ソフトウェアエンジニアの転職に必要なスキルや資格|企業選びや成功のコツを解説
2024年03月14日 5:47
キャリアチェンジやキャリアアップを目指して、現在の職場から転職、もしくはソフトウェアエンジニアへの転職を目指しているという人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、ソフトウェアエンジニアが転職先を選ぶ上でのポイントや転職を成功させるためのコツ、転職するために必要なスキルについて解説していきます。
ソフトウェアエンジニアで転職が失敗してしまう人の特徴や年齢別の転職事情についてもまとめているので、今後転職活動を成功させたいとお考えの方はぜひ参考にしてくださいね!
ソフトウェアエンジニアとは、ソフトウェアの設計や開発、プログラミングなど、ソフトウェアに関して様々な分野に関係しているエンジニアのことです。基本的にはソフトウェアの要件をクライアント定義との間で定義して、要望に従って設計や開発・保守・運用するのが仕事になります。
ただし、一言でソフトウェアと言ってもさまざまです。例えば、スマートフォンで日常的に利用するアプリケーションやパソコンにインストールするソフトなども、ソフトウェアエンジニアが扱う対象となります
仕事によっては、あまり関係のないようにも思える家電製品なども取り扱うことがあるため、一般
ソフトウェアエンジニア業界は、転職率や離職率が高いと言われています。しかし、本当に転職率や離職率が高いのでしょうか?
ここでは、ソフトウェアエンジニア業界の転職と離職に関する実情と、転職率や離職率が高いと言われがちな理由について解説していきます。
結論から言うと、IT業界は他の業界と比較しても離職率は低い業界です。
引用:年雇用動向調査結果|厚生労働省
厚生労働省が発表した「年雇用動向調査結果」によると、IT業界の離職率は9.1%であることが分かりました。一方で生活関連サービスや宿泊業・飲食サービス業の離職率は20%を超えており、他の業界と比較しても離職率は低いのが実態です。
また、IT業界の特徴としてあげられるのは、他の業界と比較しても離職率と入職率に開きがあることです。ここからIT業界をやめる人よりも、他の業界から転職してくる人の方が多いという事が分かります。
このような現状であるにもかかわらず、ソフトウェアエンジニアをはじめとしたIT業界は転職率や離職率が高いとなぜ言われてしまうのでしょうか?
ソフトウェアエンジニアをはじめとしたエンジニア関連の仕事の場合、プログラミングスクールなどで働くためのスキルを身につけることが可能です。IT業界で働くためには、専門的な知識やスキルが必要ですが、学習方法などが体系化されていることもあり、他の業種に比べても転職しやすいと言われています。
また、一度スキルを身につけることができればどこでも活躍することができるので、キャリアアップなどで転職を重ねる人が多いのも特徴です。こういった背景があり、ソフトウェアエンジニアをはじめとしたIT業界は「転職率や離職率が高い」と言われているのでしょう。
人材不足の影響によってエンジニアの需要が高まっているから
現在の日本では、深刻な人材不足によってエンジニアの需要が高まっています。
経済産業省が公表している既存統計調査データをもとに推計された「IT人材の供給動向の予測」では、日本において2030年までIT人材が不足することがほぼ確実であることが分かっています。
引用:経済産業省商務情報政策局情報処理振興課
このデータによると、IT関連の人材は日本において毎年のように需要が高まっているにもかかわらず、少子高齢化などの影響もあり供給が追いつかないことがほぼ確実であるとのことです。
エンジニアの需要が高まれば高まるほど、より高い給料で雇ってくれる企業が増えていくので、転職を考えるエンジニアも増えていきます。これもIT業界が離職率や転職率が高いと言われている原因です。
エンジニアと言うと、休日出勤や残業などが多くブラックなイメージが強い職業です。忙しさに耐えることができずに退職してしまった印象が強いので、IT業界は離職率が高いと言われてしまっています。
しかし、現在では働き方の多様化や働き方改革が実施されたことによって、エンジニア業界の労働環境も少しずつ整っています。
ソフトウェアエンジニアが転職先を選ぶ上での4つのポイント
これからソフトウェアエンジニアに転職する、もしくはソフトウェアエンジニアとして他社に転職することを検討している場合、どのように転職先を選ぶかが成功の鍵と言えます。
ここでは、ソフトウェアエンジニアが転職先を選ぶ上で失敗したために知っておきたい4つのポイントについて解説していきます。
【転職先を選ぶ上でのポイント】
1.今後のキャリアアップを念頭に置く
2.これまでの経験や取得したスキルを洗い出す
3.事前にしっかりと調査して企業選びと職種を決める
4.転職エージェントも利用する
これからソフトウェアエンジニアへ転職する、もしくはソフトウェアエンジニアとして他社に転職する場合、今後のキャリアアップを念頭において転職先を選びましょう。
例えば、ソフトウェアエンジニアとしてスキルを磨きやすい環境で働くことができれば、最短の道のりで自分の思い描いているキャリアを実現できます。IT業界は常に進歩しており、最新の動向や最新技術を自分で学ばなければ置いていかれてしまう可能性が高いです。
