# Azure Arc-enabled Serversの登録と構成手順

## 目次

1. はじめに

2. Azure Arcとは？

3. Azure Arc-enabled Serversのメリット

4. 必要な前提条件

5. Azure Arc-enabled Serversの登録方法

   - 5-1. Azureポータルを利用した手順

   - 5-2. Azure CLIを利用した手順

6. サーバーの構成手順

   - 6-1. Azureポリシーの適用

   - 6-2. Azure Monitorでの監視設定

   - 6-3. Azure Automation State Configurationの使用

7. 他のAzureサービスとの連携

8. トラブルシューティング

9. まとめ

## 1. はじめに

Azure Arcは、オンプレミスや他のクラウドプロバイダー上のリソースをAzure環境に統合的に管理できるMicrosoftのサービスです。本記事では、特に「Azure Arc-enabled Servers」の登録および構成手順に焦点を当て、具体的なステップについて詳述します。

## 2. Azure Arcとは？

Azure Arcは、Azureが提供するハイブリッドクラウドソリューションの一部で、管理やポリシーの適用、ガバナンスをAzure Portalから一元的に行うことができます。これにより、異なる環境にあるリソースを一貫した方法で管理することが可能になります。

## 3. Azure Arc-enabled Serversのメリット

- **統一された管理インターフェース**: 異なる環境に存在するサーバーをAzureポータルから統合管理できます。

- **セキュリティおよびコンプライアンス**: Azure Security CenterやAzure Policyを利用して、ポリシーの一貫性を維持し、コンプライアンス要件を満たします。

- **可観測性とガバナンス**: Azure MonitorやLog Analyticsを使用して、パフォーマンスの監視やログの収集が可能です。

## 4. 必要な前提条件

- Azureサブスクリプションが必要です。

- 管理対象のサーバーはインターネットに接続されている必要があります。

- 管理者権限を持つAzure ADアカウントが必要です。

- 管理対象サーバーにAzure Arcエージェントをインストールできる環境が必要です。

## 5. Azure Arc-enabled Serversの登録方法

### 5-1. Azureポータルを利用した手順

1. Azureポータルにログインし、「Azure Arc」を検索しクリックします。

2. 「+追加」を選択し、「サーバー」を選択します。

3. 必要な情報を入力し、提供されるスクリプトをコピーします。

4. 管理対象のサーバーでスクリプトを実行します。

5. エージェントのインストールとサーバーの登録が完了します。

### 5-2. Azure CLIを利用した手順

1. Azure CLIをインストールし、`az login`でAzureにログインします。

2. 次のコマンドを実行して、サーバーをAzure Arcに登録します。

   ```bash

   az connectedmachine create --resource-group <resource-group-name> --location <location> --name <machine-name>

   ```

3. 出力されるスクリプトを管理対象サーバーで実行します。

## 6. サーバーの構成手順

### 6-1. Azureポリシーの適用

- Azureポータル内で「Policy」を開き、新しいポリシー定義を追加します。

- 定義したポリシーを目的のArc-enabled serverに割り当てます。

- ポリシーの遵守状況をAzureポータルで確認します。

### 6-2. Azure Monitorでの監視設定

- Azure Monitorを開き、「監視の対象を追加」セクションでArc-enabled Serversを選択します。

- メトリックやログの収集設定を行い、アラートを設定します。

- 定期的にモニタリングデータを確認し、パフォーマンスや異常の兆候をチェックします。

### 6-3. Azure Automation State Configurationの使用

- Azure Automationアカウントを作成し、Desired State Configuration (DSC)を有効にします。

- 新しい構成ファイルをアップロードし、Node Configurationを作成します。

- Arc-enabled Serversに対し、作成した構成を適用します。

## 7. 他のAzureサービスとの連携

- **Azure Security Center**: サーバーのセキュリティ状況を監視し、脅威に対する識別と対応を支援します。

- **Azure Backup**: データの保護を行い、必要に応じて迅速に復旧できます。

- **Azure Update Management**: サーバーに対してパッチ適用状況をチェックし、最新の状態に維持します。

## 8. トラブルシューティング

- サーバーがAzure Arcに接続できない場合は、ネットワーク接続を確認し、プロキシ設定が正しいかどうかを確認します。

- エージェントのインストールエラーが発生した場合は、ログを確認し、必要なソフトウェアパッケージが不足していないかを確認します。

## 9. まとめ

Azure Arc-enabled Serversは、分散したサーバーリソースをAzureポータルから統一的に管理できる強力なツールです。この記事では、登録および構成の手順を詳しく紹介しました。これにより、Azureのクラウドサービスを活用することで、セキュリティの向上、ポリシーの一貫性の確保、リソース管理の効率化が可能となります。是非活用してください。

この記事が参考になれば幸いです。Azure Arcの持つポテンシャルを最大限に活用し、ハイブリッドクラウド管理をさらに進化させましょう。

Azure Arc-enabled Serversの登録と構成手順

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