# AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する方法

## 目次

1. AWS Batchとは？
   1.1 サービス概要  
   1.2 利用するメリット  
2. AWS Batchの基本コンポーネント
   2.1 ジョブ定義  
   2.2 ジョブキュー  
   2.3 コンピューティング環境  
3. Pythonスクリプトを実行するための事前準備
   3.1 Dockerイメージの作成  
   3.2 ECR（Elastic Container Registry）へのアップロード  
4. AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する手順
   4.1 ジョブ定義の作成  
   4.2 ジョブキューの設定  
   4.3 スケジューラ設定  
5. 具体的な設定例
   5.1 Pythonスクリプト例  
   5.2 Dockerfile  
   5.3 Terraformによるリソースの構築  
6. まとめ
7. 参考文献

## 1. AWS Batchとは？

### 1.1 サービス概要

AWS Batchは、AWSが提供するフルマネージド型のバッチ処理実行サービスです。バッチ処理とは、一定量のデータやタスクをまとめて一括処理する作業を指します。AWS Batchを利用することで、大量の計算処理をクラウド上で効率的に行うことが可能になります。

### 1.2 利用するメリット

- **スケーラビリティ**: ユーザーの負荷に応じて自動的にリソースをスケールアップ/ダウンします。
- **シンプルなオペレーション**: 複雑なインフラの設定や管理が不要で、ユーザーはジョブ定義だけを行えばよいため非常に楽です。
- **コスト効率**: AWSが提供する様々な料金オプションを活用することで、コスト効率の良い運用が可能です。

## 2. AWS Batchの基本コンポーネント

AWS Batchを効果的に使用するためには、以下の3つの基本コンポーネントを理解する必要があります。

### 2.1 ジョブ定義

ジョブ定義とは、AWS Batchで実行するジョブの設定情報を含んでいるリソースです。コンテナイメージ、vCPU数、メモリサイズ、IAMロール、環境変数などを含めることができます。

### 2.2 ジョブキュー

ジョブキューは、AWS Batchに指定するジョブのキューです。ジョブキューはプライオリティごとにジョブを管理し、バックエンドで設定されたコンピューティング環境でジョブを実行します。

### 2.3 コンピューティング環境

コンピューティング環境は、ジョブを実行するためのコンピューティングリソースを提供する設定です。オンデマンドやスポットインスタンスを指定することができ、予算や必要な性能に応じた設定が可能です。

## 3. Pythonスクリプトを実行するための事前準備

AWS BatchでPythonスクリプトを実行するためには、Dockerイメージを作成しそのイメージをECRにアップロードする必要があります。

### 3.1 Dockerイメージの作成

Pythonスクリプトをコンテナ化するには、まずDockerfileを作成します。ここでは、シンプルなPythonアプリケーションのDockerfile例を示します。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 3.2 ECR（Elastic Container Registry）へのアップロード

AWS ECRは、Dockerコンテナイメージの保存と管理を行うサービスです。作成したDockerイメージをECRにプッシュすることにより、AWS Batchで利用可能になります。

1. ローカルでDockerイメージをビルドします:
   ```bash
   docker build -t my-python-script .
   ```

2. ECRリポジトリを作成し、そのURIを取得します。

3. 獲得したECR URIを用いて、DockerイメージをECRにプッシュします:
   ```bash
   docker tag my-python-script:latest <ECR_URI>:latest
   docker push <ECR_URI>:latest
   ```

## 4. AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する手順

### 4.1 ジョブ定義の作成

AWS管理コンソールのAWS Batchセクションでジョブ定義を新たに作成します。Dockerイメージに対して以下の設定を行います。

- **コンテナプロパティ**: ECRのURIに加え、必要なメモリとvCPUを指定します。
- **環境変数**: 必要に応じて設定します。

### 4.2 ジョブキューの設定

新規にジョブキューを作成し、適切な優先順位をつけます。このキューを経由してジョブがコンピューティング環境に渡されます。

### 4.3 スケジューラ設定

スケジューラを設定することでジョブの定期的な実行が可能になります。CloudWatchイベントを活用して、スケジュールに基づいてAWS Batchジョブをトリガーします。

