メルカリのようなフリマアプリシステムの開発の流れ
2023年01月16日 13:28
こんにちは、ISSUEの寒河江です。
システム開発を依頼するときにどんな機能が必要でどれくらいのコスト・期間が必要になるのか具体的な事例が
ネット上に公開されていないので自身の経験をもとに公開します。
ISSUEでは、2,300名のエンジニアの中から審査に通過した精鋭のエンジニアによる開発が可能です。
ご興味ある方はぜひお問い合わせください。
メルカリのようなフリマアプリシステムの開発を発注する際、必要な費用と工数の目安を知ることができます。
今回は「メルカリ」というサービスを参考に、要件定義から設計までを詳しくお伝えします。
メルカリは自身が所有している不要なものや、ほかの人が所有している不要なものをスマートフォンやPCで売買を行うことができるサービスです。
メルカリ上で全ての取り引きが可能であることから利便性が高く、出品時や購入時に手数料が掛からないといった特長があります。
メルカリは個人間取引をサポートするアプリで、性別や年齢、趣味、入金口座といった個人情報だけではなく、出品する商品の情報などが必要です。
より詳しく商品情報を入力することで購入に至る確率が高くなることから、可能な限り詳細を入力できるようなシステムを設計する必要があります。
下記、フリマアプリサービスを提供するために必要なものの一例です。
【出品者・購入者で共通する課題】
【出品者の課題】
【購入者】
メルカリには、下記のような特長があります。
メルカリは中古品や使用済みの商品を売買するプラットフォームですが、オークションのように表示価格から値段が吊り上がることはありません。
一方、購入者は出品者に対して価格交渉を行うことができ、交渉に応じた出品者は一時的に商品の値段を下げることができます。
このように、メルカリでは値段が高騰することはなく、価格交渉を行えるといった点は特長であると言えます。
メルカリはスマートフォンアプリでもサービスを提供しています。
出品する場合、商品の写真を撮影し、説明を記載してから価格設定を行い、購入後のやり取りまで完結することができます。
一方、出品者は検索窓から特定のキーワードを入力し、目当ての商品を見つけてから購入までを行うことが可能です。
昨今、個人情報の流出は大きな問題となっています。
また、出品者・購入者ともに自身の素性を知られたくない方も多くいらっしゃいます。
メルカリの場合はニックネームで登録することができ、出品者は商品を送る際、匿名で発送することができるといった特長があります。
そのため、個人情報を知らせることなく購入者の手元に届けることができるため、安心して取り引きが可能です。
下記、フリマアプリで使われることがある技術をご紹介します。
領域 | 技術 |
---|---|
フロントエンド | HTML、CSS、JavaScript、TypeScript、React、Gatsby、Next.js、GraphQL、Apollo Client、Redux、Cypress、Rendertron、Lit、Playwright、Vue.js、Nuxt、Jest |
バックエンド | Go、PHP、gRPC、Java、Scala、GraphQL、Python、TypeScript、Node.js、NestJS |
インフラ | Google Cloud Platform、Amazon Web Services |
検索エンジン | Elasticsearch、Apache Solr、Elastic Search Cloud |
決済サービス | PaymentService |
データ解析 | BigQuery、Looker、Superset、Data Studio、Cloud Logging、Splunk Cloud |
こちらでは、メルカリのようなフリマアプリシステムの開発の流れをご紹介します。
まずは、どのような人がフリマサービスを利用するのかを考えましょう。
フリマサービスを利用する方は、下記のような情報を求めることが考えられます。
情報 | 詳細 |
---|---|
名前 | 本名、もしくはニックネーム |
性別 | 男性、女性 |
年齢 | 〇〇歳代、〇〇歳 |
居住地 | 都道府県・市町村単位 |
本人確認 | 免許証やパスポートなどの読み取り |
携帯電話番号、メールアドレス | 運営と連絡 |
SNS | アカウント情報で登録 |
利用者のイメージが出来たあとは、開発するフリマアプリに必要となる機能を洗い出しましょう。
その際、必ず必要なものや、あると便利な機能など、優先順位を付けておくことが重要です。
下記、必要になる機能の一例です。
優先度 | 機能 |
---|---|
絶対に必要な機能 | 会員登録、ログイン機能 商品検索 コメント 商品購入、出品機能 決済機能 マイページ |
あると便利な機能 | タグ付機能 お気に入り登録機能 フォロー機能 SNS 連携機能 運営者管理画面 |
出品、購入問わずフリマサービスを利用する際、ユーザーは会員登録を行う必要があります。
氏名や性別、年齢といった情報を入力したあと、本人確認を行い、登録を完了します。
登録後は、出品者と購入者で、それぞれ下記のようなアクションを行います。
こちらでは、出品者のアクションをご紹介します。
商品の画像を撮影し、説明文を記載してから価格を決定します。
こちらは間違えても修正ができるようにシステムを組んでおくことで、出品者の利便性が高まります。
購入を希望する方から価格交渉の連絡があった場合、価格を調整するかどうかを検討します。
値下げ対応をする場合でも即更新が可能なようにしておくことで、出品者と購入者双方の満足度を高めることができます。
購入されたら、商品を発送します。
個人情報の流出を防ぐためにも、匿名で発想ができるようなシステムを組みましょう。
こちらでは、購入者のアクションをご紹介します。
購入者は目当ての商品を、検索エンジンや画像を利用して探します。
利便性を高めるために、検索結果には画像や商品名、価格が表示されるようにしておきましょう。
目当ての商品が見つかっても、価格が高いと感じた場合は出品者に価格交渉の連絡を入れます。
そのため、フリマサービスにはチャット機能やメッセージ送受信機能は必須であるといえるでしょう。
出品者の発送状況や、購入者の身元が分からないようなシステムが必要です。
手元に届いた商品に問題が無いかを確認したあと、出品者の評価を行ってから取り引きが完了となります。
フリマアプリの開発費用は、実装する機能によって異なります。
下記、フリマアプリに実装する機能に掛かる開発費用の一例です。
種類 | 費用相場 |
---|---|
会員登録機能 | 50万円程度 |
検索機能 | 50万円程度 |
メッセージ送受信機能 | 100万円程度 |
お気に入り機能 | 30万円程度 |
ユーザー管理機能 | 50万円程度 |
管理者画面 | 100万円程度 |
ログイン機能 | 20万円程度 |
決済システム | 50万円程度 |
通知機能 | 100万円程度 |
本人確認機能 | 月額のものが多い |
このように、フリマアプリを開発する際、さまざまな費用が掛かり、高額な初期費用が必要となります。
上記機能を実装するだけでも、初期費用は最低でも550万円以上は必要になります。
そのため、先述した「絶対に必要な機能」から導入し、「あると便利な機能」はあとから実装するといった運用を行うことで、初期費用を抑えることができます。
システム開発会社は良い・悪いの見分けがつきにくいですが、
外注した時の品質は大きく違います。
しかし、開発のご経験がない方にとって良質なシステム開発会社を見分けるのはとても難しいです。
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