【2024年最新】バックエンドエンジニアになるためのロードマップや具体的な学習方法を解説
2024年03月14日 1:55
エンジニアは勉強方法によっては一人でも働くために必要なスキルが身につけられることから、近年多くの人に注目されるようになりました。一方でエンジニア業界に関しても、人材不足によって開発現場では人手が全く足りていない状況です。
そのためエンジニアとして働くことのできるスキルを身につけることができれば、転職やキャリアチェンジはもちろんのこと、将来的に収入アップや自分の求める働き方というのも実現できる可能性が高いです。
未経験者であったとしても、適切な方法でエンジニアとして必要なスキルを身につけて、実践を繰り返せばバックエンドエンジニアになることも難しくありません。もっとも、h比較的新しい職業であるため、未経験者や学習初心者にとっては「どこから何を勉強し始めれば良いのかわからない」と迷ってしまうのもエンジニアを目指す上での壁と言えるでしょう。
今回の記事では、初心者からでもバックエンドエンジニアになるためのロードマップや具体的な学習方法について解説します。
そもそもバックエンドエンジニアとは、アプリケーションやWebサービスを開発する上で、ユーザーが触れる裏側の部分となるシステムを開発するエンジニアのことです。基本的には、システムのプログラム開発からデータベースやサーバーの導入・設計・構築、さらには開発したシステムの保守や運用なども行うのがバックエンドエンジニアの仕事になります。
企業が一般の人たちに提供しているアプリケーションやWebサービスに関しては、部分的にエラーやバグが発生してしまうと大きな問題に発展してしまう可能性が高いです。常にシステムが安定して稼働するようなものを設計するのはもちろんのことですが、何かあった時に時間を問わずに修正作業を行って、システムが常に稼働し続けるのをサポートするのもバックエンドエンジニアの重要な役目です。
また、プロジェクトの最初の段階からシステムが常に安全に運用できるように構築や設計業務などを行う必要もあるので、システムを開発するためのプログラミングスキルだけではなく、サーバーやフレームワークに関する知識なども求められます。
このように聞くと「未経験では無理なのでは」と思う方も多いかもしれません。確かに未経験から簡単になれる職業ではありませんが、ロードマップに従ってしっかりとスキルを磨いていけば、バックエンドエンジニアになれることはもちろんのこと高い収入を得ることも可能です。
バックエンドエンジニアの収入や仕事内容について、より詳しく知りたいという方は以下の記事も参考にしてください。
バックエンドエンジニアの年収相場は?将来性やフロントエンドとの違いについて解説 |
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引用:BackendDeveloper
上記画像は、具体的なエンジニアの指針となっているサイトに掲載されているロードマップです。バックエンドエンジニア向けのロードマップとなっており、基本的には上記の形で学習や仕事を進めていけばバックエンドエンジニアになれる仕組みになっています。
上記ロードマップの基本的な学習の順番は以下のとおりです
学習すること | 具体的な内容 | |
---|---|---|
1 | インターネットの基本を習得する | ・Httpとは何か ・インターネットが動く理由 |
2 | フロントエンドに関する基本的な知識を習得する | ・基本的なHTML/CSS/JavaScriptの構文習得 ・基本的なAPI/Aajaxの実装 |
3 | OSや体系的なシステムを理解する | ・ターミナルの利用やマネジメントプロセスの習得 |
4 | プログラミング言語を学習する | ・JAVA・PHP・Python・Rubyなどの習得 |
5 | バージョンコントロールを習得する | ・MySQLやPostgreSQLの構築 |
6 | データベース関連の知識を習得する | ・ORMsやACIDなどの理解 |
7 | データベースへの応用的な理解を深める | ・JSONAPIsやSOAPなどの習得 |
8 | APlsに関する知識を習得する | ・CDNやRedis、Memcashedの習得 |
9 | キャッシュに関する知識を習得する | ・HTTP・CORSの習得・コンテンツセキュリティポリシー |
10 | Webセキュリティに関する知識を習得する | ・JestやCypressなどでバグなどのテスト |
11 | テスト環境を構築する | ・JestやCypressなどでバグなどのテスト |
12 | デザインや開発の原則を理解する | ・SOLIDやKISS、SOAなどの理解 |
13 | MessageBrokerの利用 | ・RabbiMQやKafkaの利用 |
14 | コンテナや仮想環境を利用する | ・Dockerの利用 |
15 | GraphQL/Graphdatabasesの利用 | ・ApolloやNeo4jの利用 |
16 | WebソケットやWebサーバーの理解 | ・ApacheやCaddyなどの習得 |
17 | より円滑かつ安全な開発の進行 | ・それぞれの分野を深くかつ横断的に習得 |
バックエンドエンジニアは、プログラミング言語だけではなくデータベースやセキュリティ、システムなどに関しても扱う場合があります。そのため、ある程度プログラミング言語などを身につけたら、データベースやセキュリティ、システムなどに関しても学習することを意識しましょう。
