# Azure Blob StorageでBlobが変更されたときの通知方法

## 目次

1-1. Azure Blob Storageとは

1-2. 通知機能の必要性

1-3. 通知方法の概要

1-4. Azure Event Gridの利用

1-5. Azure Functionsの活用

1-6. Logic Appsによる通知自動化

1-7. 比較: Event Grid, Functions, Logic Apps

1-8. セキュリティとベストプラクティス

1-9. まとめ

### 1-1. Azure Blob Storageとは

Azure Blob StorageはMicrosoft Azureが提供するオブジェクトストレージサービスで、大量の非構造化データ（BLOB: Binary Large Object）を効率的に保管するためのものです。スケーラブルで高い可用性を提供し、コスト効率が良いことから、多くの企業でバックアップ、データレイク、アーカイブ目的で利用されています。

### 1-2. 通知機能の必要性

Blobが変更された際に迅速に反応し、適切な処理を実行することは、多くのビジネスケースで重要です。変更内容を元にデータ処理を行ったり、アラートを発行することで、業務プロセスを迅速かつ効率的に進めることができます。

### 1-3. 通知方法の概要

Azure Blob Storageの変更を検知する方法には、主に以下の3つがあります：

- **Azure Event Grid**: イベント駆動型の通知サービス。

- **Azure Functions**: サーバーレスでカスタムロジックを実行。

- **Logic Apps**: ワークフローの自動化。

### 1-4. Azure Event Gridの利用

Azure Event Gridは、Azure Blob Storageでの出来事（新しいBlobの作成、削除など）をキャッチし、他のAzureサービスや非Azureのエンドポイントにイベント通知を送ることができます。

#### 1-4-1. 設定手順

1. **Azure Portal**にログイン。

2. Blob Storageアカウントを選択し、「イベント」を選択。

3. 新しいイベントサブスクリプションを作成し、イベントハンドラーのターゲットを選択（例: Azure Functions, Webhook）。

#### 1-4-2. 利用例

Event Gridを用いて、Blobのアップロード時にテキスト解析のためにAzure Cognitive Servicesをトリガーすることが可能です。

### 1-5. Azure Functionsの活用

Azure Functionsは"関数"単位でコードを記述して実行することができるサーバーレスのコンピューティングサービスです。

#### 1-5-1. 利点

- コードへの容易な適応：コードをすばやく変更可能。

- コスト効率：トリガーするイベントに対して課金されるため経済的。

#### 1-5-2. 設定手順

1. Azure Functionsを作成し、Blob Triggerでトリガーするように設定。

2. 必要に応じて、Blob内のデータを処理するロジックを実装。

#### 1-5-3. コード例

```python

import os

import logging

from azure.storage.blob import BlobServiceClient

import azure.functions as func

def main(blob: func.InputStream):

    logging.info(f"Blob trigger function processed blob \n"

                 f"Name: {blob.name}\n"

                 f"Size: {blob.length} bytes")

    # Blobの処理ロジックをここに記述

```

### 1-6. Logic Appsによる通知自動化

Logic Appsは、クラウドベースのサービスであり、さまざまなクラウドやオンプレミスのサービスとAPIをつなぐことができます。

#### 1-6-1. 設定手順

1. Logic Appsのロジックを設計し、Blob Storageをトリガーに設定。

2. 目的のアクション（例: Eメール送信、データ変換）を追加。

#### 1-6-2. 利用例

Logic Appsを使用すると、Blobの新規作成時にチームのメールにアラートを送信し、Slackに通知するなど、複数のサービスにまたがったワークフローを簡単に構築することができます。

### 1-7. 比較: Event Grid, Functions, Logic Apps

| 特徴     | Event Grid                  | Azure Functions         | Logic Apps                |

|----------|-----------------------------|-------------------------|---------------------------|

| 利用ケース | イベント駆動型の通知が必要な場合 | カスタムロジックが必要な場合 | 低コード自動化が必要な場合 |

| コスト   | イベントベースで発生         | リクエストベースで発生     | アクションに応じて発生       |

| 柔軟性   | 中                          | 高                       | 低                        |

### 1-8. セキュリティとベストプラクティス

- **セキュアな接続**: Event GridやFunctionsとBlob Storageの間は、必ずセキュアな方法で接続する。

- **アクセス制御**: 必要最小限のアクセス許可を設定し、ポリシーを定める。

- **監査ログ**: Blobのイベントをログとして保存し、監査可能な状態を維持すること。

### 1-9. まとめ

Azure Blob Storageの変更を監視し、適切に通知する方法について詳しく説明しました。Event Grid、Azure Functions、Logic Appsそれぞれに特有の利点があり、必要な柔軟性や自動化の程度に応じて選択できます。セキュリティ面でも最良のプラクティスを採用し、安全で効率的なシステムを構築しましょう。

Azure Blob StorageでBlobが変更されたときの通知方法

目次

続きを読むには単価診断を受けてください（30秒）