【GitHub Actions (PaaS要素あり)完全ガイド】ウェブ開発を変革する革新的DevOps向けPaaSのすべて
2024年12月08日 12:11
ウェブ開発において、開発者が抱える最も大きな課題の一つが、継続的な開発・テスト・デプロイの自動化です。この課題を解決するために、多くの開発者が利用しているのがGitHub Actionsです。GitHub Actionsは、GitHubが提供する革新的なDevOps向けPaaS(Platform as a Service)であり、開発者にとって大きな負担を軽減することができるツールです。
しかし、GitHub Actionsにはまだまだ知られていない機能や便利な使い方が多くあります。本記事では、GitHub Actionsを使いこなすために必要な基礎知識から、より高度な使い方、さらには他のツールとの比較など、幅広い情報を網羅的にご紹介します。ウェブ開発における自動化の最前線であるGitHub Actionsを、完全にマスターしていただくためのガイドとなることを願っています。
まずはじめに、GitHub Actionsがどのようなものかをご説明します。GitHub Actionsは、GitHubが提供する革新的なDevOps向けPaaSです。PaaSとは、プログラムを開発するための開発環境やインフラストラクチャを提供するサービスのことを指します。つまり、GitHub Actionsは開発者がコードを書き、テストし、デプロイするための環境を提供するものと言えます。
具体的には、GitHub Actionsはコードの変更やリポジトリの更新など、さまざまなトリガーをもとに、開発者が設定した一連の処理(ワークフロー)を自動で実行してくれます。例えば、コードの変更があった場合に自動でテストを実行し、問題がなければ自動でデプロイするといった流れを作ることができます。
このように、GitHub Actionsを使うことで開発者は手作業で行う作業を自動化することができるため、より効率的に開発を行うことができるようになります。さらに、GitHub Actionsでは様々なツールやサービスとの連携が可能であり、より柔軟な開発環境を構築することができます。
では、GitHub Actionsを使い始めるために必要な基礎知識をご紹介します。
GitHub Actionsでは、コードの変更やリポジトリの更新などのトリガーをもとに、開発者が設定した一連の処理を実行することができます。この一連の処理のことを「ワークフロー」と呼びます。ワークフローは、YAML形式で記述されたファイルによって定義されます。
ワークフローでは、ジョブ(job)と呼ばれる単位で処理をまとめます。ジョブは複数のステップ(step)から構成され、それぞれのステップで行われる処理を定義します。例えば、テストを実行するジョブでは、まずリポジトリからコードを取得するステップ、その後テストを実行するステップ、最後にテスト結果を通知するステップなど、複数のステップを定義することができます。
ワークフローは、リポジトリ内の .github/workflows
ディレクトリにYAMLファイルを配置することで管理することができます。また、複数のワークフローを定義することができるため、異なるトリガーに対して異なるワークフローを設定することも可能です。
ワークフローを実行するトリガーとなるのが「イベント」です。イベントとは、リポジトリ内で発生する様々なアクションのことを指します。例えば、プルリクエストの作成や、コードの変更などがイベントにあたります。
GitHub Actionsでは、さまざまなイベントに対してワークフローを設定することができます。例えば、プルリクエストが作成された際に自動でテストを実行するようなワークフローを設定することができます。
実際にワークフローが実行されるのは「実行環境」です。実行環境とは、ワークフローが実行される際に使用されるコンピューターのことを指します。GitHub Actionsでは、デフォルトで提供されている実行環境を使用することができます。また、自分でカスタムした実行環境を使用することも可能です。
実行環境は、ジョブごとに異なることができるため、複数のジョブを定義することで異なる実行環境での処理を実行することができます。さらに、ジョブごとに異なる実行環境を指定することもできるため、より柔軟な処理の実行が可能です。
GitHub Actionsでは、ワークフロー内で実行する個々の処理を「アクション」と呼びます。アクションは、リポジトリ内に配置されたコードやコマンドを実行することで、特定のタスクを実行します。
GitHub Actionsでは、様々なサードパーティーが提供するアクションを使用することができます。また、自分でカスタムしたアクションを作成することも可能です。アクションは、ジョブ内のステップとして定義することができ、複数のアクションを組み合わせることでより複雑な処理を実行することができます。
