# 目次

1. はじめに

2. ユースケース図とは

   1-1. ユースケース図の役割

   1-2. ユースケース図の要素

3. PlantUMLとは

   2-1. PlantUMLの特徴

   2-2. PlantUMLのインストール方法

4. JavaでPlantUMLを使用する準備

   3-1. 必要なツールのインストール

   3-2. 環境変数の設定

5. PlantUMLでユースケース図を描く

   4-1. ユースケース図の基本構文

   4-2. 実際のユースケース図作成手順

   4-3. コード例

6. エクスポートと結果の確認

   5-1. PNG形式へのエクスポート

   5-2. PDF形式へのエクスポート

7. まとめ

# 1. はじめに

本記事では、JavaとPlantUMLを使用してユースケース図を描く方法を詳細に解説します。ユースケース図はソフトウェア開発における重要な要素であり、システムの機能とそれを利用するアクターの関係を視覚的に示すのに役立ちます。この記事を通じて、具体的なステップを学びながら、自身のプロジェクトに貢献するユースケース図を作成できるようになることを目指します。

# 2. ユースケース図とは

## 1-1. ユースケース図の役割

ユースケース図は、システムの機能とその利用者の相互作用を視覚的に表現します。システムを構成するアクターとユースケースの関係を示し、プロジェクトのステークホルダーがシステムの機能を理解するサポートをします。

## 1-2. ユースケース図の要素

- **アクター**: システムを利用する外部の主体（人や外部システム）。

- **ユースケース**: システムが提供する機能やサービス。

- **アソシエーション**: アクターとユースケースを結ぶ線で、その関係を示します。

# 3. PlantUMLとは

## 2-1. PlantUMLの特徴

PlantUMLは、テキスト形式でUML図を描けるツールです。簡潔な記述でさまざまなUML図を作成でき、幅広く使われています。特に以下の点が特徴です：

- テキストによる定義で扱いやすい

- 多様な形式での出力が可能（PNG, SVG, PDF など）

- 簡単にバージョン管理が可能

## 2-2. PlantUMLのインストール方法

1. **Javaのインストール**: PlantUMLを動作させるにはJavaが必要です。最新版のJavaは[公式ダウンロードページ](https://www.oracle.com/java/technologies/downloads/)から取得できます。

2. **PlantUMLのダウンロード**: PlantUMLのJARファイルを[公式サイト](http://plantuml.com/download)からダウンロードします。

3. **Graphvizのインストール**: PlantUMLは図のレンダリングにGraphvizを使用します。[Graphvizのダウンロードページ](https://graphviz.gitlab.io/download/)からインストールできます。

# 4. JavaでPlantUMLを使用する準備

## 3-1. 必要なツールのインストール

- **Java Development Kit (JDK)**：必須の実行環境。

- **IDE**（例：IntelliJ IDEAやEclipse）：開発を容易にするためのツール。

## 3-2. 環境変数の設定

ファイルシステムから`plantuml.jar`が利用できるようにするために環境変数を設定します。例えば、`PLANTUML_HOME`という変数を設定し、PlantUML JARファイルがあるディレクトリを指定します。

```bash

export PLANTUML_HOME=/path/to/plantuml/

export PATH=$PATH:$PLANTUML_HOME

```

# 5. PlantUMLでユースケース図を描く

## 4-1. ユースケース図の基本構文

ユースケース図の基本的な描き方はシンプルです。以下のように記述します。

```plantuml

@startuml

actor User

actor Admin

usecase "Login" as Login

usecase "Manage Account" as ManageAccount

User --> Login

Admin --> Login

Admin --> ManageAccount

@enduml

```

## 4-2. 実際のユースケース図作成手順

1. **アクターの定義**: システムのユーザーを配置します。

2. **ユースケースの定義**: システムの機能を明確にします。

3. **関係の描画**: アクターとユースケースの関係を矢印で表現します。

## 4-3. コード例

以下はより具体的なユースケース図のコード例です。

```plantuml

@startuml

actor Customer

actor "Warehouse Operator" as Operator

usecase "Place Order" as PlaceOrder

usecase "Track Order" as TrackOrder

usecase "Manage Inventory" as ManageInventory

Customer --> PlaceOrder

Customer --> TrackOrder

Operator --> ManageInventory

@enduml

```

この例では、`Customer`は注文を行い、追跡することができ、`Operator`は在庫を管理します。

# 6. エクスポートと結果の確認

## 5-1. PNG形式へのエクスポート

ユースケース図を描いた後、PNG形式でエクスポートするには、次のコマンドを使用します。ターミナルで次を実行します。

```bash

java -jar plantuml.jar diagram.puml

```

これにより、`diagram.png`が生成されます。

## 5-2. PDF形式へのエクスポート

PDF形式で出力したい場合、`-tpdf`オプションを付け加えます。

```bash

java -jar plantuml.jar -tpdf diagram.puml

```

これで、`diagram.pdf`ファイルが作成されます。

# 7. まとめ

PlantUMLとJavaを用いてユースケース図を描く方法について、手順を追って説明しました。ユースケース図は、システムのアクターと機能の関係を表現し、ステークホルダーへの説明に役立ちます。PlantUMLはその記述の簡潔さと出力の多様性によって、多くの開発者に支持されています。この技術を駆使して、あなたのプロジェクトの設計とドキュメントを強化しましょう。

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