ここからは、実際に未経験からバックエンドエンジニアになるためのロードマップと具体的な学習方法についてご紹介していきます。
【未経験からバックエンドエンジニアになるためのロードマップ学習法】
1.バックエンドエンジニアとしての目標を決める
2.IT/Web全般の基礎を学ぶ
3.プログラミング知識を学ぶ
4.Webシステムに関する知識を学ぶ
5.フレームワークに関する知識を学ぶ
6.実際に開発環境を構築してみる
7.セミナーやオンラインコミュニティに参加してみる
8.ポートフォリオを作成する
9.バックエンドエンジニアに必要な資格を取得してみる
10.バックエンドエンジニアとして経験を積む
それぞれのステップと具体的に何をすべきかなのかについて詳しく解説していきます。
いきなりバックエンドエンジニアに必要なプログラミング知識やフレームワークに関する知識を身につけようとするのではなく、まずはどのようなエンジニアになりたいのか目標を定めましょう。
エンジニアという職業は、バックエンドエンジニアの他にもフロントエンジニアやサーバーエンジニア、Webエンジニアなど様々な種類があります。また、多くのスキルや知識を兼ね備えたフルスタックエンジニアを目指すのか、それともエンジニアとして成長してプロジェクトマネージャーなどになるのかなどによって、他にも習得しなければならない知識やスキルがあります。もし身近に目標となるバックエンドエンジニアがいるのであれば、メンターとしてその人を目標にしながら学習を始めるのも良いかもしれません。
最終的に設定したゴールによって、設定すべき目標やロードマップというのも異なってくるので、逆算して自分がやるべきことを決められるようにしましょう。
代表的なエンジニアの種類と、それぞれどのような仕事を行うのかについてまとめたので以下を参考にしながら、自分自身がどのようなエンジニアになりたいのか考える際の参考にしてください。
エンジニアの種類 | 主な業務内容 |
---|---|
ソフトウェアエンジニア | ・ソフトウェアの設計や開発、プログラミングなどソフトウェアに関して様々な分野に関係しているエンジニアのこと |
フロントエンジニア | ・各種サービスの中でユーザーが目にする部分を構築するのが主な業務内容のエンジニアのこと ・利用しているWebアプリケーションのホーム画面やログイン画面などはフロントエンジニアが開発するケースが多い |
バックエンドエンジニア | ・サーバー構築やプログラム開発、保守運用などが主な業務内容のエンジニアのこと ・フロントエンジニアとは異なり、画面に表示されないシステムの部分を構築するのが仕事 |
Webエンジニア | ・WebサイトやECサイトなどで使用する機能の開発や、ITシステム・アプリケーションなどの設計・開発、安定して稼働するように行う運用・保守などWeb開発全般を幅広く行うエンジニアのこと |
ネットワークエンジニア | ・ネットワークの設計から要件定義、構築、保守・監視、運用などを行うエンジニアのこと |
セキュリティエンジニア | ・システムの不正利用やサイバー攻撃などを防ぐためのシステム開発を行うエンジニアのこと |
いきなりプログラミング言語の学習を始めるのではなく、ITやWeb全般の基礎的な知識を学ぶことから始めましょう。特にシステムなどを扱うエンジニアに関しては、Webサービスやアプリケーションがどのように動いているのか基礎的な知識を身につけることが重要です。
例えば、次のような知識に関してあらかじめおさえておくと、次以降で行うプログラミング学習やフレームワークに関しての学習がよりスムーズに進められます。
【IT・Web関連でしておきたいポイントの例】
もっとも上記のポイントをおさえておかなかったとしても、なんとなくでWebサービスやアプリケーションを開発することは可能です。ただし上記に関してはかなり基礎的な知識となるので、これが不足していると学習するのに苦労する可能性があります。
場合によっては、バックエンドエンジニアとして現場で働く直前に、このような基礎的な知識を学び直さなければならない場合も…。後から基礎を1から勉強し直すよりも、一番最初の段階から学んでおくことによって学習やその後のエンジニアとしてのキャリアをスムーズに進めることができるので、プログラミング学習の前もしくは並行しながら勉強することをおすすめします。
ある程度ITやWebに関連する基礎的な知識を学んだら、次にプログラミング言語の習得を始めましょう。バックエンドエンジニアとして働く上では、まず次の3つのプログラミング言語を抑えておくことをおすすめします。
この3つの言語はバックエンドエンジニアであったとしても、フロントエンドエンジニアであったとしても使用する可能性の高い基礎的なものです。また多くの人が利用するため学習環境も整っており、初心者にとっては学びやすいプログラミング言語ともいえるでしょう。
上記3つのプログラミング言語をある程度理解できるようになったら、次に以下の3つのプログラミング言語を学びましょう。
上記3つのプログラミング言語は、特にバックエンドエンジニアが扱うことの多いものとなっています。初心者向けの書籍や学習コンテンツも多くなっているので、まずはこの3つから学習を始めると良いでしょう。あらかじめ上記3つのプログラミング言語を押さえておくことによって、データベースやサーバーなどに関する実践的な知識を身につけることが可能です。
ここまで紹介したプログラミング言語と、それを習得することによってできることなどについてまとめたので学習計画を立てる際の参考にしてください。
