# Azure ADでパスワードリセットをユーザーに許可する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure Active Directory (Azure AD)とは

3. 自己サービスによるパスワードリセット (SSPR) の概要

4. SSPRを有効にするための手順

   - 4-1. 必要なAzure ADライセンス

   - 4-2. Azureポータルでの設定

5. ユーザーによるパスワードリセットプロセス

6. トラブルシューティング

7. セキュリティとプライバシー

8. まとめ

## 1. はじめに

Azure Active Directory（Azure AD）は、Microsoftのクラウドベースのアイデンティティおよびアクセス管理サービスです。本記事では、Azure ADでユーザー自身がパスワードをリセットできる「自己サービスによるパスワードリセット (Self-Service Password Reset, SSPR)」を有効にする方法について解説します。SSPRを使用することで、エンドユーザーは管理者の介入なしに自分のパスワードを安全にリセットでき、IT部門の負担を軽減します。

## 2. Azure Active Directory (Azure AD)とは

Azure ADは、組織のオンプレミス環境とクラウドサービスのアイデンティティを管理するハブとして機能します。数千のアプリケーションへのシングルサインオン (SSO) をサポートし、ユーザー認証を簡素化し、セキュリティを向上させます。

## 3. 自己サービスによるパスワードリセット (SSPR) の概要

SSPRは、ユーザーがIT担当者のサポートを受けずに自分でパスワードをリセットできるようにする機能です。この機能が有効になると、忘れたパスワードやロックアウトの問題が発生したときに、ユーザーは簡単にパスワードを再設定できます。

## 4. SSPRを有効にするための手順

### 4-1. 必要なAzure ADライセンス

SSPRを有効にするには、少なくともAzure AD Premium P1またはP2のライセンスが必要です。これにより、組織はSSPRの全機能や高度なセキュリティ設定を利用できます。

### 4-2. Azureポータルでの設定

以下は、AzureポータルでSSPRを有効にする手順です。

1. **Azureポータルにサインイン**: [https://portal.azure.com](https://portal.azure.com) に管理者アカウントでログインします。

   

2. **Azure ADを選択**: 左側のナビゲーションペインで「Azure Active Directory」をクリックします。

3. **パスワードリセットを選択**: 「Password reset」オプションを選択します。

4. **SSPRの設定**: 

   - **プロパティ**: 「Self-service password reset」を選び、「Selected」に設定し、SSPRを許可するユーザーグループを選びます。

   - **認証方法**: ユーザーがリセット時に使用する認証方法（例：メール、電話など）を設定します。

   - **通知オプション**: パスワードがリセットされたときに、ユーザーおよび管理者に通知するオプションを設定します。

5. **変更を保存**: 設定を行ったら、必ず「保存」ボタンをクリックして変更を保存します。

![Azure ADでのSSPR設定フローチャート](https://example.com/sspr_flowchart)

## 5. ユーザーによるパスワードリセットプロセス

ユーザーがAzure ADのSSPRを利用してパスワードをリセットする手順を以下に示します。

1. サインイン画面で「パスワードを忘れた」をクリックします。

2. 指示に従って、事前に登録された電話番号やメールアドレスを使用して本人確認を行います。

3. 表示されるプロンプトに従って新しいパスワードを設定します。

![ユーザー向けSSPRフロー](https://example.com/user_sspr_flowchart)

## 6. トラブルシューティング

SSPRが正常に動作しない場合、以下の点を確認してください。

- ユーザーが正しい認証情報を登録していること。

- Azure ADのライセンスが正しく割り当てられていること。

- ネットワークの接続が正常であること。

## 7. セキュリティとプライバシー

SSPRでは、ユーザー情報のプライバシーとセキュリティを確保するために多要素認証 (MFA) の使用が推奨されます。また、パスワードポリシーを適切に設定し、セキュリティ標準を維持することが重要です。

## 8. まとめ

Azure ADを使用してSSPRを有効にすることで、ユーザーエクスペリエンスが向上し、IT部門の業務負担を大幅に軽減できます。適切なライセンスを取得し、正しい設定を行うことで、組織全体のセキュリティと効率を高めることができます。

この情報をもとに、Azure ADでユーザーに安全かつ効率的なパスワードリセット機能を提供しましょう。

Azure ADでパスワードリセットをユーザーに許可する方法

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