# Azure Front DoorのログをStorageに出力して長期保存する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure Front Doorの概要 

   - 2-1. Azure Front Doorとは

   - 2-2. ログ機能の重要性

3. Azure Monitorを用いたログの収集

   - 3-1. Azure Monitorの設定

   - 3-2. フロントエンドログとバックエンドログの違い

4. Azure Blob Storageへのログ出力

   - 4-1. Azure Blob Storageの作成

   - 4-2. Diagnostic Settingsの設定

5. 長期保存戦略

   - 5-1. リテンションポリシーの設定

   - 5-2. コストと保存期間のバランス

6. ログデータの活用方法

   - 6-1. トラフィック分析

   - 6-2. セキュリティ監視

7. まとめ

## 1. はじめに

クラウドによるコンテンツデリバリは、運用効率やスケーラビリティ、そしてコスト削減を実現する手段として注目されています。Azure Front Doorは、その中でも特に優れた性能を誇るサービスです。しかし、サービスの安定稼働とセキュリティを確保するためには、ログの収集と分析が不可欠です。本記事では、Azure Front DoorのログをAzure Storageに出力し、長期保存する方法について具体的に説明します。

## 2. Azure Front Doorの概要

### 2-1. Azure Front Doorとは

Azure Front Doorは、Microsoftが提供するクラウドベースのコンテンツデリバリネットワーク(CDN)サービスです。世界中に広がるマイクロソフトのエッジロケーションから、効率的にユーザにコンテンツを提供することができます。

### 2-2. ログ機能の重要性

ログは問題の診断、トラブルシューティング、パフォーマンスの向上において欠かせない要素です。また、コンプライアンスの観点からもログの保存は重要となります。

## 3. Azure Monitorを用いたログの収集

### 3-1. Azure Monitorの設定

Azure Front Doorのログを収集するには、まずAzure Monitorを使用します。Azure Monitorを利用することで、動的に生成されるログの管理が簡便になります。以下のステップで設定を開始します：

1. Azureポータルにサインインします。

2. [Monitor]サービスを選択し、[Diagnostic settings]を開きます。

3. Front Doorのリソースを選択し、Diagnostics settingsを作成または編集します。

### 3-2. フロントエンドログとバックエンドログの違い

- **フロントエンドログ**: ユーザーからFront Doorに送信されたリクエストに関する情報。

- **バックエンドログ**: Front Doorからバックエンドサービスへのリクエストの情報。

各ログタイプの重要性を理解することで、適切なログ分析を行うことができます。

## 4. Azure Blob Storageへのログ出力

### 4-1. Azure Blob Storageの作成

Azure Blob Storageは、構造化されていない大量のデータを保存するためのリソースとして最適です。

1. [Storage accounts]サービスを選択します。

2. [Add]をクリックし、新しいストレージアカウントを作成します。情報を入力してストレージアカウントを作成します。

### 4-2. Diagnostic Settingsの設定

Diagnostic settingsを設定することで、収集したログをBlob Storageに送信できます。

1. Azure portalのFront Doorページから、診断設定を開きます。

2. 新しい診断設定を追加し、名前、カテゴリ（FrontEnd, Backendなど）を選びます。

3. [Blob Storage]を選択し、前に作成したストレージアカウントを指定します。

## 5. 長期保存戦略

### 5-1. リテンションポリシーの設定

収集したログを長期保存するには、Blob Storageでのリテンションポリシーを設定します。これにより、一定期間経過後の自動削除設定や保存期間を調整可能です。

### 5-2. コストと保存期間のバランス

ストレージコストと保存期間のバランスを考えることが重要です。Azureの階層ストレージ（ホット、クール、アーカイブ）を活用することでコストを管理できます。

(例: ホットストレージは頻繁にアクセスされるデータに適し、アーカイブストレージは長期間アクセスされないデータに適しています)

## 6. ログデータの活用方法

### 6-1. トラフィック分析

ログデータを分析することで、トラフィックの傾向を把握し、ビジネスインテリジェンスを向上させます。

### 6-2. セキュリティ監視

リアルタイムでのログ解析を行うことにより、不正アクセスや攻撃パターンを早期に発見し、適切な対策を講じることが可能です。

## 7. まとめ

Azure Front Doorのログを適切に管理し、長期保存することで、システムの可用性とセキュリティを向上させることができます。ここで示した手順に従えば、効率的なログ管理が可能となり、ビジネスの信頼性と安全性を確保する手助けとなるでしょう。

Azure Front DoorのログをStorageに出力して長期保存する方法

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