バックエンドエンジニアの具体的なキャリアパス11選|将来性や必要なスキルを解説
2024年03月21日 14:48
バックエンドエンジニアとして働いている人の中には、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?最近では、AIやテクノロジーの発達によりバックエンドエンジニアだけではなくエンジニアの仕事自体がなくなるのではという指摘もされるようになる、キャリアに不安を抱く人も多くなりました。
そこで今回の記事では、バックエンドエンジニアの具体的にはキャリアパスについて紹介。またどのようなスキルを持っていれば、今後長く継続して活躍できるバックエンドエンジニアになれるのかについても詳しく解説していきます。
バックエンドエンジニアとしての働き方や、キャリアに不安や悩みを持つようになり始めた人はぜひ参考にしてください!
そもそもバックエンドエンジニアとは、アプリケーションやWebサービスなどの開発において、もっとも重要な部分になるシステムの中心を開発するエンジニアのことを指します。基本的にはシステムの開発からサーバーやデータベースの導入〜構築まで行うのが一般的で、さらには開発したシステムの保守や運用なども行うのが楽園のエンジニアの業務の内容です。
仮に開発したシステムにエラーやバグが発生してしまった場合、そのWebサービスやアプリケーションを提供している企業はユーザーから信頼を失ってしまいます。場合によっては大きな損害に発展することもあり、こういったことを防ぐために常日頃からシステムが安定して稼働するように維持をしたり、開発の段階から安全に運用ができるように設計や構築業務などを行うのがバックエンドエンジニアの重要な使命です。
そのため、プログラミング言語だけではなくシステムやサーバーに関する知識やスキルなども必要となります。さらには、エラーなどが起きた時の問題発見能力と解決するスキル、バグなどに対する対処、セキュリティに関する問題などに対しての対応なども含めた、幅広い知識や技術も必要となります。
バックエンドエンジニアのキャリアパスを紹介する前に、まずは前提として業務を行うことでどのようなスキルが得られるのかということについて知っておく必要があります。業務を通じて得られるスキルと、理想のキャリアパスにどのようなギャップがあるのか知ることによって、より効率的に自分が思い描いたキャリアを歩むことが可能です。
具体的にどのようなスキルを得られるのか詳しく見ていきましょう。
バックエンドエンジニアとして働くことによって、次の3つの必要不可欠なスキルを得ることができます。
バックエンドの開発業務を行わなければならないバックエンドエンジニアにとって、最低限プログラミング言語に関するスキルは必ず習得していなければいけません。また、効率的に業務を進めるためにフレームワークに関するスキルやデータベースを管理するスキルについても、業務を通じてある程度学ぶことができます。
バックエンドエンジニアとして長年働くことによって、キャリアを重ねると次のようなスキルを得られます。
一般的にバックエンドエンジニアとして働き始めたばかりの場合、基本的には上流工程のエンジニアに従ってシステムを構成するプログラミングを行ったり、システムが正常に動くかどうかテストしたりするのが通常です。
その後少しずつ経験を重ねることによって、要件定義やCMSを構築するスキルなど、クライアントと携わったり、上流工程として業務を行ったりなど仕事の幅が広がっていきます。キャリアを重ねることによって幅広いスキルを得られるので、後から紹介するようにキャリアパスの選択肢もかなり広いのがバックエンドエンジニアの特徴です。
バックエンドエンジニアのキャリアパスを考える上では、次の2つのポイントが重要となります。
それぞれのポイントについて以下で詳しく見ていきましょう。
バックエンドエンジニアのキャリアパスを考える上では、まずエンジニアとして専門性を高めることが挙げられます。具体的には、次のようなキャリアパスを考えることができるでしょう。
これらのキャリアパスは、バックエンドエンジニアとして学んできた経験や知識を活かすことのできるものです。バックエンドエンジニアは、ウェブサービスやアプリケーションの中核となるシステムを開発することが多いので、業務を通じてプロジェクトやシステムに関係する技術全体を把握しやすいという特徴があります。
