# Java RecordとModelMapperを組み合わせる方法

## 目次

1. はじめに

2. Java Recordの概要

   - 2-1. Java Recordの基本構文

   - 2-2. Java Recordの利点

3. ModelMapperの基本

   - 3-1. ModelMapperの概要

   - 3-2. ModelMapperの使用例

4. Java RecordとModelMapperの組み合わせ

   - 4-1. Recordを対象としたModelMapperの設定

   - 4-2. 実装例：エンティティからRecordへのマッピング

   - 4-3. カスタムマッピングの定義

5. 実践的なユースケース

   - 5-1. WebアプリケーションにおけるDTO変換

   - 5-2. パフォーマンス考察

6. まとめ

## 1. はじめに

Java 14で導入されたRecordは、シンプルなデータキャリアを効果的に表現するための機能です。それと組み合わせて使用するModelMapperは、異なるオブジェクト間のデータ変換を容易にします。本記事では、Java RecordをModelMapperと組み合わせる方法について詳しく説明します。

## 2. Java Recordの概要

### 2-1. Java Recordの基本構文

Recordは、Javaで特定の目的を持つクラス定義を簡略化するための構⽂です。構文は以下のようになります:

```java

public record Person(String name, int age) {}

```

この構文によって、不変のフィールドを持つクラスが自動的に生成されます。

### 2-2. Java Recordの利点

Recordは、以下の利点を提供します:

- **簡潔性**: 冗長なボイラープレートコードが不要

- **不変性**: スレッドセーフなデータキャリア

- **自動生成されたメソッド**: equals、hashCode、toStringが自動生成

## 3. ModelMapperの基本

### 3-1. ModelMapperの概要

ModelMapperは、Javaオブジェクト間のデータマッピングを目的としたライブラリです。例えば、DTOにデータをマッピングするために使用します。

### 3-2. ModelMapperの使用例

```java

ModelMapper modelMapper = new ModelMapper();

Source source = new Source("Alice", 30);

Destination destination = modelMapper.map(source, Destination.class);

```

ここで、`source`オブジェクトのフィールドが`destination`にマッピングされます。

## 4. Java RecordとModelMapperの組み合わせ

### 4-1. Recordを対象としたModelMapperの設定

ModelMapperはRecordに対するマッピングもサポートします。以下に設定の一例を示します:

```java

ModelMapper modelMapper = new ModelMapper();

modelMapper.getConfiguration().setFieldMatchingEnabled(true);

```

Recordのフィールドが自動的にマッチングされます。

### 4-2. 実装例: エンティティからRecordへのマッピング

以下に、エンティティオブジェクトをRecordに変換する実装例を示します:

```java

@Entity

public class UserEntity {

    private String name;

    private int age;

    // getters and setters

}

public record UserRecord(String name, int age) {}

ModelMapper modelMapper = new ModelMapper();

UserEntity userEntity = new UserEntity("Bob", 25);

UserRecord userRecord = modelMapper.map(userEntity, UserRecord.class);

```

### 4-3. カスタムマッピングの定義

場合によっては、カスタムマッピングが必要なこともあります:

```java

PropertyMap<UserEntity, UserRecord> userMap = new PropertyMap<>() {

    protected void configure() {

        map(source.getName(), destination.name());

        map(source.getAge(), destination.age());

    }

};

modelMapper.addMappings(userMap);

```

## 5. 実践的なユースケース

### 5-1. WebアプリケーションにおけるDTO変換

REST APIでRecordをDTOとして使用することで、クライアントとのやり取りが簡潔になります。ControllerでエンティティをRecordに変換して返すことで、データ処理の一貫性が保たれます。

### 5-2. パフォーマンス考察

ModelMapperは内部でリフレクションを使用するため、パフォーマンスが問題となる場合があります。大量データの変換が必要な場合は、カスタムマッピングを検討するか、プロファイラを使用して最適化を行うことが推奨されます。

## 6. まとめ

JavaのRecordとModelMapperを組み合わせることで、データオブジェクトの変換処理が簡潔化され、可読性の高いコードが実現できます。エンジニアリング効率を向上させるために、手動による複雑なコードを削減し、シンプルで保守性の高い設計を採用することが重要です。この方法を使用すれば、開発プロセスがスムーズになり、バグの削減にも寄与するでしょう。 

この組み合わせを活用して、よりスマートなアプリケーションを設計し、業務における生産性を最大化してください。

Java RecordとModelMapperを組み合わせる方法

目次

続きを読むには単価診断を受けてください（30秒）