5. compressibleMimeTypeの設定

- **compressibleMimeType**: 圧縮対象のMIMEタイプを指定します。
  - テキストやHTML、CSS、JavaScriptを圧縮することで、帯域幅を節約し、リクエストの処理をスムーズにします。

```xml
<Connector ...
           compressibleMimeType="text/html,text/xml,text/plain,text/css,text/javascript,application/javascript"
           ... />
```

## 5. 実践例：高速化設定の詳細

以下は、実際の設定例です。これにより、典型的なパフォーマンスのボトルネックを一部解消できます。

```xml
<Connector protocol="org.apache.coyote.http11.Http11Nio2Protocol"
           port="8080" 
           maxThreads="200"
           acceptCount="300"
           connectionTimeout="10000"
           compressibleMimeType="text/html,text/xml,text/plain,text/css,text/javascript,application/javascript"
           enableLookups="false" 
           URIEncoding="UTF-8"/>
```

この設定により、Tomcatはより大きな同時リクエストを処理でき、タイムアウトが短縮され迅速なレスポンスを可能にします。また、文字エンコーディングがUTF-8に設定されているため、国際化対応が施されています。

## 6. パフォーマンス評価とベンチマーク

パフォーマンスを向上させるためには、変更の前後でベンチマークを行うことが重要です。Apache JMeterやGatlingを利用してリクエスト数、応答時間、失敗率などを評価し、実際に性能が向上しているかを確認します。

以下にApache JMeterを用いた基本的なベンチマーク手順を示します。

1. テストプランを作成し、HTTPリクエストを構成します。
2. スレッド数（ユーザー数）を変更して負荷をかけます。
3. リスナーを使って結果を分析します。

結果として、maxThreadsやacceptCountの設定を調整することで、スループットを向上させることができます。

## 7. まとめ

Tomcatの性能を最適化するため、server.xmlのConnector設定を見直すことは非常に効果的です。本記事で紹介した設定は、基本的な改善策として広く適用可能ですが、各プロジェクトの特性に応じて微調整が求められます。ベンチマークツールを活用して、チューニングの効果を定量的に評価しながら、最適なパフォーマンスを追求しましょう。 

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