# 目次

1. はじめに

2. Cloud IdentityとOktaとは？

    1-1. Cloud Identityの概要

    1-2. Oktaの概要

3. Cloud IdentityとOktaの連携の利点

4. 連携の前提条件

5. Cloud IdentityとOktaを連携させる方法

    5-1. Oktaの環境設定

    5-2. Cloud Identityの環境設定

    5-3. 両者の連携設定

6. 連携後の確認とテスト

7. よくある問題と解決方法

8. まとめ

# 1. はじめに

今日のIT環境では、複数のSaaSアプリケーションを管理することが一般的です。これらのアプリケーションに共通した認証プラットフォームとして、Cloud IdentityとOktaを連携させることで、シームレスかつセキュアな認証管理を実現できます。本記事では、Cloud IdentityとOktaをどのように連携させるか、具体的な手順をご紹介します。

# 2. Cloud IdentityとOktaとは？

## 1-1. Cloud Identityの概要

Cloud Identityは、Googleが提供するIDおよびアクセス管理（IAM）サービスです。このサービスは、ユーザー管理、デバイス管理、シングルサインオンなどを提供し、Google Workspaceや他の社内アプリケーションへの安全なアクセスを実現します。

**主な特徴:**

- ユーザープロビジョニングとライフサイクル管理

- コンピュータ、スマートフォン、タブレットなどのデバイス管理

- シングルサインオン（SSO）機能による一元的なアクセス管理

## 1-2. Oktaの概要

Oktaは、企業向けのIDおよびアクセス管理プラットフォームです。強力な認証管理機能を持ち、多種多様なアプリケーションとのSSOを可能にします。

**主な特徴:**

- ユーザー認証とアクセス管理

- マルチファクター認証（MFA）

- 組織全体のセキュリティポリシーの一元管理

# 3. Cloud IdentityとOktaの連携の利点

Cloud IdentityとOktaを連携することで、次のような利点があります。

- **中央集権化されたユーザー管理:** 個別に管理されているユーザーアカウントを一元化でき、管理負担が軽減します。

- **セキュリティの強化:** 強力な認証メカニズムにより、組織全体のセキュリティが向上します。

- **効率的なプロビジョニング:** 新しいユーザーやグループを素早くセットアップでき、生産性を向上させます。

- **統一されたポリシー管理:** 一貫したセキュリティポリシーを組織全体に適用可能です。

# 4. 連携の前提条件

連携を始める前に、以下の前提条件を満たしていることを確認してください。

- Cloud IdentityとOktaのアカウントが有効で、管理者権限があること

- Cloud Identity内での既存のユーザーおよびグループ構成が整っていること

- Okta側で使用するアプリケーションが設定済みであること

# 5. Cloud IdentityとOktaを連携させる方法

連携は以下のステップで実施します。

## 5-1. Oktaの環境設定

### 1. Oktaアカウントへのログイン

Oktaの管理コンソールにログインします。

### 2. アプリケーションの作成

「Applications」メニューから「Add Application」を選び、「Create New App」をクリックします。

### 3. SAML 2.0の設定

- **Platform:** Web

- **Sign on method:** SAML 2.0

設定を保存した後、SSO URLとエンティティIDをコピーします。

## 5-2. Cloud Identityの環境設定

### 1. 管理者コンソールへのアクセス

Cloud Identityの管理コンソールにアクセスし、管理者権限でログインします。

### 2. SAMLアプリの設定

「アプリ」メニューから「SAML apps」を開き、「アプリを追加」を選びます。ここで、OktaからコピーしたSSO URLとエンティティIDを設定します。

## 5-3. 両者の連携設定

### 1. SAMLメタデータの交換

Cloud IdentityからSAMLメタデータをエクスポートし、Oktaにインポートします。

### 2. ユーザーフィールドのマッピング

OktaとCloud Identity間で正しくユーザー属性が連携されるよう、フィールドをマッピングします。

# 6. 連携後の確認とテスト

連携設定が完了したら、以下の手順で確認を行います。

1. **SSOテスト**: Oktaを使用してCloud Identityへ正常にログインできるかテストします。

2. **ユーザーマッピングの確認**: ユーザー属性が正しく連携されているか確認します。

3. **MFAの有効化**: 必要に応じて、Okta側でMFAを有効にし、セキュリティを強化します。

# 7. よくある問題と解決方法

連携にはいくつかのトラブルが発生することがありますが、以下で解決策を示します。

- **ユーザー認証の失敗**: SAML設定が正しく行われているか確認し、Metadataが最新であることを確認します。

- **ユーザー属性の不一致**: Cloud IdentityとOkta間の属性マッピングが正しく設定されているか確認してください。

- **同期の遅延**: ネットワークの状態やOktaの同期スケジュールを確認します。

# 8. まとめ

Cloud IdentityとOktaの連携により、企業のID管理は大幅に効率化され、セキュリティも向上します。継続的な管理プロセスを確立することで、一度設定した連携も安定して保たれます。この記事で示した手順を参考に、ぜひ実践してみてください。

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