# Azure DNSで複数のVNetとプライベートゾーンを共有する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure DNSの基本

   1. Azure DNSとは

   2. プライベートゾーンの特徴

3. VNet（仮想ネットワーク）の基礎

   1. VNetの役割と機能

   2. サブネットとその役割

4. プライベートDNSゾーンの設定

   1. Azureポータルを使ったプライベートDNSゾーンの作成

   2. DNSレコードの追加

5. 複数のVNetでDNSを共有する方法

   1. プライベートゾーンリンクの作成

   2. 複数のVNetとのリンク

6. 運用時の考慮点

   1. ネームサーバーの管理

   2. セキュリティのベストプラクティス

7. まとめ

## 1. はじめに

Azure DNSは、Microsoft Azureが提供するDNSサービスであり、クラウド環境での名前解決を効率的に行うための重要な役割を果たしています。本記事では、Azure DNSのプライベートゾーンを活用し、複数のVNet間でDNSを共有する具体的な方法を解説します。これにより、分散したネットワーク環境での効率的なリソースアクセスと管理を実現できます。

## 2. Azure DNSの基本

### 2-1. Azure DNSとは

Azure DNSは、Microsoft Azureのドメインネームシステム（DNS）サービスであり、ドメインのホスティングと管理を行います。プライベートDNSゾーン機能を使うことで、Azure内の仮想ネットワーク（VNet）間で内部ドメイン名の解決を行えます。

### 2-2. プライベートゾーンの特徴

プライベートDNSゾーンは、インターネットに公開されない内部ドメインの名前解決を目的としています。これにより、Azure内のリソース同士の通信が簡単に行えるようになり、セキュアなネットワークの構築が可能になります。

## 3. VNet（仮想ネットワーク）の基礎

### 3-1. VNetの役割と機能

VNetは、Azureの仮想ネットワーク環境を提供し、Azureリソース間の通信を可能にします。各VNetは、オンプレミスネットワークと同様に、サブネット、ルート、ネットワークセキュリティグループなどを使用します。

### 3-2. サブネットとその役割

サブネットは、VNetを小さく分割する単位で、各サブネットには独自のネットワークセキュリティポリシーを設定でき、細かいネットワーク制御を行えます。

## 4. プライベートDNSゾーンの設定

### 4-1. Azureポータルを使ったプライベートDNSゾーンの作成

1. Azureポータルにサインインします。

2. 左上の「+ リソースの作成」をクリックし、「DNS Zone」と検索します。

3. 「プライベートDNSゾーン」を選択し、リージョンを設定して新しいプライベートDNSゾーンを作成します。

4. ゾーン名を指定し、リソースグループを選択または新規作成します。

### 4-2. DNSレコードの追加

1. 作成したプライベートDNSゾーンを選択します。

2. 「+ レコードセット」をクリックし、必要なDNSレコード（A、CNAME、MXなど）を追加します。

## 5. 複数のVNetでDNSを共有する方法

### 5-1. プライベートゾーンリンクの作成

1. プライベートDNSゾーンの設定ページで「仮想ネットワークリンク」を選択します。

2. 「+リンク追加」をクリックし、リンク名を設定し、関連付けるVNetを選択します。

### 5-2. 複数のVNetとのリンク

- 複数のVNetをリンクさせたい場合は、各VNetに対して同様の手順でリンクを作成します。このとき、各VNetが必要とするDNS参照アクセス許可も適切に設定します。

## 6. 運用時の考慮点

### 6-1. ネームサーバーの管理

- Azure DNSで管理するネームサーバーは、AzureポータルおよびAzure CLIを使って確認・管理します。適切な権限を持つユーザーがアクセスできるよう設定します。

### 6-2. セキュリティのベストプラクティス

- ネットワークのアクセス権管理とセキュリティグループ設定を適切に行い、不正アクセスを未然に防ぐことが重要です。また、VNet間のトラフィックを監視し、異常な活動を検出する体制を整えます。

## 7. まとめ

Azure DNSのプライベートゾーンを使用し、複数のVNet間で名前解決を共有することで、効率的かつセキュアなリソースアクセスが実現できます。このアプローチにより、運用コストを削減しつつも、高いセキュリティと柔軟性を維持できます。適切な運用設定でAzureのネットワークインフラを有効活用し、ビジネスニーズに応える堅牢なシステムを構築しましょう。

Azure DNSで複数のVNetとプライベートゾーンを共有する方法

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