# SQL IDから過去の実行履歴を取得する方法（DBA_HIST_SQLSTAT）

## 目次
1. はじめに
2. Oracleデータベースの実行履歴について
3. SQL IDとは
4. DBA_HIST_SQLSTATビューの概要
5. 利用シナリオ
6. SQLクエリの構築
    1. 単一SQL IDの履歴取得
    2. 複数SQL IDの履歴比較
7. データ活用のポイント
8. パフォーマンスチューニングのヒント
9. まとめ

## 1. はじめに

データベースのパフォーマンス監視は、システム安定性の確保において不可欠です。特に業務に直結するクエリの実行履歴を把握することで、パフォーマンスの低下を事前に察知できることがあります。本記事では、Oracleデータベースの`DBA_HIST_SQLSTAT`ビューを用いて、特定のSQL IDから過去の実行履歴を取得する方法について解説します。

## 2. Oracleデータベースの実行履歴について

Oracleデータベースでは、`Oracle Automatic Workload Repository (AWR)`を使用してデータベースの実行履歴を収集、分析します。このAWRには、SQLの実行統計が保存され、運用負荷の分析やパフォーマンス問題のトラブルシューティングに利用されます。

## 3. SQL IDとは

`SQL ID`は、Oracleデータベース内でSQLステートメントを識別するためのユニークな識別子です。これにより、同一のSQL文を簡単に特定し、その実行履歴を追跡することが可能です。

## 4. DBA_HIST_SQLSTATビューの概要

`DBA_HIST_SQLSTAT`は、AWRデータの一部であり、SQLステートメントの過去の実行統計データを保持するビューです。ここでは、以下のような情報を取得することができます：
- SQL ID
- スナップショットの時間
- 実行回数
- 平均実行時間
- ハードパース回数 など

## 5. 利用シナリオ

- 過去のクエリ実行状況の分析
- スロークエリの特定と改善
- SQLチューニングの効果測定
- データベース負荷のトレンド把握

## 6. SQLクエリの構築

### 6-1. 単一SQL IDの履歴取得

特定のSQL IDについて、どのくらいの頻度で実行されたかや、実行時間の変遷を知りたい場合、以下のクエリが役立ちます。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 6-2. 複数SQL IDの履歴比較

複数のSQL IDの実行履歴を比較することで、効率的でないSQLを特定することができます。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 7. データ活用のポイント

- **異常検知**: 平均実行時間の極端な増加は、パフォーマンス劣化の兆候です。
- **頻度の把握**: 高頻度で実行されるSQLは、特に最適化の対象です。
- **時間帯の特定**: 負荷の高い時間帯を見つけ、原因分析を行う材料にします。

## 8. パフォーマンスチューニングのヒント

- **索引の見直し**: 実行計画を確認し、必要に応じて索引の追加・修正を検討します。
- **バインド変数の使用**: ハードパース数を減らすためにバインド変数を利用し、パフォーマンス改善を図ります。
- **実行プランの分析**: SQL実行プランを確認し、効率の悪い演算を排除します。
  
## 9. まとめ

Oracleの`DBA_HIST_SQLSTAT`を利用すると、SQLクエリの実行履歴を追跡し、性能問題の原因を特定できます。過去のデータを元に負荷の高いクエリを最適化し、データベースのパフォーマンス向上に役立てましょう。正確なデータ分析と改善策を講じることで、システムの安定稼働を支えます。 [cv:issue_marketplace_engineer]

# SQL IDから過去の実行履歴を取得する方法（DBA_HIST_SQLSTAT）

## 目次
1. はじめに
2. Oracleデータベースの実行履歴について
3. SQL IDとは
4. DBA_HIST_SQLSTATビューの概要
5. 利用シナリオ
6. SQLクエリの構築
    1. 単一SQL IDの履歴取得
    2. 複数SQL IDの履歴比較
7. データ活用のポイント
8. パフォーマンスチューニングのヒント
9. まとめ

