# CiscoスイッチのSTP（スパニングツリー）設定とトラブル対応

## 目次
1. STP（スパニングツリー）の基本
   1-1. STPとは何か
   1-2. STPの種類
2. CiscoスイッチでのSTP設定
   2-1. 基本設定手順
   2-2. 各STPモードの設定
3. STPのトラブルシューティング
   3-1. トラブルシューティングへのアプローチ
   3-2. コモンなトラブルとその対処法
4. STPの最適化とベストプラクティス
   4-1. 最適化手法
   4-2. ベストプラクティス
5. まとめ

## 1. STP（スパニングツリー）の基本

### 1-1. STPとは何か
STP（スパニングツリー・プロトコル）は、ネットワークにおけるループを防止し、冗長なパスを確保するために使用されるプロトコルです。これにより、ネットワークの可用性が向上し、ブロードキャストストームや複製フレームなどの問題が発生しません。

#### 利点:
- ループ防止
- 自動的なパスの再構成
- ネットワーク冗長性の提供

### 1-2. STPの種類
Ciscoスイッチがサポートする主要なSTPには以下の種類があります:
- **STP（802.1D）**: 基本的なSTPプロトコル
- **RSTP（802.1w）**: 高速なコンバージェンスを提供するRapid STP
- **MSTP（802.1s）**: 複数のVLANで効率的なSTPを提供
- **PVST+**: Per-VLAN STP、Cisco独自の実装で、各VLANごとに独立したSTPを使用します。

## 2. CiscoスイッチでのSTP設定

### 2-1. 基本設定手順
CiscoスイッチでSTPを設定する方法は、CLI（コマンドラインインターフェース）を利用します。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 2-2. 各STPモードの設定

#### PVST+の設定:
![img](/mosaic-code.jpg)

#### Rapid PVST+の設定:
![img](/mosaic-code.jpg)

#### MSTPの設定:
![img](/mosaic-code.jpg)

## 3. STPのトラブルシューティング

### 3-1. トラブルシューティングへのアプローチ
STPのトラブルシューティングは、次のような方法で行います。
- 根本原因の特定
- トポロジの確認
- STPパラメータの確認

### 3-2. コモンなトラブルとその対処法

#### コネクションの不安定:
- *原因*: 不適切なルートブリッジの選定
- *対処法*: 手動でのルートブリッジ設定

![img](/mosaic-code.jpg)

#### フレームの重複送信:
- *原因*: BPDUフィルタリングの誤設定
- *対処法*: BPDUフィルタリングの確認と修正

![img](/mosaic-code.jpg)

## 4. STPの最適化とベストプラクティス

### 4-1. 最適化手法
- **BPDUガードの設定**: 不明なBPDU受信時にポートを無効化
- **Loop Guardの利用**: ルートポートの遮断を防止
- **PortFastの有効化**: 接続されたホストへの迅速なトランジット

### 4-2. ベストプラクティス
1. ルートブリッジの手動設定で一貫性を保つ。
2. 重要なネットワークではBPDUガードとLoop Guardを活用。
3. ネットワークの定期的なモニタリングを行い、異常を早期に発見。

## 5. まとめ
STPはネットワークのループを防止しつつ、冗長性を持たせる重要なプロトコルです。正しい設定と最適化、そして適切なトラブルシューティングを行うことで、安全で効率的なネットワーク運用が可能になります。また、ベストプラクティスを遵守することで、STPの安定性をより強化することが可能です。

このドキュメントを活用して、CiscoスイッチのSTP設定を効率的に構築してください。[cv:issue_marketplace_engineer] [cv:issue_marketplace_engineer]

# CiscoスイッチのSTP（スパニングツリー）設定とトラブル対応

## 目次
1. STP（スパニングツリー）の基本
   1-1. STPとは何か
   1-2. STPの種類
2. CiscoスイッチでのSTP設定
   2-1. 基本設定手順
   2-2. 各STPモードの設定
3. STPのトラブルシューティング
   3-1. トラブルシューティングへのアプローチ
   3-2. コモンなトラブルとその対処法
4. STPの最適化とベストプラクティス
   4-1. 最適化手法
   4-2. ベストプラクティス
5. まとめ

## 1. STP（スパニングツリー）の基本

### 1-1. STPとは何か
STP（スパニングツリー・プロトコル）は、ネットワークにおけるループを防止し、冗長なパスを確保するために使用されるプロトコルです。これにより、ネットワークの可用性が向上し、ブロードキャストストームや複製フレームなどの問題が発生しません。

#### 利点:
- ループ防止
- 自動的なパスの再構成
- ネットワーク冗長性の提供

### 1-2. STPの種類
Ciscoスイッチがサポートする主要なSTPには以下の種類があります:
- **STP（802.1D）**: 基本的なSTPプロトコル
- **RSTP（802.1w）**: 高速なコンバージェンスを提供するRapid STP
- **MSTP（802.1s）**: 複数のVLANで効率的なSTPを提供
- **PVST+**: Per-VLAN STP、Cisco独自の実装で、各VLANごとに独立したSTPを使用します。

## 2. CiscoスイッチでのSTP設定

### 2-1. 基本設定手順
CiscoスイッチでSTPを設定する方法は、CLI（コマンドラインインターフェース）を利用します。

```shell
switch# configure terminal
switch(config)# spanning-tree mode [stp | pvst | rapid-pvst | mst]
switch(config)# exit
```

### 2-2. 各STPモードの設定

#### PVST+の設定:
```shell
switch(config)# spanning-tree mode pvst
```

#### Rapid PVST+の設定:
```shell
switch(config)# spanning-tree mode rapid-pvst
```

#### MSTPの設定:
```shell
switch(config)# spanning-tree mode mst
switch(config)# spanning-tree mst configuration
switch(config-mst)# instance 1 vlan 10,20
switch(config-mst)# name MST-Config
switch(config-mst)# revision 1
```

## 3. STPのトラブルシューティング

### 3-1. トラブルシューティングへのアプローチ
STPのトラブルシューティングは、次のような方法で行います。
- 根本原因の特定
- トポロジの確認
- STPパラメータの確認

### 3-2. コモンなトラブルとその対処法

#### コネクションの不安定:
- *原因*: 不適切なルートブリッジの選定
- *対処法*: 手動でのルートブリッジ設定

```shell
switch(config)# spanning-tree vlan 10 root primary
```

#### フレームの重複送信:
- *原因*: BPDUフィルタリングの誤設定
- *対処法*: BPDUフィルタリングの確認と修正

```shell
switch(config-if)# spanning-tree bpdufilter enable
```

## 4. STPの最適化とベストプラクティス

### 4-1. 最適化手法
- **BPDUガードの設定**: 不明なBPDU受信時にポートを無効化
- **Loop Guardの利用**: ルートポートの遮断を防止
- **PortFastの有効化**: 接続されたホストへの迅速なトランジット

### 4-2. ベストプラクティス
1. ルートブリッジの手動設定で一貫性を保つ。
2. 重要なネットワークではBPDUガードとLoop Guardを活用。
3. ネットワークの定期的なモニタリングを行い、異常を早期に発見。

## 5. まとめ
STPはネットワークのループを防止しつつ、冗長性を持たせる重要なプロトコルです。正しい設定と最適化、そして適切なトラブルシューティングを行うことで、安全で効率的なネットワーク運用が可能になります。また、ベストプラクティスを遵守することで、STPの安定性をより強化することが可能です。

このドキュメントを活用して、CiscoスイッチのSTP設定を効率的に構築してください。 

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