そのため、バックエンドエンジニアとして働いていると、自分の領域だけではなく他の領域のエンジニアの仕事の仕方やスキル・知識、またプロジェクト全体を踏まえた上で考えることのできる力を身につけることが可能です。他のエンジニアと比較しても幅広い分野と関わりながら業務をこなさなければならないので、上記のキャリアどれを選んだとしても現場の経験があるという強みがあります。
バックエンドエンジニアとしてではなく、他の領域に関する知識やスキルを身につけてキャリアチェンジを図るというキャリアを歩むことも可能です。例えば、バックエンドエンジニアやエンジニアに必要な知識やスキルだけではなく、マーケティングなどのスキルを身につけることによってこれまでとは全く違うキャリアを歩むこともできるでしょう。
具体的な例としては、次のようなものが挙げられます。
上記のキャリアに関しては、基本的にエンジニアを経験した人がなることは少ないので、就職や転職市場においてもかなり希少価値の高い人材と言えるでしょう。特に様々な業務に対応できるバックエンドエンジニアに関しては、近年市場においてトップレベルで求められている人材です。
バックエンドエンジニアやエンジニア全般に関するキャリアではなく、他のキャリアにも挑戦してみたいという人にとっては、上記のようなキャリアパスは適していると言えるでしょう。
エンジニアとしての専門性を高める場合のキャリアパスとしては次の7つが考えられます。
それぞれのキャリアパスについて以下で詳しく解説していきます。
システムエンジニアとは、クライアントの望むものをいかにして形にするかというミッションを掲げて、プロジェクト全体を俯瞰しながら開発を進めていく立場のエンジニアのことです。クライアントと直接やり取りをしながら業務を進めていく立場であるため、要件定義などを行う機会も多くなります。
常に開発の初期段階における上流工程と呼ばれるフレーズを担当することもあり、システムエンジニアも働きによってプロジェクトの製品が決まると言っても過言ではありません。また、間違われやすいプログラマーと比べると、任される仕事の内容や責任というのも大きいのが特徴です。
システムを構築するためにプログラミングに関する知識を身につけなければならないことはもちろんですが、プロジェクトをどのように進めていくのかというビジネススキルに関しても求められるポジションと言えるでしょう。
システムエンジニアからのキャリアパスとしては、他のエンジニアにキャリアチェンジしたり、プロジェクトマネージャーやエンジニア事業部門の責任者となったりといった選択肢も考えられます。
システムアーキテクトとは、クライアントやコンサルタントが描いているビジネスモデルを実現するために、どのようなシステムを構成するべきなのか考えるのが主な仕事です。そのため、エンジニアよりもより全体を見通したシステムの設計能力というのが要求される仕事であり、ビジネスに関するスキルというのも必要となります。
また、システムアーキテクトが中心となって、エンジニアが担当するであろうシステム開発の設計や具体的なルール作り、システムの基本設計なども担当するのが基本です。システムエンジニアとの違いは、システムアーキテクトが作った基本設計などを元にして、システムエンジニアがシステムに様々な機能などを設計していく役割を持っています。
そのため、仮にシステムアーキテクトが作成した基本設計やルールなどに問題があると、システムエンジニアの仕事に対しても影響を及ぼしかねません。つまり、システムアーキテクトはシステム開発というプロジェクトにおいて、矛盾することのないシステムを設計するために重要な役割を担っています。
このようなシステムアーキテクトという仕事が求められるようになった背景は、従来よりもよりシステムに関する知識が要求されるようになり、構築するのが難しくなったことが理由として挙げられます。
システムアーキテクトの主な仕事内容は以下の通りです。
そもそもフロントエンジニアの「フロント」とは、ユーザーと直接やり取りを行う部分のことを指します。Web制作においては、ユーザーが直接操作するブラウザなどがフロントエンドに該当します。
