# Entity Framework Coreを使用したデータベースのスキーマ設計

## 目次

1. はじめに

2. Entity Framework Coreとは

3. データベーススキーマ設計の基本原則

   - 3-1. 正規化

   - 3-2. データ型の選択

   - 3-3. リレーションシップの設計

4. Entity Framework Coreによるスキーマ設計手順

   - 4-1. モデルクラスの作成

   - 4-2. DbContextの設定

   - 4-3. フルエントAPIの利用

   - 4-4. データアノテーションの利用

5. サンプルコード

   - 5-1. モデルクラスの例

   - 5-2. DbContextの設定例

6. マイグレーションとスキーマの適用

   - 6-1. マイグレーションの作成

   - 6-2. マイグレーションの適用

7. まとめ

## 1. はじめに

Entity Framework Core (EF Core)は、.NETアプリケーションでのデータベース操作をサポートするオブジェクトリレーショナルマッパー (ORM) です。EF Coreにより、C#のクラスとデータベーステーブルのマッピングを容易に行うことができ、データベーススキーマの設計および管理をシンプルにします。本記事では、EF Coreを使用したデータベーススキーマの設計について詳しく解説します。

## 2. Entity Framework Coreとは

Entity Framework Coreは、Microsoftが提供する軽量で拡張性の高いORMです。EF Coreは、豊富な機能を持ち、.NET Core、.NET Frameworkを問わず様々なプラットフォームで動作します。データベースとのやりとりを簡略化し、クエリや挿入、更新、削除といった操作をC#のコードを用いて直感的に行うことができます。

## 3. データベーススキーマ設計の基本原則

### 3-1. 正規化

正規化は、データの冗長性を減らし、データの整合性を保つためのプロセスです。データベースの設計において、通常は第三正規形まで進めることが推奨されています。これにより、関連したデータをサブテーブルに分けることができます。

### 3-2. データ型の選択

各フィールドには、適切なデータ型を選択することが重要です。EF Coreは、C#型とSQL型を自動でマッピングします。たとえば、`int`は`INTEGER`、`string`は`NVARCHAR`とマッピングされます。

### 3-3. リレーションシップの設計

リレーションシップは、テーブル間の関連性を定義します。主なリレーションシップには、1対多、多対多、一対一があります。EF Coreでは、ナビゲーションプロパティを用いてこれらを表現します。

## 4. Entity Framework Coreによるスキーマ設計手順

### 4-1. モデルクラスの作成

モデルクラスは、データベースのテーブルにマッピングされるC#のクラスです。各プロパティがテーブルのカラムを表します。

### 4-2. DbContextの設定

`DbContext`は、データベースとのセッションを表します。データベース操作を行う際のエントリーポイントとして機能します。

### 4-3. フルエントAPIの利用

フルエントAPIを使用することで、コード内でスキーマ設定を行うことができます。より柔軟な設定が可能で、サードパーティライブラリとも統合がしやすくなっています。

### 4-4. データアノテーションの利用

データアノテーションを用いることで、データの制約やバリデーションを簡単に追加できます。`[Required]`や`[MaxLength]`などのアノテーションがその例です。

## 5. サンプルコード

### 5-1. モデルクラスの例

```csharp

public class Product

{

    public int Id { get; set; }

    public string Name { get; set; }

    public decimal Price { get; set; }

    public int CategoryId { get; set; }

    public Category Category { get; set; }

}

```

### 5-2. DbContextの設定例

```csharp

public class AppDbContext : DbContext

{

    public DbSet<Product> Products { get; set; }

    public DbSet<Category> Categories { get; set; }

    protected override void OnConfiguring(DbContextOptionsBuilder optionsBuilder)

    {

        optionsBuilder.UseSqlServer("YourConnectionStringHere");

    }

    protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)

    {

        modelBuilder.Entity<Product>()

            .HasOne(p => p.Category)

            .WithMany(c => c.Products)

            .HasForeignKey(p => p.CategoryId);

        base.OnModelCreating(modelBuilder);

    }

}

```

## 6. マイグレーションとスキーマの適用

### 6-1. マイグレーションの作成

マイグレーションは、現在のデータベーススキーマの状態をコードに記録するための機能です。`Add-Migration InitialCreate`のコマンドで、初期マイグレーションを作成できます。

### 6-2. マイグレーションの適用

作成されたマイグレーションは、`Update-Database`コマンドを使用してデータベースに適用され、新しいスキーマに基づいてデータベースが更新されます。

## 7. まとめ

Entity Framework Coreを使用することで、データベーススキーマ設計が容易になり、コードファーストのアプローチを取れるようになります。EF Coreを活用することで、データの整合性を保ちつつ、効率的に開発を進めることが可能です。本記事で紹介した基本的な手順を元に、さらに高度なデータベース設計に挑戦してみてください。

Entity Framework Coreを使用したデータベースのスキーマ設計

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