# COBOLでの固定長ファイルと可変長ファイルの扱い方

## 目次
1. はじめに
   1-1. 固定長ファイルと可変長ファイルの違い
   1-2. COBOLにおけるファイル操作の基本
2. 固定長ファイルの取り扱い
   2-1. 固定長レコードの定義
   2-2. ファイルのOPENとCLOSE
   2-3. 固定長ファイルの読み書き
3. 可変長ファイルの取り扱い
   3-1. 可変長レコードの定義
   3-2. 可変長ファイルのOPENとCLOSE
   3-3. 可変長ファイルの読み書き
4. 固定長と可変長ファイルのパフォーマンス比較
5. まとめ

## 1. はじめに

ファイル操作はCOBOLプログラミングにおいて非常に重要な要素です。ファイル操作には固定長ファイルと可変長ファイルがあり、それぞれ使用する場面や取り扱いが異なります。ここでは、これら2種のファイルの違いとその操作方法について詳しく説明します。

### 1-1. 固定長ファイルと可変長ファイルの違い

- **固定長ファイル**は、すべてのレコードが同じ長さを持っています。これはデータベースファイルや定型インポート/エクスポートファイルに多く見られます。
- **可変長ファイル**は、レコードごとに長さが異なります。例として、CSVファイルなどがあります。

### 1-2. COBOLにおけるファイル操作の基本

COBOLでは、ファイル定義はFILE SECTIONで行い、データはRECORD STRUCTUREを通して定義されます。ファイル操作は主にOPEN、READ、WRITE、CLOSE文を使用します。

## 2. 固定長ファイルの取り扱い

### 2-1. 固定長レコードの定義

```cobol
FD  EMPLOYEE-FILE
    RECORD CONTAINS 80 CHARACTERS
    BLOCK CONTAINS 0 RECORDS
    LABEL RECORDS ARE STANDARD
    DATA RECORD IS EMPLOYEE-RECORD.

01  EMPLOYEE-RECORD.
    05 EMP-ID          PIC 9(5).
    05 EMP-NAME        PIC X(30).
    05 EMP-POSITION    PIC X(10).
    05 EMP-SALARY      PIC 9(7)V99.
```

### 2-2. ファイルのOPENとCLOSE

```cobol
OPEN INPUT EMPLOYEE-FILE
... 
CLOSE EMPLOYEE-FILE
```

### 2-3. 固定長ファイルの読み書き

```cobol
READ EMPLOYEE-FILE
    INTO EMPLOYEE-RECORD
AT END
    DISPLAY 'End of File'
END-READ.

WRITE EMPLOYEE-RECORD.
```

## 3. 可変長ファイルの取り扱い

COBOLで可変長ファイルを処理するためには、データの長さを示すレコードを使用します。

### 3-1. 可変長レコードの定義

```cobol
FD  CUSTOMER-FILE
    RECORDING MODE IS V
    DATA RECORD IS CUSTOMER-RECORD.

01  CUSTOMER-RECORD.
    05 RECORD-LENGTH    PIC 9(4) BINARY.
    05 CUSTOMER-ID      PIC 9(5).
    05 CUSTOMER-NAME    PIC X(30).
    05 CUSTOMER-ADDRESS PIC X(50).
```

### 3-2. 可変長ファイルのOPENとCLOSE

```cobol
OPEN INPUT CUSTOMER-FILE
... 
CLOSE CUSTOMER-FILE
```

### 3-3. 可変長ファイルの読み書き

```cobol
READ CUSTOMER-FILE
    INTO CUSTOMER-RECORD
AT END
    DISPLAY 'End of File'
END-READ.

WRITE CUSTOMER-RECORD OF LENGTH IS 84.
```

## 4. 固定長と可変長ファイルのパフォーマンス比較

固定長ファイルは、一貫したレコードサイズにより高速なランダムアクセスが可能です。一方、可変長ファイルは、省スペース性があり、ディスクスペースを効率的に使うことができます。ただし、パフォーマンスはファイルサイズやレコード数、アクセスパターンによって大きく変わることがあります。

## 5. まとめ

COBOLでの固定長ファイルと可変長ファイルの扱い方は、それぞれの利点を理解することが重要です。固定長ファイルは高速で処理しやすいですが、可変長ファイルは柔軟性が高く、ストレージの効率を向上させることができます。開発や運用のニーズに応じて使い分けを判断すると良いでしょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

COBOLでの固定長ファイルと可変長ファイルの扱い方

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