# GCP Cloud StorageにファイルをアップロードするPythonスクリプトの書き方

## 1. 概要

本記事では、Google Cloud Platform（GCP）のCloud Storageに対してファイルをアップロードするPythonスクリプトの書き方を紹介します。Cloud StorageはGoogleが提供するオブジェクトストレージサービスで、スケーラビリティや耐久性に優れています。Pythonを使用することで、クラウド上のストレージに簡単にアクセスし、操作することが可能です。

## 2. 必要なもの

1. **Google Cloud Platformアカウント**: GCPのサービスを利用するためには、Google Cloudアカウントが必要です。
2. **gcloud CLI**: Google Cloud SDKに含まれるコマンドラインツールで、プロジェクトの設定やCloud Storageへのアクセスに使用します。
3. **Python環境**: Pythonがインストールされた環境が必要です。

## 3. 事前準備

### 3-1. Google Cloud SDKのインストール

まず、Google Cloud SDKをインストールし、`gcloud` コマンドを使用可能にします。インストール手順は公式の[Google Cloud SDKドキュメント](https://cloud.google.com/sdk/docs/install)を参照してください。

```bash
# インストールの確認
gcloud --version
```

### 3-2. 認証情報の設定

次に `gcloud` を用いて認証を設定します。

```bash
gcloud auth login
```

### 3-3. プロジェクトの選択

プロジェクトを選択する必要があります。以下のコマンドでプロジェクトを設定できます。

```bash
gcloud config set project [YOUR-PROJECT-ID]
```

### 3-4. Cloud Storage APIの有効化

Google Cloudコンソールにログインし、Cloud Storage APIを有効化します。

## 4. Pythonスクリプトの実装

PythonでCloud Storageにファイルをアップロードするためには、`google-cloud-storage`ライブラリを使用します。このライブラリは、Python用のGoogle Cloudクライアントライブラリの一部です。

### 4-1. ライブラリのインストール

まず、`google-cloud-storage`ライブラリをインストールしましょう。

```bash
pip install google-cloud-storage
```

### 4-2. スクリプトの実装

以下に、ローカルファイルをCloud StorageにアップロードするPythonスクリプトの例を示します。

```python
from google.cloud import storage

def upload_blob(bucket_name, source_file_name, destination_blob_name):
    """Uploads a file to the bucket."""
    
    # Initializes a client
    storage_client = storage.Client()
    
    # Get the bucket
    bucket = storage_client.get_bucket(bucket_name)
    
    # Create a blob object from the filename
    blob = bucket.blob(destination_blob_name)
    
    # Upload the file to a destination
    blob.upload_from_filename(source_file_name)
    
    print(f'File {source_file_name} uploaded to {destination_blob_name}.')

if __name__ == '__main__':
    # Set the bucket name, source file, and destination blob name
    bucket_name = 'your-bucket-name'
    source_file_name = 'local/path/to/file.txt'
    destination_blob_name = 'storage-object-name'
    
    # Call the function
    upload_blob(bucket_name, source_file_name, destination_blob_name)
```

### 4-3. スクリプトの実行

このスクリプトを実行すると、指定したローカルファイルが指定したCloud Storageのバケットにアップロードされます。

```bash
python upload_to_gcs.py
```

## 5. 注意点

- ローカルファイルパスとCloud Storageのオブジェクト名を適切に設定してください。
- Cloud Storageのバケットが存在しない場合は、事前にバケットを作成してください。
- 認証情報の設定が正しく行われていない場合、エラーが発生することがあります。エラーメッセージを確認し、設定を見直してください。
- ファイルを公開する必要がある場合は、バケットやオブジェクトのアクセス制御（ACL）を適切に設定して公開することが可能です。

## 6. まとめ

GCPのCloud Storageにファイルをアップロードする方法を紹介しました。Pythonと`google-cloud-storage`ライブラリを使うことで簡単にCloud Storageにアクセスし、ファイルのアップロード操作を行うことができます。正確な認証情報と適切なバケット設定により、安全かつ確実なファイル操作が可能です。特に大規模なデータを扱うシナリオでは、Pythonスクリプトを使用した自動化が非常に有用です。 [cv:issue_marketplace_engineer]

GCP Cloud StorageにファイルをアップロードするPythonスクリプトの書き方

1. 概要

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