## 目次

1. はじめに

   1-1. 背景

   1-2. 本記事の目的

2. Jigsawとは？

   2-1. 概要

   2-2. 主な機能

3. モジュールシステムの重要性

   3-1. なぜモジュールシステムが重要か

   3-2. Jigsawによる影響

4. IDEとCLIのビルドの違い

   4-1. IDEビルドの特徴

   4-2. CLIビルドの特徴

5. 具体的な問題の発生例

   5-1. 異なるビルド結果の原因

   5-2. 問題の発見方法

6. 対策方法

   6-1. ビルド設定の統一

   6-2. モジュール・ディスクリプターの正確な記述

   6-3. IDEとCLIの環境設定の確認

7. モジュールテストの重要性

   7-1. テストの基本

   7-2. モジュール間の依存性の管理

8. 比較表とケーススタディ

   8-1. 比較表

   8-2. ケーススタディ

9. まとめ

## 1. はじめに

### 1-1. 背景

Java 9の登場により、Jigsawモジュールシステムが採用されました。これにより、開発者はプログラムをより細かく、かつ管理しやすくすることができました。しかし、異なる開発環境（IDEとCLI）でのビルド結果が異なる問題が報告されています。

### 1-2. 本記事の目的

本記事では、Jigsawモジュールシステムを使用したプロジェクトにおいて、IDE（統合開発環境）とCLI（コマンドラインインターフェース）のビルド結果が異なる際の原因と対策について詳しく解説します。

## 2. Jigsawとは？

### 2-1. 概要

Jigsawプロジェクトは、Javaプラットフォームにモジュールシステムを導入するために開発されたものです。これによりプログラムのスケーラビリティ、メンテナンス性、セキュリティが向上します。

### 2-2. 主な機能

JigsawはJava Runtimeの分割、モジュール化、および依存性の明確化を支援します。これにより、開発者は不要なコンポーネントを除去し、必要なモジュールのみを含むかたちでプログラムを構築できます。

## 3. モジュールシステムの重要性

### 3-1. なぜモジュールシステムが重要か

モジュールシステムはソフトウェアの構造を整理し、ビルド時および実行時の依存性を管理するために重要です。これにより、コードの再利用性が高まり、プロジェクトのメンテナンスが容易になります。

### 3-2. Jigsawによる影響

Jigsawにより、プログラムが必要なモジュールに対してのみ依存することが可能になります。この点は、性能とセキュリティの両方を向上させる重要なポイントです。

## 4. IDEとCLIのビルドの違い

### 4-1. IDEビルドの特徴

多くのIDEはビルド時に独自の設定を使用し、内部で異なるビルドプロセスを実行します。これにより、IDEの設定がCLIと異なる場合があります。

### 4-2. CLIビルドの特徴

CLIによるビルドは一般的に、より制御可能でシンプルですが、明示的な設定が必要です。設定が一貫していない場合、異なる結果が生じることがあります。

## 5. 具体的な問題の発生例

### 5-1. 異なるビルド結果の原因

IDEとCLIでのビルド結果が異なる主な理由として、ビルドスクリプトの不一致、モジュールパスの設定ミス、および環境変数の違いが挙げられます。

### 5-2. 問題の発見方法

問題を発見するためには、コンパイルエラー、実行時エラー、またはパフォーマンスの違いに注目することが重要です。ログとビルド設定を確認し、どの部分が原因なのか特定します。

## 6. 対策方法

### 6-1. ビルド設定の統一

統一したビルド設定を使用し、IDEとCLIの間で一貫性を保つことで問題を未然に防ぎます。設定は共有リポジトリで管理することが推奨されます。

### 6-2. モジュール・ディスクリプターの正確な記述

`module-info.java`ファイルが適切に設定されているか確認します。このファイルはモジュールの公開APIや依存性を定義しています。

### 6-3. IDEとCLIの環境設定の確認

IDEとCLIのJavaバージョン、クラスパス、モジュールパスが一致しているか確認し、差異を解消します。

## 7. モジュールテストの重要性

### 7-1. テストの基本

モジュールテストを実施することで、モジュール間の依存関係と動作の正確性を保持することが可能です。テストスイートを開発初期に作成することが重要です。

### 7-2. モジュール間の依存性の管理

依存性の管理はJigsawにおいて重要な要素です。`requires`と`exports`ディレクティブを正しく使用し、依存関係が明確であることを確認します。

## 8. 比較表とケーススタディ

### 8-1. 比較表

以下に、IDEとCLIでの主要なビルド設定項目の比較表を示します。

| 設定項目       | IDE              | CLI              |

|----------------|------------------|------------------|

| Javaバージョン | IDE設定に基づく | `JAVA_HOME`      |

| クラスパス     | ビジュアル設定   | 手動で指定       |

| モジュールパス | 自動推論        | 明示的に指定     |

### 8-2. ケーススタディ

実際のケーススタディとして、あるプロジェクトで`module-info.java`の設定ミスが原因でCLIビルドは成功するがIDEビルドが失敗した事例が挙げられます。問題を修正することで、両方の環境でビルドが正常に完了しました。

## 9. まとめ

Jigsawモジュールシステムは強力なツールですが、IDEとCLIのビルド設定の違いを理解し、適切に管理することが重要です。統一された設定と正確なモジュール管理により、異なるビルド結果を回避し、プロジェクトのスムーズな進行を確保します。問題が発生した場合、迅速に原因を特定し、解決策を実施する姿勢が求められます。

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