フロントエンジニアは、こういったユーザーが直接操作するブラウザなどに関して、開発や設計を主に行う仕事です。実際の業務においては、Webデザイナーによるデザインに基づいて、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いてコーディングを行い、ユーザーが使いやすいようなWebサイトやアプリケーションを開発します。
フロントエンジニアのスキルによっては、UIやUX、CMS構築などの業務を行うケースも多いです。もっとも、ここまで紹介してきた仕事がフロントエンジニアの主な業務というわけではなく、実際の現場においては明確な定義がされているというわけではないので注意が必要です。
そのため、プロジェクトのメンバーや規模によっては、フロントエンジニアがWebデザイナーの代わりとなってデザイン業務を行う場合などもあります。
フルスタックエンジニアとは、複数の技術分野において知識やスキルに関する深い造形があることを意味しています。つまり、複数のエンジニアに関する分野に精通しており、一人で複数の開発工程を担当できるマルチなエンジニアのことをフルスタックエンジニアというのです。
フルスタックエンジニアに関しては、基本的に担当する業務やスキルの組み合わせに伊万里というものはありません。例えば「バックエンド業務とフロントエンド業務の両方ができる」「ウェブサイトの制作とアプリケーションの開発ができる」「インフラとサーバーどちらも扱える」「上流工程から下流工程まで一貫してエンジニアに関連する業務であれば行える」などの人材は、基本的にフルスタックエンジニアに分類されます。
そのため、うるスタックエンジニアはしばしばあらゆる業務を一手に引き受けられることから、システム開発におけるオールラウンダーとも言われています。
フルスタックエンジニアの主な仕事内容は以下の通りです。
セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティに特化したエンジニアのことを指します。セキュリティを考慮したシステムの設計や構築、システム運用やサイバーテロからWebサービスやアプリケーションを守るための日常的な調査や改善などを行うのが仕事です。
調査や改善などを聞くと淡々と業務を行うイメージを抱く人も多いですが、基本的にはクライアントと意見交換をしながら業務を行うケースが多く、コミュニケーション能力や対人能力というのも求められます。
バックエンドエンジニアがセキュリティエンジニアにキャリアチェンジできる理由としては、プロジェクトの規模によってバックエンドエンジニアはフロントエンドやセキュリティに関する分野も取り扱わなければならないためです。
特に予算がないプロジェクトにおいては、柔軟に対応できるバックエンドエンジニアがいくつもの役職を兼ねることがあります。もっともそのような業務からセキュリティに関する知識やスキルを身につけることが可能であり、将来的にセキュリティエンジニアやフルスタックエンジニアへのキャリアを選択することができるようになります。
スマホアプリエンジニアとは、正式にはアプリケーションエンジニアと言って、文字通りアプリケーションを作るエンジニアです。最も一言でアプリケーションを作ると言っても様々な種類があり、インフラに関わる業務のアプリケーションや、日常的に一般の人々が使うWebアプリやスマホアプリなどもあります。
経験のあるエンジニアはシステム設計からプログラムの開発、開発したシステムの動作テストなど、システム全般を担当するケースも多いです。エンジニアによってはクライアントと直接やり取りをすることもあるので、プログラミング能力だけではなくコミュニケーション能力なども必要となります。
スマホアプリエンジニアの主な仕事内容は以下の通りです。
プロジェクトマネージャーとは、システム開発などを行うプロジェクトチームの責任者です。プロジェクトの企画から計画の立案、人材や費用の確保、進歩の管理などを行います。常にプロジェクト全体の進行を気にかけつつ、問題やトラブルが発生した際には直ちに対処するのが主な仕事です。
バックエンドエンジニアの場合、業務的にもプロジェクト全体を見ながら仕事を進めていくという特徴があります。そのため、プロジェクトマネージャーと同じような視点を持ちつつ仕事を進める必要があることから、経験やスキルを身につけるとプロジェクトマネージャーとして活躍できる人も多いです。