常に新しい技術を取り入れることができて、試すことのできる環境に身を置いて、将来のキャリアアップのために自己研鑽を積むのが良いでしょう。
自分だけではなく採用してくれる企業側にとってもプラスになるような転職を実現するためには、これまでの経験や取得したスキルをしっかり洗い出して相性の良いところを選ぶことが重要です。
ソフトウェアエンジニアとして経験してきたプロジェクトや取得したスキルはもちろんのこと、プロジェクトを行う上で気をつけた点や学んだことなどを、転職活動前にしっかり洗い出しておきましょう。
転職先を選ぶ上では「挑戦してみたい」「なんとなくここなら楽しそう」といったイメージだけで、企業や働く場所を決めるのは避けましょう。
自分が働く企業や職種をしっかりと調べないまま転職してしまうと、入社してからのギャップで「こんなはずではなかったのに…」と後悔してしまうことになりかねません。また、企業独特の文化や価値観なども自分に合っているかどうか確認することも重要です。
求人情報だけではなく、転職エージェントや求人サイトの口コミ、業界で働いている友人などから情報を得て、自分が転職する場所にふさわしいかどうか必ず確認してください。
ここまで紹介してきたポイントについては、どれもが転職先の企業や職種を選ぶ上で絶対に知っておきたいことです。もっとも、自分自身の将来やこれまでの経験やスキルの洗い出し、転職先の業界の調査などを一人で行ってしまうと、偏った情報だけで間違った方向に進んでしまうこともあります。
このようなことを防ぐために、転職エージェントを利用するというのもおすすめです。転職エージェントを利用すれば、これまでの経験の棚卸から自分に合っている企業の紹介まで、担当となったエージェントがサポートしてくれます。
ソフトウェアエンジニアが転職を成功させるためには、次の4つのコツを意識して転職活動を行うことが重要です。
【転職を成功させるための4つのコツ】
それぞれのコツについて以下で詳しく解説していきます。
ソフトウェアエンジニアが転職を行う場合、必ず「なぜ・この業界・この企業へ転職しようと思ったのか」そして「これまでの経験を生かしてどのような貢献ができるのか」を論理立てて説明できるようにしておきましょう。
面接官を納得させることができるように、面接の準備は入念に行ってください。
自分のスキルや経験を洗い出しているのであれば、どのように役立たせることができるか面接官にアピールできるはずです。
転職を希望している企業が抱えている問題や改善したい点について、これまでの経験や得たスキルからどのように貢献できるかわかりやすいように説明できれば、面接官に効果的にアピールすることができます。
ソフトウェアエンジニアだけではなくエンジニア業界全体的に、新しいスキルの学習意欲がある人が好まれる傾向にあります。なぜなら、新しいスキルや知識について学ぶ意欲がない人の場合、日々進歩している業界の変化についていけない可能性が高いためです。
そのため、転職の面接時には、自分が現在どのようなスキルを習得中なのか、転職してから新しいスキルを学ぶ意欲があるかについてしっかりアピールしましょう。
ソフトウェアエンジニアとしての転職活動を成功させるためには、資格を取得するというのもおすすめです。基本的にエンジニアとして働くためには、特定の資格を取得する必要はありません。
しかし資格を取得することによって、自分自身のスキルや学習意欲を客観的に証明することができます。また、いくつかの国家資格は企業の資格手当の対象になっていることもあり、取得しておくことで年収アップにつながるケースも多いです。
ソフトウェアエンジニアが転職活動で資格を有効活用したいのであれば、次のようなものを取得するのがおすすめです。
【ソフトウェアエンジニアが転職活動で有効活用できる資格の例】
「エンジニア関連の資格って難易度はどれくらいなの?」「どの資格を取得すれば将来に役立つの?」などについては、以下の記事で詳しく解説しています。これから資格を取得することを検討している人は、あわせて参考にしてください。
|【あわせて読みたい】<>brソフトウェアエンジニアにおすすめの資格10選!資格を取得するメリットについても解説|
ソフトウェアエンジニアが転職するために必要なスキルは以下の4つです。
【転職するために必要な4つのスキル】
ソフトウェアエンジニアとして転職するためには、IT関連の基本知識が必要です。単純にプログラミングスキルなどだけに優れていたとしても、IT関連の基本的な知識がなければソフトウェアエンジニアとしては活躍することができません。
IT関連の基本知識などに不安を抱えているのであれば、ITパスポートなど簡単な資格の勉強を通して網羅的かつ体系的に勉強するのもおすすめです。
ソフトウェア開発はプログラミング言語を使って行うので、プログラミングスキルはソフトウェアエンジニアにとって必須のスキルです。活躍できるソフトウェアエンジニアになるためには、複数のプログラミング言語を扱えるかどうかというのも重要なポイントでしょう。
余裕があれば、転職活動を行う前に自分が得意としているもの以外のプログラミング言語を習得してみるのもおすすめです。
技術者のイメージが強いので意外に思われるかもしれませんが、エンジニア全般はコミュニケーションスキルが必要です。例えば、ソフトウェアエンジニアとして受託開発を行う場合、開発するソフトウェアはクライアントの要望に沿ったものでなければいけません。
