# 目次

1. はじめに

2. Azure Monitorとは

3. Azure Monitorの基本機能

4. カスタムログの概要

5. カスタムログ収集の準備

   1. Azureポータルへのアクセス

   2. Azure Monitorの設定

6. カスタムログの収集手順

   1. データソースの選択

   2. カスタムログの定義

   3. データの送信と受信

7. カスタムログの分析

   1. Log Analyticsでの分析

   2. クエリ言語の基本

   3. 分析結果の可視化

8. エラーとトラブルシューティング

9. まとめ

# 本文

## 1. はじめに

Azure Monitorは、Azure環境およびオンプレミスのリソースを監視し、可視化するための強力なツールです。本記事では、Azure Monitorを用いてカスタムログを収集・分析する具体的な手順を解説します。エンジニア向けに、手順ごとに詳しく説明していきます。

## 2. Azure Monitorとは

Azure Monitorは、クラウドおよびオンプレミスのリソースのパフォーマンスと状態を監視するサービスです。これにより、システムのパフォーマンスを最適化し、問題を早期に検出することができます。Azure Monitorが提供する主な機能には、メトリックの収集、ログの収集、アラートの設定、視覚化ダッシュボードの作成があります。

## 3. Azure Monitorの基本機能

- **メトリックの収集**: リアルタイムのデータを収集し、リソースのパフォーマンスをモニターします。

- **ログの収集**: カスタムログを収集し、詳細な分析が可能です。

- **アラートの設定**: 特定の条件下でアラートを設定することで、問題の早期発見を促進します。

- **視覚化**: ダッシュボードを作成し、データを視覚的に表示します。

## 4. カスタムログの概要

カスタムログは、ユーザー定義の形式で情報を収集し、Azure MonitorのLog Analyticsワークスペースで分析することを可能にします。これにより、標準ログではカバーされていない独自のデータを収集し、ビジネスニーズに応じた詳細な洞察を得ることができます。

## 5. カスタムログ収集の準備

### 5.1 Azureポータルへのアクセス

1. Azureアカウントにログインします。

2. Azureポータルにアクセスし、上部の検索バーに「Azure Monitor」と入力します。

3. 「Azure Monitor」を選択してダッシュボードに移動します。

### 5.2 Azure Monitorの設定

1. Azure Monitorのページで「Log Analytics ワークスペース」をクリックします。

2. 「追加」ボタンをクリックしてワークスペースを作成します。

   - リソースグループを選択。

   - ワークスペース名を指定。

   - 場所を選択。

## 6. カスタムログの収集手順

### 6.1 データソースの選択

データソースは、カスタムログを収集する元のシステムやアプリケーションを示します。これには、各種サーバー、アプリケーション、デバイスが含まれます。

### 6.2 カスタムログの定義

1. Azureポータルで「Log Analytics ワークスペース」を開きます。

2. 「カスタムログ」を選択し、「+ 新しいカスタムログの追加」ボタンをクリックします。

3. ログファイルのアップロード: 収集したいログファイルのサンプルをアップロードします。

### 6.3 データの送信と受信

1. データ収集モードを選択: リアルタイムまたはバッチ。

2. Azure APIを使用してカスタムログを送信します。

   - REST APIを使用してログをAzureに送信するコード例（例：Python）を示します。

```python

import requests

url = "https://<workspace-id>.ods.opinsights.azure.com/api/logs?api-version=2016-04-01"

headers = {

    "Content-Type": "application/json",

    "Authorization": "SharedKey <workspace-id>:<signature>"

}

log_data = {

    "message": "This is a test log message",

    "severity": "Information"

}

response = requests.post(url, headers=headers, json=log_data)

print(response.status_code)

```

## 7. カスタムログの分析

### 7.1 Log Analyticsでの分析

1. Log Analyticsワークスペースに移動します。

2. 「ログ」ボタンをクリックしてクエリエディタを開きます。

### 7.2 クエリ言語の基本

Azure Monitorでは、Kusto Query Language (KQL)を使用してログデータをクエリします。

```kql

// 例: 特定のメッセージを含むログの検索

search "test log message"

```

### 7.3 分析結果の可視化

1. クエリ結果をもとに視覚化オプションをクリックします。

2. グラフや表の形式でデータを表示し、分析結果を直感的に把握します。

## 8. エラーとトラブルシューティング

カスタムログの登録・分析の際に直面する可能性のあるエラーや問題について説明し、解決方法を提供します。

- **共通エラーコードの理解**: API通信の際に表示される可能性のあるHTTPステータスコード（例：401 Unauthorized）の意味を理解し、適切な対処法を示します。

- **パフォーマンスの最適化**: 大量データを扱う際の最適化手法を紹介します。

## 9. まとめ

カスタムログの収集と分析は、Azure Monitorを活用することでより豊富なデータインサイトを提供します。特に、大規模なシステムや複雑なアプリケーション環境において、その重要性は増しています。Log AnalyticsやKQLを用いることで、具体的かつ実践的なデータ活用が可能となり、結果としてサービスの向上や問題の早期発見に寄与します。エンジニアとして、これらのツールを駆使して運用監視を強化しましょう。

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