1. **CloudWatch Events**に移動し、新しいルールを作成します。
2. イベントソースとして**スケジュール**を選択し、適切なcron式を設定します。
3. ターゲットに作成したジョブキューを指定します。

## 5. 具体的な設定例

### 5.1 Pythonスクリプト例

以下はサンプルPythonスクリプトです。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 5.2 Dockerfile

上述したDockerfileを使用します。

### 5.3 Terraformによるリソースの構築

Terraformを使用することで、インフラストラクチャをコードで管理できます。以下はAWS Batch用のTerraform設定の一例です。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 6. まとめ

AWS BatchとCloudWatch Eventsを利用することで、Pythonスクリプトをスケジューリングして自動実行するワークフローを構築できます。スケーラビリティの高いバッチ処理を安定して運用し、インフラの管理から解放される一助となるでしょう。

## 7. 参考文献

- [AWS Batch公式ドキュメント](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/batch/index.html)
- [Amazon ECR公式ドキュメント](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonECR/latest/userguide/what-is-ecr.html)
- [AWS CloudWatch Events](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonCloudWatch/latest/events/WhatIsCloudWatchEvents.html)
- [Terraform AWS Batch Module](https://registry.terraform.io/modules/terraform-aws-modules/terraform-aws-batch) [cv:issue_marketplace_engineer]

# AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する方法

## 目次

1. AWS Batchとは？
   1.1 サービス概要  
   1.2 利用するメリット  
2. AWS Batchの基本コンポーネント
   2.1 ジョブ定義  
   2.2 ジョブキュー  
   2.3 コンピューティング環境  
3. Pythonスクリプトを実行するための事前準備
   3.1 Dockerイメージの作成  
   3.2 ECR（Elastic Container Registry）へのアップロード  
4. AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する手順
   4.1 ジョブ定義の作成  
   4.2 ジョブキューの設定  
   4.3 スケジューラ設定  
5. 具体的な設定例
   5.1 Pythonスクリプト例  
   5.2 Dockerfile  
   5.3 Terraformによるリソースの構築  
6. まとめ
7. 参考文献

## 1. AWS Batchとは？

### 1.1 サービス概要

AWS Batchは、AWSが提供するフルマネージド型のバッチ処理実行サービスです。バッチ処理とは、一定量のデータやタスクをまとめて一括処理する作業を指します。AWS Batchを利用することで、大量の計算処理をクラウド上で効率的に行うことが可能になります。

### 1.2 利用するメリット

- **スケーラビリティ**: ユーザーの負荷に応じて自動的にリソースをスケールアップ/ダウンします。
- **シンプルなオペレーション**: 複雑なインフラの設定や管理が不要で、ユーザーはジョブ定義だけを行えばよいため非常に楽です。
- **コスト効率**: AWSが提供する様々な料金オプションを活用することで、コスト効率の良い運用が可能です。

## 2. AWS Batchの基本コンポーネント

AWS Batchを効果的に使用するためには、以下の3つの基本コンポーネントを理解する必要があります。

### 2.1 ジョブ定義

ジョブ定義とは、AWS Batchで実行するジョブの設定情報を含んでいるリソースです。コンテナイメージ、vCPU数、メモリサイズ、IAMロール、環境変数などを含めることができます。

### 2.2 ジョブキュー

ジョブキューは、AWS Batchに指定するジョブのキューです。ジョブキューはプライオリティごとにジョブを管理し、バックエンドで設定されたコンピューティング環境でジョブを実行します。

### 2.3 コンピューティング環境

コンピューティング環境は、ジョブを実行するためのコンピューティングリソースを提供する設定です。オンデマンドやスポットインスタンスを指定することができ、予算や必要な性能に応じた設定が可能です。