## 1. はじめに

データベースのパフォーマンス監視は、システム安定性の確保において不可欠です。特に業務に直結するクエリの実行履歴を把握することで、パフォーマンスの低下を事前に察知できることがあります。本記事では、Oracleデータベースの`DBA_HIST_SQLSTAT`ビューを用いて、特定のSQL IDから過去の実行履歴を取得する方法について解説します。

## 2. Oracleデータベースの実行履歴について

Oracleデータベースでは、`Oracle Automatic Workload Repository (AWR)`を使用してデータベースの実行履歴を収集、分析します。このAWRには、SQLの実行統計が保存され、運用負荷の分析やパフォーマンス問題のトラブルシューティングに利用されます。

## 3. SQL IDとは

`SQL ID`は、Oracleデータベース内でSQLステートメントを識別するためのユニークな識別子です。これにより、同一のSQL文を簡単に特定し、その実行履歴を追跡することが可能です。

## 4. DBA_HIST_SQLSTATビューの概要

`DBA_HIST_SQLSTAT`は、AWRデータの一部であり、SQLステートメントの過去の実行統計データを保持するビューです。ここでは、以下のような情報を取得することができます：
- SQL ID
- スナップショットの時間
- 実行回数
- 平均実行時間
- ハードパース回数 など

## 5. 利用シナリオ

- 過去のクエリ実行状況の分析
- スロークエリの特定と改善
- SQLチューニングの効果測定
- データベース負荷のトレンド把握

## 6. SQLクエリの構築

### 6-1. 単一SQL IDの履歴取得

特定のSQL IDについて、どのくらいの頻度で実行されたかや、実行時間の変遷を知りたい場合、以下のクエリが役立ちます。

```sql
SELECT
    snap_id,
    begin_interval_time,
    executions_delta AS exec_count,
    elapsed_time_delta / (1000 * executions_delta) AS avg_exec_time_ms
FROM
    dba_hist_sqlstat stat
JOIN
    dba_hist_snapshot snap
ON
    stat.snap_id = snap.snap_id
WHERE
    sql_id = :your_sql_id
ORDER BY
    begin_interval_time;
```

### 6-2. 複数SQL IDの履歴比較

複数のSQL IDの実行履歴を比較することで、効率的でないSQLを特定することができます。

```sql
SELECT
    sql_id,
    snap_id,
    executions_delta AS exec_count,
    elapsed_time_delta / (1000 * executions_delta) AS avg_exec_time_ms
FROM
    dba_hist_sqlstat
WHERE
    sql_id IN (:sql_id1, :sql_id2, :sql_id3)
ORDER BY
    sql_id, snap_id;
```

## 7. データ活用のポイント

- **異常検知**: 平均実行時間の極端な増加は、パフォーマンス劣化の兆候です。
- **頻度の把握**: 高頻度で実行されるSQLは、特に最適化の対象です。
- **時間帯の特定**: 負荷の高い時間帯を見つけ、原因分析を行う材料にします。

## 8. パフォーマンスチューニングのヒント

- **索引の見直し**: 実行計画を確認し、必要に応じて索引の追加・修正を検討します。
- **バインド変数の使用**: ハードパース数を減らすためにバインド変数を利用し、パフォーマンス改善を図ります。
- **実行プランの分析**: SQL実行プランを確認し、効率の悪い演算を排除します。
  
## 9. まとめ

Oracleの`DBA_HIST_SQLSTAT`を利用すると、SQLクエリの実行履歴を追跡し、性能問題の原因を特定できます。過去のデータを元に負荷の高いクエリを最適化し、データベースのパフォーマンス向上に役立てましょう。正確なデータ分析と改善策を講じることで、システムの安定稼働を支えます。 [![image](https://firebasestorage.googleapis.com/v0/b/issue-pro-42602.appspot.com/o/topics%2F17fa658b-53c7-4ca0-a28b-e588ed1bd371?alt=media&token=2c00afff-85ff-4428-8d15-696ab676dcb0)](https://i-ssue.com/lp/check_salary)

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