クライアントの要望を満たすためには、どのような問題を解決したいのか、コミュニケーションを通して聞き出す必要があります。また、ソフトウェア開発は複数のチームで行うことになるので、開発を円滑に進めるためのコミュニケーションも求められます。
ソフトウェアエンジニアに限らず、エンジニア全般に必要となるのが最新動向を学ぼうとする意欲です。エンジニア業界は常に進歩しており、最新動向を学ばなければあっという間に置いていかれてしまいます。
プログラミング言語だけではなく、ハードやOS、ネットワークなどの技術に関しては常に情報を追っていく姿勢が重要です。最新動向を貪欲に学ぼうとする意欲があれば、時代の変化に置いてかれることなく常に活躍できるエンジニアになることができるでしょう。
ソフトウェアエンジニアの転職パターンとしては次の3つが考えられます。
1.ソフトウェアエンジニアのまま転職をする
2.他のIT関連の業種に挑戦する
3.異なる業種や職種に挑戦する
それぞれどのような違いがあるのか詳しく見ていきましょう。
このパターンは、ソフトウェアエンジニアとして働くのはそのままで、今の企業から他の企業へ転職するというものです。この場合は、他のパターンとは異なり、これまでの経験や得たスキルを活かして転職しやすいと言えます。
ただし、年齢によっては高いスキルや豊富な経験が求められる場合もあるので注意が必要です。
このパターンは、ソフトウェアエンジニアとして一通りの業務を経験して、さらなるスキルアップやキャリアアップを目指すというものです。ソフトウェアエンジニアの経験やスキルを活かしたい場合は、次のような業種への転職が考えられます。
ソフトウェアエンジニアから、異なる業種や職種に挑戦するパターンも考えられます。基本的に同じ業界や業種への転職よりもリスクは高くなりますが、自分のキャリアプランが明確に定まっているのであれば問題ありません。
リクルートキャリアの調査によると、異業種への転職は、2009年度を1としたところ、2017年度には2.98とほぼ3倍、2017年度の同業種転職が2.07であることを踏まえても、大幅に増加しています。
参考:2019年転職市場の展望|リクルートキャリア
そのため、今では異業種への転職も珍しいものではなくなっており、挑戦しやすい環境になったと言えるでしょう。
ソフトウェアエンジニアで転職が失敗しやすい人は、次のような特徴があります。
ソフトウェアエンジニアで転職を後回し、先延ばしにする人は転職に失敗しやすい傾向があります。転職を後回しにする理由としては、次のようなものが考えられるでしょう。
しかし、転職を後回しにして先延ばしにすればするほど、年齢が上がって転職先の企業から求められるスキルのレベルや経験というのは高くなってしまいます。仮に10年後や20年後に今在籍している会社で活躍しているイメージがないのであれば、早い段階で転職活動を始めましょう。
転職エージェントなどを利用することなく、誰にも頼らずに転職活動を行う人も失敗しやすい傾向にあります。こういった人はすべてネットなどで解決しようとしますが、どれだけ調べたとしても企業の内部に関する情報は掲載されていません。
そのため、企業の内部情報に詳しい転職エージェントなどをうまく活用しながら、賢く転職活動を進めていくのがおすすめです。
ソフトウェアエンジニア転職をする場合、年齢ごとに転職事情というのは異なります。ここでは、各年代ごとに転職事情はどうなっているのか詳しく解説していきます。
ソフトウェアエンジニアとして20代に転職する場合、基本的にはアピールできるスキルや経験が少ないという人が多いです。そのため、20代でソフトウェアエンジニアとして転職する場合は、スキルはそれほど重視されることなく、未経験OKといった求人も多い傾向があります。
ただし20代後半の場合、それなりの業務経験を積んでいるという人も多くなるので、過去の経験や取得したスキルなどをアピールすると効果的です。特に20代後半は、転職市場のニーズが最も高い年代でもあるので、いかに効果的にアピールするかが転職に成功するためのポイントとなります。
30代になると、企業によってはプロジェクトマネジメントを任せられる人もいます。そのため、30代でソフトウェアエンジニアとして転職する場合、スキルだけではなくマネジメント能力も重視されることが多いです。
開発に必要なスキルや経験があることはもちろんのこと、転職の際にはマネジメント能力があることもアピールすると良いでしょう。
40代の場合、エンジニアとしてかなり高いスキルを要求されるケースが多いです。また年齢制限があったり「30代以降は経験重視」など条件が課されている求人も多いので、求人を探す際にも40代は注意が必要となります。
ただし、しっかりスキルを持っており経験も豊富な人であれば、他の業種と比べても変色すること自体は難しくありません。
クライアントが抱えている課題や問題を解決するソフトウェアを開発するソフトウェアエンジニアは、スキルさえあれば年齢を重ねても転職することは難しくありません。
ただし、転職先を探す上では将来のキャリアアップを見せるだけではなく、事前にしっかりと調査して自分に合う企業があるかどうかリサーチしましょう。
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