# GKEでNode.jsアプリをDockerコンテナにして展開するステップ

## 目次
1. はじめに
2. 前提条件
3. Dockerイメージの作成
   3.1 Dockerfileの作成
   3.2 イメージのビルド
   3.3 イメージのテスト
4. Google Container Registry (GCR) へのプッシュ
   4.1 認証のセットアップ
   4.2 イメージのタグ付けとプッシュ
5. Google Kubernetes Engine (GKE) クラスターの設定
   5.1 クラスターの作成
6. アプリケーションのデプロイ
   6.1 Deploymentマニフェストの作成
   6.2 デプロイの実行
7. サービスの設定
   7.1 サービスマニフェストの作成
   7.2 サービスの作成と公開
8. デプロイの確認
   8.1 Podとサービスのステータス確認
9. トラブルシューティングと注意点
10. まとめ

## 1. はじめに
Google Kubernetes Engine (GKE) 上で Node.js アプリケーションを Docker コンテナにパッケージ化し、デプロイするステップを紹介します。GKE はマネージドな Kubernetes 環境を提供し、スケーラブルなアプリケーションの管理を支援します。このガイドでは、Dockerイメージ作成からGKE上でのデプロイまでの基本的な手順を詳述します。

## 2. 前提条件
- Google Cloud Platform (GCP) アカウント
- Google Cloud SDK (gcloud CLI) がインストールされていること
- Docker がローカル環境にインストールされていること
- GCP のプロジェクトを設定済みであること

## 3. Dockerイメージの作成

### 3.1 Dockerfileの作成
まず、Node.js アプリケーションのルートディレクトリに `Dockerfile` を作成します。

```dockerfile
# ベースイメージの指定
FROM node:14

# アプリケーションディレクトリを作成
WORKDIR /usr/src/app

# パッケージとソースコードをコピー
COPY package*.json ./
COPY . .

# 依存関係のインストール
RUN npm install

# アプリケーションをビルド（必要に応じて）
# RUN npm run build

# アプリケーションを起動
CMD ["node", "app.js"]

# アプリが利用するポートを定義
EXPOSE 8080
```

### 3.2 イメージのビルド
Dockerfile を基に、Docker イメージをビルドします。

```bash
docker build -t my-node-app .
```

### 3.3 イメージのテスト
ローカルでビルドされたイメージをテストします。

```bash
docker run -p 8080:8080 my-node-app
```

## 4. Google Container Registry (GCR) へのプッシュ

### 4.1 認証のセットアップ
GCRにプッシュするためには、Google Cloud への認証が必要です。

```bash
gcloud auth configure-docker
```

### 4.2 イメージのタグ付けとプッシュ
GCR用にイメージをタグ付けし、プッシュします。

```bash
docker tag my-node-app gcr.io/PROJECT_ID/my-node-app
docker push gcr.io/PROJECT_ID/my-node-app
```

`PROJECT_ID` は GCP のプロジェクトIDになります。

## 5. Google Kubernetes Engine (GKE) クラスターの設定

### 5.1 クラスターの作成
GKE クラスターを作成します。コマンドラインから以下を実行します。

```bash
gcloud container clusters create my-cluster --num-nodes=3 --zone=us-central1-a
```

## 6. アプリケーションのデプロイ

### 6.1 Deploymentマニフェストの作成
`deployment.yaml` を作成し、Kubernetes クラスターにデプロイする内容を定義します。

```yaml
apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
  name: my-node-app
spec:
  replicas: 3
  selector:
    matchLabels:
      app: my-node-app
  template:
    metadata:
      labels:
        app: my-node-app
    spec:
      containers:
      - name: my-node-app
        image: gcr.io/PROJECT_ID/my-node-app
        ports:
        - containerPort: 8080
```

### 6.2 デプロイの実行
作成したマニフェストを用いて、GKE にデプロイします。

```bash
kubectl apply -f deployment.yaml
```

## 7. サービスの設定

### 7.1 サービスマニフェストの作成
`service.yaml` を作成し、外部からアプリにアクセスするための設定を行います。

```yaml
apiVersion: v1
kind: Service
metadata:
  name: my-node-app
spec:
  type: LoadBalancer
  ports:
  - port: 80
    targetPort: 8080
  selector:
    app: my-node-app
```

### 7.2 サービスの作成と公開
サービスを作成し、外部に公開します。

```bash
kubectl apply -f service.yaml
```

## 8. デプロイの確認

### 8.1 Podとサービスのステータス確認
デプロイが成功したか確認します。

```bash
kubectl get pods
kubectl get services
```

`LoadBalancer` タイプのサービスが正しく公開されていることを確認します。外部IPが割り当てられるまで数分かかることがあります。

## 9. トラブルシューティングと注意点
- Podやサービスが正しく動作しない場合は、`kubectl logs` コマンドでログを確認します。
- 必要に応じて Google Cloud の IAM 設定や、ネットワーク構成を見直してください。

## 10. まとめ
GKE での Node.js アプリケーションのデプロイは初めてだと複雑に見えるかもしれませんが、Google が提供するツールを活用することで、非常にスムーズに行えます。モダンな開発環境において、これらのクラウドツールを適切に活用することは、効率的なプロジェクト運営に不可欠です。このガイドを参考に、自身のプロジェクトに GKE を活用してみてください。また、このプロセスを通じて得た知識を土台に、より高度なクラウドネイティブアプリケーションの展開にも挑戦してみましょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

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