# Azure ADで条件付きアクセスとMFAを組み合わせる方法

## 目次

1. 概要

2. 条件付きアクセスとは

   - 2-1. 機能とメリット

   - 2-2. 使用シナリオ

3. 多要素認証（MFA）とは

   - 3-1. 機能と利点

   - 3-2. 使用シナリオ

4. 条件付きアクセスとMFAの組み合わせ

   - 4-1. 組み合わせのメリットと例

   - 4-2. 設定手順

5. 実装における考慮点

6. まとめ

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## 1. 概要

Microsoft Azure Active Directory（Azure AD）は、クラウドベースのディレクトリーとID管理サービスを提供します。その中でも条件付きアクセスと多要素認証（MFA）は、セキュリティを強化するための重要な機能です。この記事では、Azure ADにおいて条件付きアクセスとMFAを組み合わせる方法を詳しく説明します。

## 2. 条件付きアクセスとは

### 2-1. 機能とメリット

条件付きアクセスは、ユーザーがAzure ADを介してリソースにアクセスする条件を指定できるポリシーです。ユーザーの状況に応じて、アクセスを許可、拒否、または追加の認証を要求することができます。この機能により、企業はセキュリティを高めつつ、ユーザーの体験をカスタマイズできます。

- **メリット**

  - セキュリティポリシーのカスタマイズが可能

  - 各種条件に基づくアクセス制御が可能

  - セキュリティの強化とリスク低減

### 2-2. 使用シナリオ

条件付きアクセスの一般的な使用シナリオには以下があります。

- **特定の場所からのみアクセスを許可**

  - 企業のネットワークからアクセスを許可し、それ以外の場合はMFAを要求

- **デバイスの状態に基づくアクセス制御**

  - デバイスがコンプライアンス状態であることを確認し、不適合なデバイスにはアクセスを拒否

## 3. 多要素認証（MFA）とは

### 3-1. 機能と利点

MFAは、ユーザーがログインする際に、2つ以上の認証要素を使用することでセキュリティを強化するプロセスです。通常、何かを知っている（パスワード）ことと、何かを持っていること（スマートフォンアプリなど）を組み合わせます。

- **利点**

  - セキュリティの強化：パスワードの漏洩だけでアクセスされない

  - 自動化された攻撃からの保護

### 3-2. 使用シナリオ

MFAは以下のようなシナリオで役立ちます。

- **重要なリソースへのアクセス時**

  - 管理者アカウントや機密データへのアクセス時には常にMFAが推奨されます

- **ログイン試行が不審な地域からの場合**

  - 通常の活動領域外からのアクセスに対するセキュリティチェック

## 4. 条件付きアクセスとMFAの組み合わせ

### 4-1. 組み合わせのメリットと例

条件付きアクセスとMFAを組み合わせることで、セキュリティをより柔軟かつ強力に制御できます。例えば、企業のセキュリティポリシーに基づいて、従業員が会社のネットワーク外からアクセスする場合にのみMFAを要求することができます。

- **メリット**

  - セキュリティの強化と柔軟なポリシー管理

  - 管理者とユーザー双方の負担軽減

### 4-2. 設定手順

以下は、Azureポータルで条件付きアクセスとMFAを組み合わせる手順の概要です。

1. **Azureポータルにログイン**

2. **Azure Active Directoryを選択**

3. **条件付きアクセスをクリック**

4. **新しいポリシーの作成**: 特定のユーザー、グループ、またはアプリを選択

5. **条件設定**:

   - **ユーザーのロケーション**や**デバイスの状態**などの条件を設定

6. **アクセス制御の設定**:

   - MFAを要求またはアクセスを拒否するポリシーを設定

7. **ポリシーの有効化とテスト**

## 5. 実装における考慮点

- ポリシーを有効にする前に、影響を受けるユーザーをテストグループで検証します。

- ユーザーにMFA登録とその使用方法についての明確なガイダンスを提供します。

- 条件付きアクセスのポリシー変更が全体のアクセスに与える影響を常に監視します。

## 6. まとめ

Azure ADを利用して条件付きアクセスとMFAを組み合わせることで、より安全で、ユーザーに優れたアクセス管理を実現することができます。企業のセキュリティポリシーに合った柔軟な設定が可能で、セキュリティを強化しつつユーザエクスペリエンスを向上させることができます。これらの機能は、現代のクラウド環境における必須のセキュリティ手法となっています。



Azure ADで条件付きアクセスとMFAを組み合わせる方法

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