# Azure AD Connectの導入と同期設定手順

## 目次

1. はじめに

2. Azure AD Connectとは

3. 要件の確認

  1. システム要件

  2. 必要な権限

4. Azure AD Connectのインストール手順

  1. ダウンロード

  2. インストールプロセス

5. 同期の設定

  1. ディレクトリの選択

  2. 同期する機能の選択

6. 同期の構成

  1. 初期同期の実行

  2. スケジュール同期

7. トラブルシューティング

8. まとめ

## 1. はじめに

Azure AD Connectは、オンプレミスのActive DirectoryとAzure Active Directory (Azure AD)の同期を行うためのツールです。このガイドでは、Azure AD Connectのインストールから同期設定までの詳細な手順を説明します。

## 2. Azure AD Connectとは

Azure AD Connectは、オンプレミスのActive DirectoryドメインとAzure ADを同期させることにより、ハイブリッド環境で統合されたユーザー経験を提供します。ユーザーが会社ネットワークにサインインするのと同様に、クラウドリソースへのアクセスが可能となります。

## 3. 要件の確認

### 3-1. システム要件

- Windows Server 2016以降

- .NET Framework 4.5.1以上

- 最低4GBのRAM（推奨8GB以上）

- 70GB以上のディスク空き容量

### 3-2. 必要な権限

- Azure AD Global Administrator権限

- オンプレミスADのEnterprise Admin権限

## 4. Azure AD Connectのインストール手順

### 4-1. ダウンロード

Azure AD Connectの最新バージョンを公式Microsoftダウンロードセンターからダウンロードします。

### 4-2. インストールプロセス

1. ダウンロードしたインストーラーを起動し、初期設定ウィザードを開始します。

2. ライセンス条項を確認して「同意する」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。

3. 「カスタム設定」を選択し、より詳細な設定を行います。

## 5. 同期の設定

### 5-1. ディレクトリの選択

ウィザードのディレクトリ設定画面で、同期を行いたいオンプレミスのADを選びます。必要に応じてAD FS（Active Directory Federation Services）を選択することで、シングルサインオンを設定できます。

### 5-2. 同期する機能の選択

オプションとして、パスワードハッシュ同期、シングルサインオン、書き戻しといった各種機能を有効にすることが可能です。これにより、ユーザーはクラウドベースのアプリケーションに対しても同一の資格情報でサインインできます。

## 6. 同期の構成

### 6-1. 初期同期の実行

デフォルト設定では、Azure AD Connectはインストール完了後に自動的に初期同期を開始します。ADとAzure AD間の同期を手動でトリガーする場合には、PowerShellコマンドを使用することも可能です。

```powershell

Start-ADSyncSyncCycle -PolicyType Initial

```

### 6-2. スケジュール同期

通常の運用では、30分ごとに自動的に同期が行われます。この設定はPowerShellから変更が可能です。

## 7. トラブルシューティング

同期の問題が発生した場合、Azure AD Connect Healthやイベントログを用いて原因を特定します。一般的な問題には、誤った資格情報、不完全なユーザー属性が挙げられます。

## 8. まとめ

Azure AD Connectを使用することで、組織はオンプレミス環境とクラウドサービスを統合し、スムーズなユーザー体験を提供できます。設定が正しく行われれば、ユーザーは各種アプリケーションへのアクセスをシームレスに行うことができ、IT管理者の負担も軽減されます。

Azure AD Connectの導入と同期設定手順

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