# Azure DevOpsの始め方と無料プランの使い方

## 目次

1. はじめに

2. Azure DevOpsとは？

3. 無料プランの概要

4. Azure DevOpsの始め方

   1. アカウント作成

   2. プロジェクトの作成

   3. コードリポジトリの設定

5. Azure DevOpsサービスの利用

   1. Boardsの利用

   2. Reposの利用

   3. Pipelinesの利用

   4. Test Plansの利用

   5. Artifactsの利用

6. 無料プランでの制限事項

7. 比較分析: 無料プラン vs 有料プラン

8. 実際の利用例

9. まとめ

## 1. はじめに

Azure DevOpsはMicrosoftが提供する統合開発環境であり、ソフトウェア開発の全ライフサイクルを管理するためのツールセットを提供します。本記事では、Azure DevOpsの基本的な使い方や無料プランの活用方法について詳しく解説します。

## 2. Azure DevOpsとは？

Azure DevOpsはクラウドベースの統合開発環境で、プロジェクトの計画、開発、リリース、モニタリングのすべてをサポートします。このプラットフォームは、開発チームが協力し合い、効率的に作業を進めるために必要な様々なツールを提供します。Azure DevOpsが提供する主なサービスには、Boards、Repos、Pipelinesなどがあり、それぞれの機能を利用してプロジェクトを管理することができます。

## 3. 無料プランの概要

Azure DevOpsの無料プランでは、個人や小規模なチームが開発を始めるのに十分なリソースが提供されます。無料プランの主な特徴は以下の通りです：

- 最大5人のユーザーが利用可能

- 月500分の無料パイプライン実行

- 1GBのAzure Artifactsストレージ

無料プランは、特に学生や個人開発者、インディーズスタジオにとってコストを抑えつつ豊富な機能を利用するための絶好の選択肢となります。

## 4. Azure DevOpsの始め方

### 4-1. アカウント作成

Azure DevOpsにアクセスするには、まずMicrosoftアカウントが必要です。次に、Azure DevOpsのサイトにアクセスして、アカウントを作成します。以下の手順で簡単に登録可能です：

- [Azure DevOpsの公式サイト](https://dev.azure.com/)にアクセスします。

- 「無料で始める」ボタンをクリックして、Microsoftアカウントでサインインします。

- アカウント情報を入力し、登録を完了させます。

### 4-2. プロジェクトの作成

アカウントが作成されたら、次にプロジェクトを作成します。プロジェクトはAzure DevOpsでの作業を組織化する基本ユニットです。プロジェクトを作成する手順は以下の通りです：

1. Azure DevOpsダッシュボードにログインします。

2. 「新しいプロジェクト」ボタンをクリックします。

3. プロジェクト名を入力し、プライバシー設定を選択します（公開/非公開）。

4. 必要に応じて、プロジェクトの詳細を設定してプロジェクトを作成します。

### 4-3. コードリポジトリの設定

プロジェクトが作成されたら、コードリポジトリを設定します。Azure DevOpsではGitまたはTFVCを使用できます。以下の手順でGitリポジトリを設定します：

1. プロジェクトダッシュボードで「Repos」タブをクリックします。

2. 新しいリポジトリを作成するか、既存のリポジトリをインポートします。

3. コマンドラインまたはGUIクライアントを使用してローカルマシンでリポジトリをクローンし、コミットを作成してプッシュします。

## 5. Azure DevOpsサービスの利用

### 5-1. Boardsの利用

Boardsはプロジェクトの計画とトラッキングに役立つツールです。Azure Boardsを使用することで、作業項目の作成、バックログの管理、チャートの作成が可能になります。

### 5-2. Reposの利用

Reposはコードホスティング機能を提供し、開発チームが共同でコードを書き、レビューし、管理するためのツールセットです。Gitのディストリビューションモデルを利用して、チームメンバー間で効率的なコラボレーションを実現できます。

### 5-3. Pipelinesの利用

PipelinesはCI/CD（継続的インテグレーション/継続的デリバリー）を自動化し、ソフトウェアのビルド、テスト、デプロイを迅速に実行するためのツールです。無料プランでは月500分までのパイプライン実行時間を提供します。

### 5-4. Test Plansの利用

Test Plansは、あらゆるスケールでソフトウェアをテストするための計画と追跡ツールを提供します。手動テストケースの作成や管理に加え、テスト結果のレポートを生成できます。

### 5-5. Artifactsの利用

Artifactsはパッケージ管理と共有を可能にするツールです。開発チームは独自のNuGet、npm、Mavenパッケージを作成し、他のチームメンバーと共有できます。無料プランでは1GBのストレージを利用できます。

## 6. 無料プランでの制限事項

Azure DevOpsの無料プランを利用する際には、いくつかの制限事項があることを理解することが重要です。具体的には次の項目です：

- 最大5人の異なるユーザーまで無料

- パイプラインの実行時間は月あたり最大500分

- Artifactsのストレージは1GBまで

## 7. 比較分析: 無料プラン vs 有料プラン

Azure DevOpsでは、無料プランに加えて複数の有料プランが提供されています。以下の比較表を参考に、それぞれのプランが提供する付加価値を確認します。

| 特徴             | 無料プラン         | 有料プラン           |

|------------------|------------------|---------------------|

| ユーザー数        | 最大5人          | 無制限               |

| パイプライン実行時間 | 500分/月        | 無制限               |

| Artifactsストレージ | 1GB              | 2GB以上（プランにより異なる） |

有料プランでは、より大きなチーム規模での利用や、より多くのリソースを必要とするプロジェクトに適したオプションが提供されています。

## 8. 実際の利用例

無料プランを利用して、学生が小規模なプロジェクトでAzure DevOpsを使用した場合、リポジトリの管理、コードレビュー、テストの自動化を効率的に行うことができました。それにより、プロジェクトの開発スピードが向上し、結果として短期間でのプロトタイプ開発が実現しました。

## 9. まとめ

Azure DevOpsは、無料プランでも十分な機能を提供し、最初のステップを簡単に踏み出すことができます。特に、個人プロジェクトや小規模チームにとっては、この無料プランがコストを抑えながら高度な開発環境を提供してくれることは魅力的です。開始するために必要な手順は簡単で、すぐにプロジェクトを進行させることができます。もしさらに多くのリソースが必要であれば、有料プランを検討することも一つの手です。Azure DevOpsは、多様な機能を持つ強力なプラットフォームであり、あなたの開発プロセスを大きく変える可能性を秘めています。

Azure DevOpsの始め方と無料プランの使い方

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