# PostgreSQLでの外部キー制約とON DELETE/UPDATEの使い方

## 目次
1. 外部キー制約の基本
2. ON DELETE/UPDATEのオプション
   1. NO ACTION
   2. CASCADE
   3. SET NULL
   4. SET DEFAULT
3. 外部キー制約の設定方法
4. ON DELETE/UPDATEオプションの実用例
5. 注意点とベストプラクティス
6. まとめ

## 1. 外部キー制約の基本

外部キー制約（Foreign Key Constraint）は、あるテーブルの列（または列の組み合わせ）が他のテーブルに存在する列（または列の組み合わせ）に対する参照として機能することを保証します。これはリレーショナルデータベースにおいてデータの整合性を保つために非常に重要な役割を果たします。

例えば、注文テーブルの `customer_id` が顧客テーブルの `id` を参照する場合、外部キー制約を設定することで、`customer_id` に存在しない顧客IDを入力することを防げます。

## 2. ON DELETE/UPDATEのオプション

外部キー制約では、参照される行が削除されたり更新されたりした場合にどのようなアクションを取るかを指定することができます。主なオプションには以下のものがあります。

### 2-1. NO ACTION

`NO ACTION` は、参照される行が削除または更新される場合に何も行動を起こさず、制約違反が発生するとその操作を拒否します。実質的にデフォルトの動作と考えて良いでしょう。

### 2-2. CASCADE

`CASCADE` オプションを指定すると、参照される行が削除された場合にその外部キーによって参照している行も同様に削除する動作をします。データの整合性を維持しつつ関連データを一括管理したい場合に便利です。

### 2-3. SET NULL

`SET NULL` を指定すると、参照される行が削除または更新された場合、外部キーの値を `NULL` に設定します。これにより関連付けられたデータが残されますが、親子関係は切れます。

### 2-4. SET DEFAULT

`SET DEFAULT` は、参照される行が削除または更新された場合、外部キーの値をデフォルト値に設定します。アプリケーションでデフォルトの処理が必要な場合に使います。

## 3. 外部キー制約の設定方法

PostgreSQLでは、外部キー制約を作成する際、`CREATE TABLE` 文や `ALTER TABLE` 文を使用して設定します。

![img](/mosaic-code.jpg)

この例では、`orders` テーブルの `customer_id` は `customers` テーブルの `id` を参照しており、削除や更新の際に `CASCADE` オプションが指定されているため、参照元の変更がそれらにも反映されます。

## 4. ON DELETE/UPDATEオプションの実用例

仮に、複数の注文が同じ顧客に結びつけられている状況を考えます。接続が `CASCADE` に設定されている場合、顧客レコードを削除すると、その顧客に関連するすべての注文が一緒に削除されます。以下にそれを示します。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 5. 注意点とベストプラクティス

- **パフォーマンスへの影響:** 外部キー制約は、データの整合性を高めますが、トランザクションの一環として多数の行が削除または更新されるとパフォーマンスへの影響があることがあります。そのため、大規模なデータセットに対しては性能試験を行い最適化を図る必要があります。
  
- **適切なオプションの選択:** 削除・更新時のアクションの選択は、ビジネス要件に合致しているかどうか慎重に検討する必要があります。不適切なアクションを選択すると、予期しないデータの消失や更新につながる可能性があります。

## 6. まとめ

PostgreSQLの外部キー制約とON DELETE/UPDATEオプションを適切に使用することで、データベースの整合性を保ちながら、データ管理の自動化と効率化が図れます。しかし、その効果を最大限引き出すためには、ビジネスロジックに応じた慎重な設定と運用上の考慮が必要です。 [cv:issue_marketplace_engineer]

# PostgreSQLでの外部キー制約とON DELETE/UPDATEの使い方

## 目次
1. 外部キー制約の基本
2. ON DELETE/UPDATEのオプション
   1. NO ACTION
   2. CASCADE
   3. SET NULL
   4. SET DEFAULT
3. 外部キー制約の設定方法
4. ON DELETE/UPDATEオプションの実用例
5. 注意点とベストプラクティス
6. まとめ

## 1. 外部キー制約の基本

外部キー制約（Foreign Key Constraint）は、あるテーブルの列（または列の組み合わせ）が他のテーブルに存在する列（または列の組み合わせ）に対する参照として機能することを保証します。これはリレーショナルデータベースにおいてデータの整合性を保つために非常に重要な役割を果たします。

例えば、注文テーブルの `customer_id` が顧客テーブルの `id` を参照する場合、外部キー制約を設定することで、`customer_id` に存在しない顧客IDを入力することを防げます。

## 2. ON DELETE/UPDATEのオプション

外部キー制約では、参照される行が削除されたり更新されたりした場合にどのようなアクションを取るかを指定することができます。主なオプションには以下のものがあります。

### 2-1. NO ACTION

`NO ACTION` は、参照される行が削除または更新される場合に何も行動を起こさず、制約違反が発生するとその操作を拒否します。実質的にデフォルトの動作と考えて良いでしょう。

### 2-2. CASCADE

`CASCADE` オプションを指定すると、参照される行が削除された場合にその外部キーによって参照している行も同様に削除する動作をします。データの整合性を維持しつつ関連データを一括管理したい場合に便利です。

### 2-3. SET NULL

`SET NULL` を指定すると、参照される行が削除または更新された場合、外部キーの値を `NULL` に設定します。これにより関連付けられたデータが残されますが、親子関係は切れます。

### 2-4. SET DEFAULT

`SET DEFAULT` は、参照される行が削除または更新された場合、外部キーの値をデフォルト値に設定します。アプリケーションでデフォルトの処理が必要な場合に使います。

## 3. 外部キー制約の設定方法

PostgreSQLでは、外部キー制約を作成する際、`CREATE TABLE` 文や `ALTER TABLE` 文を使用して設定します。

```sql
CREATE TABLE orders (
    order_id SERIAL PRIMARY KEY,
    customer_id INT,
    CONSTRAINT fk_customer
      FOREIGN KEY(customer_id) 
	  REFERENCES customers(id)
      ON DELETE CASCADE
      ON UPDATE CASCADE
);
```

この例では、`orders` テーブルの `customer_id` は `customers` テーブルの `id` を参照しており、削除や更新の際に `CASCADE` オプションが指定されているため、参照元の変更がそれらにも反映されます。

## 4. ON DELETE/UPDATEオプションの実用例

仮に、複数の注文が同じ顧客に結びつけられている状況を考えます。接続が `CASCADE` に設定されている場合、顧客レコードを削除すると、その顧客に関連するすべての注文が一緒に削除されます。以下にそれを示します。

```sql
DELETE FROM customers WHERE id = 1;
-- customers.id = 1 に関連するすべての orders が削除されます。
```

## 5. 注意点とベストプラクティス

- **パフォーマンスへの影響:** 外部キー制約は、データの整合性を高めますが、トランザクションの一環として多数の行が削除または更新されるとパフォーマンスへの影響があることがあります。そのため、大規模なデータセットに対しては性能試験を行い最適化を図る必要があります。
  
- **適切なオプションの選択:** 削除・更新時のアクションの選択は、ビジネス要件に合致しているかどうか慎重に検討する必要があります。不適切なアクションを選択すると、予期しないデータの消失や更新につながる可能性があります。

## 6. まとめ

PostgreSQLの外部キー制約とON DELETE/UPDATEオプションを適切に使用することで、データベースの整合性を保ちながら、データ管理の自動化と効率化が図れます。しかし、その効果を最大限引き出すためには、ビジネスロジックに応じた慎重な設定と運用上の考慮が必要です。 

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