それでは、実際にGitHub Actionsを使ってみましょう。ここでは、簡単なワークフローを設定して実行する流れをご紹介します。
まずはじめに、GitHub上にリポジトリを作成しましょう。リポジトリは、ワークフローが実行される対象となるものです。リポジトリ内には、テストを実行するためのコードや設定ファイルなどが含まれる必要があります。
リポジトリが用意できたら、ローカル環境にリポジトリをクローンします。その後、リポジトリ内に必要なファイルを作成してコミットし、GitHub上にプッシュします。
次に、リポジトリ内に .github/workflows
ディレクトリを作成します。このディレクトリに、YAML形式でワークフローファイルを作成します。
ワークフローファイルは、以下のような形式で記述します。
ワークフローファイルでは、ワークフローの名前やトリガーとなるイベント、実行するジョブ、使用する実行環境、実行するステップなどを定義することができます。
ワークフローファイルを作成したら、GitHub上でそのワークフローを実行することができます。リポジトリのトップページに移動し、「Actions」タブを選択します。すると、ワークフローの一覧が表示されますので、先ほど作成したワークフローを選択して「Run workflow」をクリックします。すると、ワークフローが実行されます。
実行中のワークフローは「Actions」タブから確認することができます。実行が完了すると、実行結果が表示されます。もしエラーが発生した場合は、その原因を確認し修正する必要があります。
ここまで、GitHub Actionsの基本的な使い方をご紹介しましたが、実はGitHub Actionsにはさらに高度な使い方があります。ここでは、その一例をご紹介します。
GitHub Actionsでは、ワークフロー内でジョブを並列実行することができます。これを利用することで、処理の実行を高速化することができます。しかし、すべてのジョブを並列実行すると、実行環境のリソースが不足してしまう可能性があります。
そこで、ワークフローのマトリクス戦略を利用することで、実行環境のリソースを効率的に活用することができます。マトリクス戦略を使用すると、ジョブを複数のグループに分け、それぞれのグループを並列実行することができます。これにより、実行環境のリソースを最大限に活用することができるようになります。
ワークフローを実行する際に、あるジョブが完了するまで他のジョブを実行したくない場合があります。そのような場合に便利なのが、ワークフローの依存関係の設定です。
ワークフローの依存関係を設定することで、あるジョブが完了するまで他のジョブの実行を待機するようにすることができます。また、依存関係を設定することで、複数のワークフローを連携させることも可能です。
GitHub Actionsでは、自分でカスタムしたアクションを作成することもできます。カスタムアクションを作成することで、自分のリポジトリ内にあるコマンドやコードを実行するアクションを作成することができます。
カスタムアクションを作成するには、まずリポジトリ内に action.yml
ファイルを作成し、アクションの設定を記述します。その後、アクションを実行するためのコードを含むディレクトリを作成し、その中にコードを配置します。
カスタムアクションを作成することで、より柔軟な処理を実行することができるようになります。
最後に、GitHub Actionsと他のツールとの比較を行いましょう。
Jenkinsは、オープンソースの継続的インテグレーションツールです。GitHub Actionsと同様に、コードの変更やリポジトリの更新などのトリガーに応じて処理を実行することができます。
しかし、Jenkinsには実行環境を提供する機能がないため、別途実行環境を用意する必要があります。また、Jenkinsは専門的な知識が必要なため、初心者には扱いにくいというデメリットがあります。
一方、GitHub Actionsは実行環境を提供することができるため、実行環境の用意や管理をする必要がありません。また、GitHub ActionsはGitHubとの連携が可能であるため、リポジトリやプルリクエストなどとの連携が簡単に行えます。さらに、Jenkinsに比べて使い方も簡単であるため、初心者でも扱いやすいというメリットがあります。
CircleCIは、クラウドベースの継続的インテグレーションツールです。GitHub Actionsと同様に、リポジトリの更新などのトリガーに応じて処理を実行することができます。
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