# Azure ExpressRouteで障害が発生した場合の対処手順

## 目次

1. はじめに

2. Azure ExpressRouteとは

3. 障害発生時の初動対応

   1. ネットワーク接続の確認

   2. ExpressRouteの現在の状態を確認

   3. Microsoftのサービス通知確認

4. トラブルシューティングステップ

   1. 物理接続の確認

   2. 設定の再確認

   3. Azure側の設定確認

   4. ログの確認

5. サポートへの問い合わせ

   1. Microsoftサポートへの準備

   2. チケット作成時に必要な情報

6. 障害から学ぶ教訓

   1. 障害後の見直し

   2. ドキュメント化とベストプラクティス

7. まとめ

## 1. はじめに

Azure ExpressRouteは、オンプレミスのインフラストラクチャをMicrosoft Azureに安全かつ高帯域幅で接続するための専用ネットワークサービスです。しかし、時には接続障害が発生することもあります。本稿では、Azure ExpressRouteで障害が発生した際の具体的な対処手順を紹介します。

## 2. Azure ExpressRouteとは

Azure ExpressRouteは、Microsoftのデータセンターとユーザーのオンプレミスネットワークをリンクするための専用接続です。このサービスを利用すると、インターネットを介さないため、より高い信頼性、セキュリティ、接続の柔軟性を実現できます。

## 3. 障害発生時の初動対応

### 3-1. ネットワーク接続の確認

障害が発生した際は、まず物理的な接続状態を確認します。ケーブルの断線や不適切な接続を検出するために、以下のステップを実施してください。

1. **ケーブルの確認**: 全てのネットワークケーブルが適切に接続されているかを確認します。

2. **ネットワークデバイスのLED状態**: ルーターやスイッチの状態LEDが正常に点灯しているかを確認します。

### 3-2. ExpressRouteの現在の状態を確認

AzureポータルでExpressRouteの状態を確認し、リンク状況を把握します。ポータルの「ExpressRoute回線」セクションで現在のステータスが「Provisioned」になっているか確認してください。

### 3-3. Microsoftのサービス通知確認

Microsoft Azureのサービス通知を確認し、広範囲のサービス障害が発生しているかを特定します。Azure ポータルまたはAzure Statusでのアラートをチェックすることが効果的です。

## 4. トラブルシューティングステップ

### 4-1. 物理接続の確認

障害が続く場合、物理的な接続にも問題がないか詳細に確認します。使用している全てのケーブルとデバイスのポートが正常に動作していることを確認します。

### 4-2. 設定の再確認

ExpressRouteの構成を見直し、設定に誤りがないか確認します。特に下記設定を重点的に確認します。

1. **VLAN設定**: 適切なVLANが設定されているか。

2. **BGP設定**: BGPの設定が正しく行われているか。

### 4-3. Azure側の設定確認

Azureポータルにて、以下の設定状況を確認し、一致しない箇所を修正します。

1. **Peerings設定**: Peeringsが正しく設定されているか。

2. **Routingの確認**: 正しいルートが設定されているか。

### 4-4. ログの確認

Azureのコンソールとオンプレミスで以下のログを確認し、エラーや異常が報告されていないか確認します。

1. **ネットワークデバイスのログ**

2. **ExpressRouteの診断ログ**

## 5. サポートへの問い合わせ

### 5-1. Microsoftサポートへの準備

これまでに試した手順とその結果を記録し、Microsoftサポートチームに伝えるための準備をします。

### 5-2. チケット作成時に必要な情報

トラブルシューティングに必要な情報を用意します。

- Azure ExpressRoute回線ID

- 接続に関連するデバイス情報

- 設定のスクリーンショット

- ログファイル

## 6. 障害から学ぶ教訓

### 6-1. 障害後の見直し

障害が解消され次第、対応プロセスの見直しを行い、再発防止策を検討します。

### 6-2. ドキュメント化とベストプラクティス

対応した一連の手順をドキュメント化し、将来の障害に備えたベストプラクティスを導入します。

## 7. まとめ

Azure ExpressRouteの障害は時には避けられませんが、迅速かつ正確に対応することで、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。本稿で紹介した手順は、ITチームが効率よく障害に対処し、安定したネットワーク環境を維持するためのガイドラインとして役立つでしょう。

以上の手順を参考に、定常的な監視および定期的なメンテナンスを行い、未然に障害を防止していきましょう。

Azure ExpressRouteで障害が発生した場合の対処手順

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