バックエンドエンジニア以外のスキルを身につけて、仕事の幅を広げたい場合のキャリアパスの例は以下の4つです。
バックエンドエンジニア以外のスキルを身につけて、仕事の幅を広げたい場合のキャリアパスの例は以下の4つです。
それぞれのキャリアパスの例について以下で詳しく解説していきます。
Webディレクターとは、Web業界においてプロジェクトを監督・指揮・管理する人のことを指します。WebプログラマーやWebデザイナーなどのWeb制作に関わるスタッフ達をまとめて、クライアントの要望にかなったWebコンテンツを作り上げることが、Webディレクターに求められる役割です。プロジェクトの進行管理をはじめとするWebコンテンツ制作の責任者がWebディレクターといえます。
Webディレクターの主な業務は、スケジュールの進行管理、コンテンツの品質管理、プロジェクトメンバーの選定、クライアントと現場スタッフの橋渡しなどです。上記業務の他、Webサイトのコンテンツ企画やクライアントへの提案を行う「Webプランナー」の業務を兼務することもあります。このような場合は、企画書の作成や、取材・撮影、要件定義などもWebディレクターの仕事です。
Webマーケターとは、Webを中心としたネットサービスを利用してマーケティング活動を企画、実行する職種です。
従来のマーケティング活動は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌といったマスメディア、店舗でのイベント、キャンペーンなどが中心でしたが、現在は消費者の多くがスマートフォンを通じてWebやSNSのデジタルの世界に触れているため、マーケティング活動もデジタルの世界で展開するのが当然のことになっています。
しかし、デジタルマーケティングを展開するには、WebやSNSに関する知識、特性など、従来のマーケティングにはなかった知識、技術が必要になります。そのため、Webを中心にマーケティング活動を企画、実行する職種の人のことを「Webマーケター」と呼ぶようになっています。
ITコンサルタントは、クライアント企業の経営戦略をヒアリングし、それに沿ったIT投資計画の策定、必要なツールの導入・支援を行うことが仕事です。費用対効果やスケジュールを含め、システムの分析・選定についてもITコンサルタントの役割です。
ITコンサルタントはしばしばシステムエンジニアと混同される場合があります。システムエンジニアとの大きな違いは、システムの開発や構築、改修などをシステムエンジニアが行うのに対して、ITコンサルタントはこのような業務を行わない点です。
ITコンサルタントは、あくまでも企業の経営方針に基づいた課題などをIT用いて解決するのが仕事になります。一方でシステムエンジニアの場合、ITコンサルタントから指示を受けてシステムの開発や構築などを行うのが主な仕事です。
テクニカルライターとは、専門的な技術に関する文章を書くライターです。テクニカルライターの業務には、製品の取扱説明書などを書く「マニュアルライティング」と、技術的な文章を翻訳する「技術翻訳」があります。
バックエンドエンジニアとして経験を積みスキルを身につけたら、フリーランスとして独立するということも可能です。基本的にバックエンドに関するスキルを持ったエンジニアというのが人材不足になっており、フリーランスとして独立したとしても活躍できる可能性は高いです。
今回は、バックエンドエンジニアのキャリアパスについて詳しく解説してきました。様々な業務を求められるバックエンドエンジニアは、経験とスキルを身につけることによって様々な選択肢の中から自分自身のキャリアを選ぶことができるようになれます。
もっともそのためにはスキルや経験を積み重ねる必要があり、まずはバックエンドエンジニアとしてしっかりと働くことが重要と言えるでしょう。またキャリアパスが無数にあるので、自分の将来をどのようにすべきか決めるのに迷ってしまうケースも多いです。
どうすべきか迷った場合は、自分が対応できる業務や経験のある業務の中から、今後スキルや経験を積み重ねていくことによってできそうなキャリアというのを逆算して考えてみるのもいいかもしれません。
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