# 目次

1. はじめに
2. pgAuditとは
3. pgAuditの特徴
4. 監査ログの必要性
5. pgAuditのインストール手順
   - 5-1. 事前準備
   - 5-2. PostgreSQLパッケージのインストール
   - 5-3. pgAuditのインストール
6. PostgreSQLの設定変更
   - 6-1. postgresql.confの編集
   - 6-2. pg_hba.confの設定
7. 監査ログの有効化
   - 7-1. 基本的な設定
   - 7-2. ログの細かい設定
8. 監査ログの確認方法
9. まとめ

## 1. はじめに

データベース管理の現場では、セキュリティ対策が重要です。特に、ユーザ操作を監査するためのログ管理は欠かせません。PostgreSQLの監査ログを取得するために有用な拡張機能として、pgAuditが提供されています。本記事では、pgAuditの導入手順について詳しく解説します。

## 2. pgAuditとは

pgAuditは、PostgreSQL拡張として提供される監査ツールです。ユーザーやアプリケーションがデータベースに対して行った操作を細かく記録し、セキュリティの監査を実現します。

## 3. pgAuditの特徴

- **詳細なログ記録**：SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEなどのSQL操作を詳細に記録。
- **柔軟な設定**：監査対象の操作やユーザーを細かく指定可能。
- **リアルタイム監視**：ログをリアルタイムで取得し、セキュリティインシデントに迅速に対応可能。

## 4. 監査ログの必要性

監査ログは、システムのセキュリティを強化し、不正アクセスの検知やトラブルシューティングの効率化を図る上で重要です。ログを分析することで、誰がいつ、どのような操作をデータベース上で行ったのかを確認できます。

## 5. pgAuditのインストール手順

### 5-1. 事前準備

pgAuditをインストールするには、PostgreSQLのバージョン9.5以上が必要です。また、rootまたはPostgreSQLユーザーでの作業が推奨されます。

```bash
# PostgreSQLのバージョン確認コマンド
psql --version
```

### 5-2. PostgreSQLパッケージのインストール

もしPostgreSQLが未インストールの場合、以下のコマンドでインストールします。

#### CentOSの場合

```bash
sudo yum install -y postgresql-server postgresql-contrib
```

#### Ubuntuの場合

```bash
sudo apt-get update
sudo apt-get install -y postgresql postgresql-contrib
```

### 5-3. pgAuditのインストール

pgAuditのインストールは、ソースコードからコンパイルする方法や、パッケージマネージャを利用する方法があります。ここでは、パッケージマネージャを使用します。

#### CentOSの場合

```bash
sudo yum install -y postgresql-pgaudit
```

#### Ubuntuの場合

```bash
sudo apt-get install -y postgresql-pgaudit
```

## 6. PostgreSQLの設定変更

### 6-1. postgresql.confの編集

`postgresql.conf`ファイルにpgAuditの設定を追加します。このファイルは通常、`/etc/postgresql/[バージョン]/main/`にあります。

```bash
sudo nano /etc/postgresql/[バージョン]/main/postgresql.conf
```

以下の設定を追加または変更します。

```conf
shared_preload_libraries = 'pgaudit'
```

### 6-2. pg_hba.confの設定

`pg_hba.conf`ファイルを編集し、監査対象の接続を制限します。具体的な設定は監査のポリシーに依存しますが、ログインするユーザーやクライアントIPを制限することでセキュリティを強化します。

## 7. 監査ログの有効化

### 7-1. 基本的な設定

pgAuditの基本的な監査設定を行います。`postgresql.conf`に以下の内容を追加します。

```conf
pgaudit.log_level = 'log'
pgaudit.log_catalog = 'on'
pgaudit.log_parameter = 'on'
pgaudit.log_statement_once = 'on'
pgaudit.log = 'write,ddl'
```

### 7-2. ログの細かい設定

記録するイベントをより詳細に設定することが可能です。たとえば、特定のユーザ操作だけを記録したい場合などです。

```conf
pgaudit.log = 'all'
```

## 8. 監査ログの確認方法

`pgAudit`によって出力されたログは、PostgreSQLのシステムログと共に出力されます。ログファイルの場所は`postgresql.conf`で設定された`log_directory`に従います。以下のコマンドを用いてログを確認します。

```bash
tail -f /var/log/postgresql/postgresql-[バージョン]-main.log
```

監査ログには、SQL文、ユーザー情報などが出力され、詳細なトレースが可能です。

## 9. まとめ

pgAuditを導入することで、PostgreSQL上の操作を詳細に監査することが可能になり、セキュリティの向上やコンプライアンス対応が大幅に向上します。pgAuditはその詳細なログ機能により、運用上のトラブルにも迅速に対応する手助けとなります。監査ログ設定の適切なカスタマイズにより、自社のセキュリティポリシーに合ったデータベース監査体制を構築することが期待されます。 [cv:issue_marketplace_engineer]

目次

続きを読むには単価診断を受けてください（30秒）