# 初心者向けC# ClosedXML入門

## 目次

1. 1-1. ClosedXMLとは

2. 1-2. ClosedXMLのインストール

3. 1-3. 基本的な使い方

   - 1-3-1. 新しいExcelファイルの作成

   - 1-3-2. 既存のExcelファイルを開く

4. 1-4. データの操作

   - 1-4-1. データの読み込み

   - 1-4-2. データの書き込み

5. 1-5. スタイルの適用

6. 1-6. グラフの生成

7. 1-7. まとめ

## 1-1. ClosedXMLとは

ClosedXMLは、C#でExcelファイル（.xlsx形式）を操作するためのオープンソースライブラリです。OpenXML SDKをバックエンドとして使用し、より直感的かつ簡単にExcelファイルを操作することを可能にします。ClosedXMLを利用すると、プロのエンジニアでなくても、Excelの複雑な操作を簡単に行うことができます。

## 1-2. ClosedXMLのインストール

ClosedXMLをプロジェクトにインストールするには、NuGetを利用します。以下の手順でインストールを行ってください。

1. Visual Studioを開き、プロジェクトを作成します。

2. 「ツール」メニューから「NuGet パッケージマネージャ」を選択し、「ソリューションのNuGetパッケージ管理」をクリックします。

3. 「参照」タブで「ClosedXML」を検索し、インストールします。

`Visual Studio の NuGet Package Manager Console`を使う場合は、以下のコマンドを使用します。

```bash

Install-Package ClosedXML

```

インストールが完了すると、ClosedXMLを使ってExcelファイルを操作できるようになります。

## 1-3. 基本的な使い方

### 1-3-1. 新しいExcelファイルの作成

新しいExcelファイルを作成するには、以下のコードを使用します。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook();

var worksheet = workbook.Worksheets.Add("Sheet1");

worksheet.Cell("A1").Value = "Hello, ClosedXML!";

workbook.SaveAs("HelloWorld.xlsx");

```

このコードでは、新規のExcelファイルを作成し、シート名を"Sheet1"として"A1"セルに"Hello, ClosedXML!"と入力し、ファイル名を"HelloWorld.xlsx"として保存します。

### 1-3-2. 既存のExcelファイルを開く

既存のExcelファイルを開くには、次のコードを使用します。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook("ExistingFile.xlsx");

var worksheet = workbook.Worksheet(1);

string cellValue = worksheet.Cell("A1").Value.ToString();

Console.WriteLine("A1の値: " + cellValue);

```

このコードでは、"ExistingFile.xlsx"という名前のExcelファイルを開き、最初のシートから"A1"セルの値を読み取り、コンソールに出力します。

## 1-4. データの操作

### 1-4-1. データの読み込み

Excelワークシートからデータを読み込むためには、以下のコードを参照してください。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook("YourFile.xlsx");

var worksheet = workbook.Worksheet(1);

for (int i = 1; i <= worksheet.LastRowUsed().RowNumber(); i++)

{

    var row = worksheet.Row(i);

    foreach (var cell in row.CellsUsed())

    {

        Console.WriteLine(cell.Value);

    }

}

```

このコードは、与えられたExcelファイルから最終行までのデータを行ごとに読み取ります。

### 1-4-2. データの書き込み

Excelワークシートにデータを書き込む場合、以下のコードを使用します。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook();

var worksheet = workbook.Worksheets.Add("DataSheet");

worksheet.Cell("A1").Value = "Name";

worksheet.Cell("B1").Value = "Age";

worksheet.Cell("A2").Value = "John Doe";

worksheet.Cell("B2").Value = 29;

workbook.SaveAs("Data.xlsx");

```

ここでは、新しいシートに名前と年齢を入力し、"Data.xlsx"というファイルに保存します。

## 1-5. スタイルの適用

セルにスタイルを適用するには、次の方法を使用します。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook();

var worksheet = workbook.Worksheets.Add("StyledSheet");

worksheet.Cell("A1").Value = "Styled Text";

worksheet.Cell("A1").Style.Font.Bold = true;

worksheet.Cell("A1").Style.Fill.BackgroundColor = XLColor.Cyan;

workbook.SaveAs("StyledData.xlsx");

```

ここでは、"A1"セルのフォントを太字にし、背景色を水色に変更しています。

## 1-6. グラフの生成

Excelでグラフを生成するには、ClosedXMLは直接サポートしていませんが、OpenXMLを活用して以下のように生成できます。

```csharp

using DocumentFormat.OpenXml;

using DocumentFormat.OpenXml.Packaging;

using DocumentFormat.OpenXml.Drawing.Spreadsheet;

using DocumentFormat.OpenXml.Spreadsheet;

using A = DocumentFormat.OpenXml.Drawing;

// グラフの生成コード

// ...

```

詳細なコードは設定が複雑なので、本記事では省略しますが、基本的にはデータ範囲を指定してグラフエリアを設定し、種別やスタイルを指定する流れです。

## 1-7. まとめ

ClosedXMLは、.NET環境においてExcelファイルをシンプルかつ直感的に操作するのに非常に便利なライブラリです。基本的な操作からスタイルの適用、データの読み書きまで、幅広く対応しています。直感的なインターフェースのため、初心者から上級者まで幅広く利用されており、Excelファイルをプログラム上で操作する際の強力なツールと言えます。

この入門記事によって、ClosedXMLの基本的な操作を理解し、自分のプロジェクトに活用できるようになることを願っています。ぜひ実際に手を動かして、ClosedXMLを体験してみてください。

初心者向けC# ClosedXML入門

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