# Azure Blob StorageでSASトークンを生成・活用する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure Blob Storageとは？

3. SASトークンとは？

4. SASトークンの生成方法

   1. ポータルからの生成方法

   2. Azure CLIを用いた生成方法

5. SASトークンの活用法

   1. セキュリティのベストプラクティス

6. 使用例とコードサンプル

7. まとめ

## 1. はじめに

Azure Blob Storageは、Microsoft Azureが提供するスケーラブルなクラウドストレージサービスで、大規模なデータストレージを必要とするアプリケーションやサービスに最適です。その中で、SASトークン（Shared Access Signature）は、特定の時間内に特定のアクセス権を他者に付与するための安全な手段です。本記事では、Azure Blob StorageでのSASトークンの生成および活用方法について詳述します。

## 2. Azure Blob Storageとは？

Azure Blob Storageは、非構造化データの保存に適したオブジェクトストレージサービスです。あらゆる種類のデータを保存することができ、データ分析、バックアップ、アーカイブ、災害復旧、そしてクラウドアプリケーションの開発などに利用されています。

## 3. SASトークンとは？

SASトークン（Shared Access Signature）は、特定のリソースへの特定の権限を一定の期間、付与するためのトークンです。このトークンを使用することで、ユーザーはAzure Storageのリソースにアクセスする権限を持たない第三者にセキュアにデータを共有することができます。

## 4. SASトークンの生成方法

SASトークンはAzureポータルか、Azure CLI、または他のAzure管理ライブラリを使用して生成できます。ここでは、ポータルおよびAzure CLIでの具体的な手順を説明します。

### 4-1. ポータルからの生成方法

1. Azureポータルにサインインし、対象のストレージアカウントを選択します。

2. 左側のナビゲーションメニューから「コンテナ」を選択し、トークンを発行したいコンテナを選択します。

3. 「Blob」を選択し、SASを発行したいBlobを選びます。

4. 上部バーの「SASの生成」ボタンをクリックし、ポップアップウィンドウでトークンの有効期限や許可する権限を設定します。

5. 「SASの生成」をクリックすると、生成されたSAS URIをコピーして利用できます。

### 4-2. Azure CLIを用いた生成方法

Azure CLIを使用するとスクリプトで自動化しやすくなります。以下はAzure CLIを用いたSASトークン生成のサンプルです。

```bash

# ストレージアカウント名とコンテナ名を定義

STORAGE_ACCOUNT_NAME=myaccount

CONTAINER_NAME=mycontainer

# SASトークンを生成

az storage container generate-sas \

    --account-name $STORAGE_ACCOUNT_NAME \

    --name $CONTAINER_NAME \

    --permissions rwdlac \

    --expiry 2025-12-31T23:59:00Z \

    --output tsv

```

上記コマンドは、特定のコンテナに対して「rwdlac」(読み取り、書き込み、削除、リスト、追加、作成)の権限を持つSASトークンを2025年12月31日まで有効にします。

## 5. SASトークンの活用法

### 5-1. セキュリティのベストプラクティス

SASトークンを使用する際には、以下のセキュリティベストプラクティスを守ることをお勧めします。

- トークンの有効期間を最小に設定する。

- 必要最小限の権限のみを付与する。

- HTTPSを使用してトークンを送信し、安全性を確保する。

## 6. 使用例とコードサンプル

Pythonを用いてSASトークンでBlobにアクセスする例を示します。Azure SDK for Pythonを使用して行います。

```python

from azure.storage.blob import BlobServiceClient

sas_token = "YOUR_SAS_TOKEN"

blob_service_client = BlobServiceClient.from_connection_string(sas_token)

container_name = "mycontainer"

blob_name = "myblob.txt"

blob_client = blob_service_client.get_blob_client(container=container_name, blob=blob_name)

# Blobからデータを読み込む

with open("downloaded_blob.txt", "wb") as download_file:

    download_file.write(blob_client.download_blob().readall())

```

## 7. まとめ

SASトークンはAzure Blob Storageのアクセス管理において非常に強力で柔軟な手段です。セキュリティのベストプラクティスを遵守しつつ、適切にSASトークンを使用することで、第三者と安全にデータを共有し、効率的にリソースを管理できます。環境に合わせた生成方法と活用法を選び、Azureのストレージリソースを最大限に活用しましょう。

Azure Blob StorageでSASトークンを生成・活用する方法

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