# Unity HDRPを活用した特殊効果の実装

## 1-1 目次

1. 概要

2. HDRPとは

3. HDRPの利点

4. 実装に必要な準備

5. 特殊効果の具体例

   - 5-1. ボリュームライティング

   - 5-2. ポストプロセッシング

   - 5-3. GPUレンダリング

6. コードによる実装例

   - 6-1. シェーダーのカスタマイズ

   - 6-2. ボリューメトリックフォグ

   - 6-3. レイマーチング

7. ベストプラクティスとパフォーマンスの最適化

   - 7-1. 最適化技術

8. まとめ

### 1. 概要

Unityの高精細レンダーパイプライン（HDRP）は、美麗なグラフィックスとリアルなレンダリングを可能にする強力なツールです。本記事では、Unity 2023.1におけるHDRPを活用した特殊効果の実装について深く掘り下げます。HDRPの基本から特殊効果の具体例、最適化テクニックまでを包括的に解説します。

### 2. HDRPとは

HDRPとは、高画質なビジュアルが求められるプロジェクトに対応するためのUnityのレンダーパイプラインです。標準レンダーパイプラインとは異なり、高度なライティング、シャドウ、ポストプロセッシングエフェクトを用意しています。主要な特長には、物理ベースのレンダリング（PBR）と高度な光源システムが含まれます。

### 3. HDRPの利点

HDRPを利用することにより、次のような利点が得られます：

- **物理ベースレンダリング（PBR）**によるリアルで一貫性のあるマテリアル表現。

- **高度なライティング**機能により、自然で美しい環境光の表現。

- **ポストプロセッシングエフェクト**がシーンのクオリティを向上。

- **スケーラブルなパフォーマンス**調整が可能で、大規模なシーンでも効率的に動作。

### 4. 実装に必要な準備

1. **Unityのインストール**：最新バージョンのUnityをインストールしてください。

2. **HDRP用のプロジェクト設定**：Unity Hubでプロジェクトを作成し、テンプレートでHDRPを選択します。

3. **パッケージマネージャーの設定**：必要なHDRPアセットをパッケージマネージャーからインポートします。

### 5. 特殊効果の具体例

#### 5-1. ボリュームライティング

ボリュームライティングは、ライトがシーン内に与える影響をリアルに表現します。ボリューム内に存在する微粒子に光が散乱して発生する効果です。

#### 5-2. ポストプロセッシング

HDRPに標準搭載されたポストプロセッシングは、シーンのビジュアルスタイルを劇的に変えることができます。特にカラーグレーディングやブルームは有効な手法です。

#### 5-3. GPUレンダリング

HDRPにより、GPUの力を最大限に利用したレンダリングが可能です。この効果により、大規模シーンでも快適なフレームレートを実現します。

### 6. コードによる実装例

#### 6-1. シェーダーのカスタマイズ

シェーダーはCGプログラミングの基盤であり、すべての特殊効果の鍵です。以下はシンプルなカスタムシェーダーの例です。

```csharp

//シェーダーラボ

Shader "Custom/MyShader"

{

    Properties

    {

        _Color ("Color", Color) = (1,1,1,1)

    }

    SubShader

    {

        Tags { "RenderType"="Opaque" }

        LOD 200

        Pass

        {

            CGPROGRAM

            #pragma vertex vert

            #pragma fragment frag

            struct appdata

            {

                float4 vertex : POSITION;

            };

            struct v2f

            {

                float4 pos : SV_POSITION;

                float4 color : COLOR;

            };

            v2f vert (appdata v)

            {

                v2f o;

                o.pos = UnityObjectToClipPos(v.vertex);

                o.color = _Color;

                return o;

            }

            fixed4 frag (v2f i) : SV_Target

            {

                return i.color;

            }

            ENDCG

        }

    }

}

```

#### 6-2. ボリューメトリックフォグ

ボリューメトリックフォグは、シーンにリアルな霧を追加します。この霧はシーンの奥行き感を出すために非常に効果的です。

#### 6-3. レイマーチング

レイマーチングは、距離場を利用した高度な影生成技術です。この技術は、サーフェスディテールを追加するために使用されます。

### 7. ベストプラクティスとパフォーマンスの最適化

#### 7-1. 最適化技術

HDRPを使用した開発では、パフォーマンスに関する考慮が欠かせません。以下に最も一般的な最適化技術を示します：

- **カリング**：見えないオブジェクトの描画を防ぐためのカリングを活用します。

- **LOD（Level of Detail）**：距離に基づいてオブジェクトモデルの解像度を調整します。

- **ライトマッピング**：事前に計算された影を利用することで、リアルタイムの計算コストを削減します。

### 8. まとめ

HDRPはUnityで高度かつ美しいグラフィックスを実現するための強力なツールです。本記事で紹介した技術やノウハウを活用すれば、シーンのビジュアルクオリティを大幅に向上させることができます。HDRPの導入により得られるリッチなグラフィックスは、プレイヤーの没入感を高め、プロジェクトの完成度を引き上げる鍵となります。正確な実装と最適化を行い、最高のパフォーマンスを発揮できるように設計しましょう。

[c.v.:issue_marketplace_engineer]

Unity HDRPを活用した特殊効果の実装

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