# iOSアプリのCI/CDをFastlaneとGitHub Actionsで構築する方法

## 目次
1. はじめに
2. Fastlaneの導入と初期設定
   - 2.1 Fastlaneとは
   - 2.2 Fastlaneのインストール
   - 2.3 Fastfileの作成
3. GitHub Actionsの設定
   - 3.1 GitHub Actionsとは
   - 3.2 ワークフローファイルの作成
4. CI/CDパイプラインの構築
   - 4.1 ワークフローのステップ詳細
   - 4.2 自動テストの設定
   - 4.3 ビルドとデプロイの自動化
5. 試験運用とデバッグ
   - 5.1 ログの確認とエラー対応
   - 5.2 ベストプラクティス
6. まとめ

## 1. はじめに
iOSアプリの継続的インテグレーション（CI）とデリバリー（CD）は、開発プロセスの効率化に不可欠です。本記事では、FastlaneとGitHub Actionsを用いてiOSアプリのCI/CD環境を構築する方法を解説します。これにより、コードのテスト、ビルド、配信が自動化され、開発とデプロイの速度が向上します。

## 2. Fastlaneの導入と初期設定

### 2.1 Fastlaneとは
Fastlaneは、iOSおよびAndroidアプリの自動化ツールで、テスト、ビルド、デプロイのプロセスを効率化します。コードサイニングやベータテストプラットフォームへの配信を簡素化できるため、CI/CDの重要な要素として活用されています。

### 2.2 Fastlaneのインストール
Fastlaneをインストールするには、以下のコマンドを使用します。

```bash
sudo gem install fastlane -NV
```

また、Bundlerを使用してFastlaneを管理する場合は、Gemfileを作成し、以下を追加します。

```ruby
source "https://rubygems.org"

gem "fastlane"
```

その後、以下のコマンドでインストールします。

```bash
bundle install
```

### 2.3 Fastfileの作成
プロジェクトディレクトリで`fastlane init`を実行し、Fastfileを生成します。このファイルでは、各種Lane（フロー）の定義を行い、CI/CDパイプラインのプロセスを記述します。

```ruby
lane :beta do
  sync_code_signing(type: "appstore")
  build_app(scheme: "YourSchemeName")
  upload_to_testflight
end
```

## 3. GitHub Actionsの設定

### 3.1 GitHub Actionsとは
GitHub Actionsは、GitHubが提供するCI/CDツールで、リポジトリ内のイベントに応じてジョブのワークフローを自動で実行できます。

### 3.2 ワークフローファイルの作成
`.github/workflows/`ディレクトリに`ios.yml`という名前のファイルを作成し、以下の内容を設定します。

```yaml
name: iOS CI

on:
  push:
    branches:
      - main

jobs:
  build:

    runs-on: macos-latest

    steps:
    - uses: actions/checkout@v2
    - name: Setup Ruby
      uses: actions/setup-ruby@v1
      with:
        ruby-version: '2.7'

    - name: Install dependencies
      run: bundle install

    - name: Build and Test
      run: bundle exec fastlane test

    - name: Build and Upload to TestFlight
      run: bundle exec fastlane beta
```

## 4. CI/CDパイプラインの構築

### 4.1 ワークフローのステップ詳細
ワークフローでは、MacOS環境内で必要なツールをセットアップし、Fastlaneを用いたアプリのテスト、自動ビルド、そしてTestFlightへの配信を行います。

### 4.2 自動テストの設定
テストはFastlane Lane内で`scan`を用いて行います。

```ruby
lane :test do
  scan(
    scheme: "YourSchemeName",
    devices: ["iPhone 8", "iPhone 11 Pro"]
  )
end
```

### 4.3 ビルドとデプロイの自動化
TestFlightへの自動アップロードは、Fastlaneの`upload_to_testflight`を利用し簡便に行えます。なお、ビルドする際に必要なすべての証明書とプロビジョニングプロフィールは事前に用意し、`sync_code_signing`で同期させます。

## 5. 試験運用とデバッグ

### 5.1 ログの確認とエラー対応
GitHub Actionsのコンソールでログを随時確認し、エラーが発生した場合は修正を行います。特にコードサイニングの設定ミスや依存関係の不足に注意が必要です。

### 5.2 ベストプラクティス
効率的なCI/CDのためには、個別の機能を各Lagに分け役割を明確にし、冗長性を避けることが望ましいです。また、セキュリティ上の理由から、機密情報（APIキーや証明書）は環境変数を用いて管理します。

## 6. まとめ
FastlaneとGitHub Actionsを活用することで、iOSアプリのCI/CD環境を整え、リリースまでのプロセスを効率化できる方法を解説しました。適切に設定されたCI/CDパイプラインは、開発ペースを速め、生産性を向上させます。次のステップとして、さらなる自動化や品質向上を目指し、SSO対応やセキュリティチェックの導入も検討していくと良いでしょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

iOSアプリのCI/CDをFastlaneとGitHub Actionsで構築する方法

目次

続きを読むには単価診断を受けてください（30秒）