# Azure ADで認証フローをステップアップ認証に切り替える方法

## 目次

1. はじめに

2. ステップアップ認証とは

3. Azure Active Directoryの基本概念

4. ステップアップ認証を実装するための準備

   1. Azure AD Premiumライセンスの取得

   2. 必要な権限の確認

5. ステップアップ認証の設定手順

   1. Azure Portalへのアクセス

   2. ポリシーの作成

   3. 条件付きアクセスの設定

   4. ステップアップ認証のトリガー条件の設定

6. 注意点とベストプラクティス

7. まとめ

## 1. はじめに

クラウドサービスの利用が一般化する中で、セキュリティの重要性がますます高まっています。Azure Active Directory (Azure AD) では、ユーザー認証の強化策としてステップアップ認証を提供しています。本記事では、Azure ADでのステップアップ認証の切り替え方法について、具体的な手順を解説します。

## 2. ステップアップ認証とは

ステップアップ認証とは、アクセスするリソースや状況に応じて、ユーザーのセキュリティレベルを動的に上昇させる認証方式です。通常のパスワード認証に加えて、追加の検証（例: 多要素認証）を行うことで、セキュリティを強化します。

## 3. Azure Active Directoryの基本概念

Azure ADは、クラウドベースのID管理システムで、シングルサインオン、アクセスセキュリティ、ディレクトリサービスなどを提供します。ステップアップ認証は、Azure ADの条件付きアクセス機能を活用し、動的なセキュリティ制御を実現します。

## 4. ステップアップ認証を実装するための準備

### 4-1. Azure AD Premiumライセンスの取得

ステップアップ認証を利用するには、Azure AD Premium P1以上のライセンスが必要です。このライセンスは条件付きアクセス機能を有効にします。

### 4-2. 必要な権限の確認

ステップアップ認証設定には、グローバル管理者またはセキュリティ管理者の権限が必要です。

## 5. ステップアップ認証の設定手順

### 5-1. Azure Portalへのアクセス

Azure Portalにアクセスし、Azure Active Directoryを開きます。

### 5-2. ポリシーの作成

Azure ADの「セキュリティ」メニューから「条件付きアクセス」を選択し、「新しいポリシーの作成」をクリックします。

### 5-3. 条件付きアクセスの設定

次に、ポリシーに基づく条件を設定します。ターゲットユーザー、クラウドアプリ、条件（例: 場所、デバイスタイプ）を指定します。

### 5-4. ステップアップ認証のトリガー条件の設定

ステップアップ認証を必要とするトリガー条件を設定します。例えば、高リスクの場所やデバイスからのアクセスの場合に、追加の多要素認証を要求するよう設定します。

## 6. 注意点とベストプラクティス

- 多要素認証の提供方法（SMS、Authenticatorアプリなど）はユーザーの利便性を考慮して選びます。

- トリガー条件を適切に設定し、ユーザーの業務に支障をきたさないよう注意します。

- 定期的にポリシーをレビューし、最新の脅威トレンドに合わせて更新します。

## 7. まとめ

Azure ADでのステップアップ認証は、アクセス状況に応じてセキュリティレベルを高める効果的な方法です。適切なライセンスと権限を用いて、条件付きアクセスを設定することで、リスクに応じた動的な認証を実現できます。クラウドセキュリティを強化するためにも、今後ますます重要な手法となるでしょう。

Azure ADで認証フローをステップアップ認証に切り替える方法

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