# HttpClient の sendAsync で TimeoutException が出るときの対策

## 目次

1. はじめに

2. HttpClient とは

3. sendAsync メソッドの概要

4. TimeoutException の原因

5. TimeoutException に対する具体的な対策

   1. タイムアウトの設定

   2. 再試行ロジックの実装

   3. ネットワークの状態確認

   4. 並列リクエストの制御

6. まとめ

## 1. はじめに

Java 11 から導入された `HttpClient` クラスは、非同期HTTPリクエストをより簡単かつ効果的に管理できます。しかし、非同期処理を行っていると、時として `TimeoutException` に直面することがあります。この記事では、この例外が発生する背景を理解し、それをどのように防ぐか、特にエンジニアに有用な対策を紹介します。

## 2. HttpClient とは

`HttpClient` は HTTP/1.1 と HTTP/2 のプロトコルをサポートするモダンな HTTP クライアントです。非同期リクエストをサポートしており、バックグラウンドでリクエストを処理している間もアプリケーションが動作を続けることを可能にします。

## 3. sendAsync メソッドの概要

`sendAsync` メソッドは、指定されたリクエストを送信し、CompletableFuture を返します。この非同期処理により、アプリケーションはブロックされることなくリクエストの完了を待つことができます。しかし、ネットワーク遅延やサーバーの過負荷などにより、`TimeoutException` が発生する場合があります。

```java

HttpClient client = HttpClient.newHttpClient();

HttpRequest request = HttpRequest.newBuilder()

        .uri(URI.create("https://example.com"))

        .build();

client.sendAsync(request, HttpResponse.BodyHandlers.ofString())

      .thenApply(HttpResponse::body)

      .thenAccept(System.out::println)

      .join();

```

## 4. TimeoutException の原因

`TimeoutException`は、通常、以下のような状況で発生します：

- サーバーからの応答が遅い

- ネットワークの遅延

- クライアント側の過負荷状態

## 5. TimeoutException に対する具体的な対策

### 5-1. タイムアウトの設定

非同期リクエストでは、適切なタイムアウト設定が重要です。`Duration` を指定することでリクエストがそれ以上の時間を超えて実行されることを防ぐことができます。

```java

HttpClient client = HttpClient.newBuilder()

        .version(HttpClient.Version.HTTP_2)

        .connectTimeout(Duration.ofSeconds(10))

        .build();

```

### 5-2. 再試行ロジックの実装

ネットワークの一時的な不具合やサーバーの一時的な不応答に対処するためには、再試行ロジックが有効です。以下はリクエストを一定回数反復する例です：

```java

int maxRetries = 3;

for (int i = 0; i < maxRetries; i++) {

    try {

        var future = client.sendAsync(request, HttpResponse.BodyHandlers.ofString());

        HttpResponse<String> response = future.join();

        if (response.statusCode() == HttpURLConnection.HTTP_OK) {

            // 成功処理

            break;

        }

    } catch (Exception e) {

        // 再試行ロジック

        if (i == maxRetries - 1) {

            throw e;

        }

    }

}

```

### 5-3. ネットワークの状態確認

ネットワークの状態を把握することで、レスポンスが遅い原因を特定することができます。ネットワークのモニタリングツールを使い、パケットの損失や遅延を検出することが有益です。

### 5-4. 並列リクエストの制御

過度な並列リクエストはクライアントやサーバーに負担をかけます。適切な並列数を設定することでリソースの枯渇を防ぐことが可能です。

```java

ExecutorService executor = Executors.newFixedThreadPool(10);

HttpClient client = HttpClient.newBuilder()

        .executor(executor)

        .build();

```

## 6. まとめ

`TimeoutException` は非同期HTTPリクエストを行う際にしばしば発生する問題ですが、適切なタイムアウト設定や再試行ロジックを実装することで対処することができます。さらに、ネットワークの状態を監視し、並列リクエストを制限することにより、システムの安定性を高めることができます。エンジニアはこれらのテクニックを用いて非同期処理を安全かつ効率的に実行することが求められます。

HttpClient の sendAsync で TimeoutException が出るときの対策

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