# Azure Application GatewayのSNI（Server Name Indication）対応方法

## 目次

1. SNI（Server Name Indication）とは

2. Azure Application Gatewayの概要

3. Azure Application GatewayでSNIを設定する方法

4. 設定手順詳細

   - 4-1. 証明書の準備

   - 4-2. Azure Portalでの設定

   - 4-3. サーバー構成の確認

5. SNI利用時のメリットと注意点

6. よくある質問

7. まとめ

## 1. SNI（Server Name Indication）とは

SNI（Server Name Indication）は、TLSプロトコルにおける拡張機能で、クライアントがサーバーに接続する時点で、どのドメインに接続したいかを知らせる機能です。これにより、一つのIPアドレスで複数のSSL証明書を運用することが可能となり、効率的なサーバー運用が可能です。

## 2. Azure Application Gatewayの概要

Azure Application Gatewayは、Azureが提供するアプリケーション層（OSIモデルのレイヤー7）のロードバランサーです。高度なルーティング機能を備え、セキュリティと高可用性を提供します。これにより、HTTPSトラフィックの効率的な管理や負荷分散が可能となります。

## 3. Azure Application GatewayでSNIを設定する方法

Azure Application GatewayにおけるSNIの設定は、主にSSL設定を含むFrontend IP ConfigurationとListenerの部分で行います。予めSSL証明書を用意し、Azure Portalを使って設定を実施します。

## 4. 設定手順詳細

### 4-1. 証明書の準備

Azure Application Gatewayでは、SNIの対応に必要なSSL証明書（.pfx形式）が必要です。この証明書は、対象ドメインごとに発行し、秘密鍵を含む形式で準備します。

### 4-2. Azure Portalでの設定

1. **Azure Portalにログイン**：

   Azure Portalにアクセスし、管理するリソースグループの中から、該当のApplication Gatewayを選択します。

2. **SSL証明書のアップロード**：

   左側のメニューから「Listeners」を選択し、「+ Listener」をクリックします。Protocolを「HTTPS」に設定し、SSL証明書をアップロードします。

3. **SNI設定の有効化**：

   「Configure SSL」セクションで、「SNI」オプションを選択します。この際、ドメインネームを指定しなければなりません。

4. **保存**：

   設定を保存し、変更内容を反映させます。

### 4-3. サーバー構成の確認

設定を完了後、実際のトラフィックに応答していることを確認します。必要に応じて、各ドメインごとにSNI設定が反映されているか、ネットワーク診断ツールなどを使用して確認します。

## 5. SNI利用時のメリットと注意点

- **メリット**：

  - 複数ドメインのHTTPSに1つのIPを使える。

  - リソース効率が良く、運用コストの削減につながる。

- **注意点**：

  - 古いクライアントブラウザでは非対応の可能性がある。

  - 証明書管理が複雑化する場合が考えられる。

## 6. よくある質問

**Q1: SNIを設定しないことによるデメリットは？**

A1: IPアドレスごとにSSL証明書の管理が必要になり、効率が悪化します。また、限られたIPアドレスを有効活用できません。

**Q2: すべてのブラウザやクライアントがSNIに対応していますか？**

A2: 主なモダンブラウザは対応していますが、非常に古いブラウザは非対応の場合があります。

## 7. まとめ

Azure Application GatewayでのSNI設定は、TLSを使用した複数ドメインの運用において不可欠な技術です。しっかりと証明書を管理し、正しい設定を行うことで、セキュアかつ効率的なアクセスを実現できます。今後も安全性を保つために、定期的な設計や設定の見直しを行うことをお勧めします。

Azure Application GatewayのSNI（Server Name Indication）対応方法

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