## 3. Pythonスクリプトを実行するための事前準備

AWS BatchでPythonスクリプトを実行するためには、Dockerイメージを作成しそのイメージをECRにアップロードする必要があります。

### 3.1 Dockerイメージの作成

Pythonスクリプトをコンテナ化するには、まずDockerfileを作成します。ここでは、シンプルなPythonアプリケーションのDockerfile例を示します。

```dockerfile
FROM python:3.8

WORKDIR /usr/src/app

COPY . .

RUN pip install --no-cache-dir -r requirements.txt

CMD ["python", "./my_script.py"]
```

### 3.2 ECR（Elastic Container Registry）へのアップロード

AWS ECRは、Dockerコンテナイメージの保存と管理を行うサービスです。作成したDockerイメージをECRにプッシュすることにより、AWS Batchで利用可能になります。

1. ローカルでDockerイメージをビルドします:
   ```bash
   docker build -t my-python-script .
   ```

2. ECRリポジトリを作成し、そのURIを取得します。

3. 獲得したECR URIを用いて、DockerイメージをECRにプッシュします:
   ```bash
   docker tag my-python-script:latest <ECR_URI>:latest
   docker push <ECR_URI>:latest
   ```

## 4. AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する手順

### 4.1 ジョブ定義の作成

AWS管理コンソールのAWS Batchセクションでジョブ定義を新たに作成します。Dockerイメージに対して以下の設定を行います。

- **コンテナプロパティ**: ECRのURIに加え、必要なメモリとvCPUを指定します。
- **環境変数**: 必要に応じて設定します。

### 4.2 ジョブキューの設定

新規にジョブキューを作成し、適切な優先順位をつけます。このキューを経由してジョブがコンピューティング環境に渡されます。

### 4.3 スケジューラ設定

スケジューラを設定することでジョブの定期的な実行が可能になります。CloudWatchイベントを活用して、スケジュールに基づいてAWS Batchジョブをトリガーします。

1. **CloudWatch Events**に移動し、新しいルールを作成します。
2. イベントソースとして**スケジュール**を選択し、適切なcron式を設定します。
3. ターゲットに作成したジョブキューを指定します。

## 5. 具体的な設定例

### 5.1 Pythonスクリプト例

以下はサンプルPythonスクリプトです。

```python
def main():
    print("Hello from AWS Batch!")

if __name__ == "__main__":
    main()
```

### 5.2 Dockerfile

上述したDockerfileを使用します。

### 5.3 Terraformによるリソースの構築

Terraformを使用することで、インフラストラクチャをコードで管理できます。以下はAWS Batch用のTerraform設定の一例です。

```hcl
resource "aws_batch_compute_environment" "example" {
  compute_environment_name = "example"
  type                     = "MANAGED"
  compute_resources {
    max_vcpus       = 16
    type            = "EC2"
    instance_role   = "ecsInstanceRole"
    instance_type   = ["m4.large"]
    subnets         = ["subnet-abc123"]
  }
}

resource "aws_batch_job_queue" "example" {
  name                 = "example"
  state                = "ENABLED"
  priority             = 1
  compute_environments = [aws_batch_compute_environment.example.arn]
}

resource "aws_batch_job_definition" "example" {
  name           = "example"
  job_definition = "example:1"
  type           = "container"

  container_properties = jsonencode({
    image        = "<ECR_URI>:latest"
    vcpus        = 1
    memory       = 1024
  })
}
```

## 6. まとめ

AWS BatchとCloudWatch Eventsを利用することで、Pythonスクリプトをスケジューリングして自動実行するワークフローを構築できます。スケーラビリティの高いバッチ処理を安定して運用し、インフラの管理から解放される一助となるでしょう。

## 7. 参考文献

- [AWS Batch公式ドキュメント](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/batch/index.html)
- [Amazon ECR公式ドキュメント](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonECR/latest/userguide/what-is-ecr.html)
- [AWS CloudWatch Events](https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonCloudWatch/latest/events/WhatIsCloudWatchEvents.html)
- [Terraform AWS Batch Module](https://registry.terraform.io/modules/terraform-aws-modules/terraform-aws-batch) 

AWS BatchでPythonスクリプトを定期実行する方法

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