# Azure ADでIPベースの制限ポリシーを設定する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure ADでのIP制限とは

3. 必要な前提条件

4. Azure Portalでの初期設定

   1. 条件付きアクセスポリシーを作成

   2. IP制限を設定

5. 実装の手順

   1. アプリケーション選択

   2. ポリシーの適用範囲

   3. 条件の設定

   4. アクションの設定

6. ベストプラクティス

7. 効果測定と分析

8. よくある質問

9. まとめ

## 1. はじめに

Azure Active Directory (Azure AD) のIPベース制限ポリシーは、特定のIPアドレスまたはIPアドレス範囲に基づいて、ユーザーのリソースアクセスを制御するための重要なセキュリティ機能です。このポリシーを適切に設定することで、特定のネットワーク環境からのアクセスのみを許可し、セキュリティを強化できます。

## 2. Azure ADでのIP制限とは

Azure ADのIP制限は、条件付きアクセスの一部として実装されます。この機能により、特定のIPアドレスや範囲からのアクセスを許可または拒否できるようになります。これにより、不正アクセスのリスクを大幅に軽減し、組織の重要なデータを保護できます。

## 3. 必要な前提条件

- Azure Active Directory Premium P1 または P2 ライセンス

- 管理者権限を持ったAzure ADのアカウント

## 4. Azure Portalでの初期設定

### 4-1. 条件付きアクセスポリシーを作成

1. Azure Portalにログインします。

2. 左のナビゲーションバーから「Azure Active Directory」を選択します。

3. 「セキュリティ」メニューを開き、「条件付きアクセス」を選びます。

4. 「新しいポリシー」をクリックします。

### 4-2. IP制限を設定

1. ポリシー名を入力します（例：IP制限ポリシー）。

2. 「ユーザーとグループ」を指定するタブで、制限を適用したいユーザーまたはグループを選びます。

3. 「アプリクラウドアプリケーションまたはアクション」セクションで影響を及ぼすアプリケーションを選択します。

## 5. 実装の手順

### 5-1. アプリケーション選択

- Azure ADに登録されている特定のアプリケーションを選択することで、ポリシーの学際範囲を絞ります。

### 5-2. ポリシーの適用範囲

- 「場所」条件を選択し、「ゼロトラスト・コンディションフレームワーク」に従って位置情報の指定またはフィルタリングを有効化します。

### 5-3. 条件の設定

1. 「場所」を選択し、「信頼されたIP」の下で、アクセスを許可または拒否するIPアドレス・範囲を指定します。

2. 例：192.168.1.0/24

### 5-4. アクションの設定

- 条件が一致した場合のアクションを設定します。例えば、要求を許可するか、MFAを要求する設定を行います。

## 6. ベストプラクティス

- IP制限の際はホワイトリストのアプローチを用い、信頼できるIPのみを許可してください。

- 定期的にポリシーをレビューし、不要なIPや古い設定を削除することを推奨します。

## 7. 効果測定と分析

Azure ADのログを活用し、ポリシー適用後のアクセス状況を定期的にレビューすることが重要です。異常なアクセスの試みが記録される場合、さらなる対策が必要となるかもしれません。

## 8. よくある質問

- **Q: IP制限の設定にはどれくらい時間がかかりますか？**

  - A: 組織の規模や設定の複雑さによりますが、通常30分程度で基本的な設定が完了します。

  

- **Q: 複数のIPアドレスを一度に追加することは可能ですか？**

  - A: はい、範囲を指定して追加することができます。

## 9. まとめ

Azure ADでIP制限ポリシーを設定することにより、リソースへのアクセス制御を強化し、セキュリティを向上させることができます。条件付きアクセスポリシーを利用することで、組織の要件に応じた柔軟な設定が可能です。ポリシーは定期的に見直し、更新することで効果的に機能します。Azure AD環境を管理と保護するために、IP制限は欠かせない要素として積極的に活用しましょう。

Azure ADでIPベースの制限ポリシーを設定する方法

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