プログラミング言語 | できること |
---|---|
HTML・CSS | ・Webページのレイアウト・デザイン ・HTMLメールの作成 |
PHP | ・Webサイトのバックエンドの開発 ・Webアプリケーションの開発 ・CMSの開発 |
Ruby | ・Webサイトのバックエンドの開発 ・Webアプリケーションの開発 |
JavaScript | ・Webサイトのフロントエンドの開発 ・動的なWebページの開発 ・Webアプリケーションの開発 |
Python | ・AIの開発 ・Webアプリケーションの開発 ・バックエンドの開発 ・データの分析・解析 |
バックエンドエンジニアとして活躍するためには、Webシステムに関する知識を身につけることも重要です。初めはプログラミング言語と同様に、初心者向けの書籍やウェブサイトなどを使って学習するのが良いでしょう。
また業界の最新動向をチェックする意味合いも兼ねて、IT分野やWebシステムなどを取り扱っているメディアの情報を定期的にチェックするのもおすすめです。
バックエンドでスムーズに開発を進めるためには、基本的にフレームワークに関する知識も欠かすことができません。初心者の段階ではフレームワークを利用しつつ開発を進めるというのが通常ですが、スキルや経験を積んでいくと自分自身でフレームワークを設計して実装できるレベルにもなれます。
自分自身でフレームワークを設計できるようなレベルになれば、スキルのあるバックエンドエンジニアとして高い収入を得ることも可能です。フレームワークはプログラミング言語ごとに様々なものがあり、代表的なものは以下の通りとなっています。
プログラミング言語 | 代表的なフレームワークの例 |
---|---|
PHP | CakePHP・FuelPHP・Laravel |
Java | SpringFramework・PlayFramework・JSF・Struts |
Ruby | RubyonRails・Sinatra・Padrino |
Python | Flask・Django |
ここまででプログラミング言語やフレームワーク、Webシステムに関する知識をある程度学んだら、実際に開発環境を自分で構築してみましょう。バックエンドの開発環境に関しては、自宅のPCなどでも簡単に構築することが可能です。まずはデータベースサーバーやアプリケーションサーバー、Webサーバーなど単純な構成から構築してみると良いでしょう。
実際に自分で開発環境の構築を行うことによって、サーバーの仕組みや役割だけではなく、実際に業務においてサーバーに必要な設定や勘所を学ぶことができます。また、構築する過程で理解不足や不具合による設定ミスが必ず生じてしまうので、その対策をとおして問題解決力や技術力を深めることが可能です。
自宅などで自由に自分のスキルや経験を試せる開発環境を構築しておけば、実務などでは試すことのできない検証なども行うことができます。対策をとおして、問題解決力と技術力を深めることが可能です。
ここまで自分一人でバックエンドエンジニアに必要な知識やスキルを学んできた場合、エミナーやオンラインコミュニティに参加してみるのもおすすめです。セミナーなどでは、最新のバックエンドに関する開発状況や企業で必要な人材、システムの構築手法などを吸収することができます。
自分自身で開発環境なども構築できるようになったら、実際に就職や転職活動を行う際に活用するポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオを作成する前に、次のような形で自分自身ができることを洗い出してみると、自分に足りないスキルや経験などを事前に把握することが可能です。
バックエンドエンジニアとして働く上で資格は必要ありませんが、特定の資格を取得しておくことによって自分のスキルや経験を客観的に証明することができます。特にこれまでバックエンドエンジニアとして働いたことがない未経験の方の場合、どれだけスキルや知識を身につけたとしてもそれを証明するものがありません。
そこでバックエンドエンジニアとして働くためにも必要な資格を取得することによって、客観的に自分のスキルや知識を証明することができれば就職や転職活動もスムーズに進めることができます。もちろん絶対に必要というわけではないので、余裕がある場合は資格の取得も検討してみると良いでしょう。
バックエンドエンジニアとして働く上で、役に立ちそうな資格の種類は次の7つです。
1.PHP8技術者認定初級試験
2.Ruby技術者認定試験シルバー(RubyAssociationCertifiedRubyProgrammerSilverversion3)
3.Python3エンジニア認定基礎試験
4.オラクル認定Javaプログラマー
5.基本情報技術者試験
6.応用情報技術者試験
7.システムアーキテクト試験
ポートフォリオを作成して必要な資格を取得したら、実際に就職活動や転職活動をして現場でバックエンドエンジニアとして経験を積みましょう。仮にどうしても未経験でなかなかバックエンドエンジニアとして採用に至らない場合は、未経験OKやアルバイトなどの求人に応募してバックエンドエンジニアとしての経験を積むのがおすすめです。
実際に働きながらバックエンドエンジニアとしてのスキルや技術も磨くことができるので、未経験の人であったとしても働くことができないということはほとんどないので安心してください。
バックエンドエンジニアとして働く上で必要なスキルは以下の5つです。
それぞれのスキルについて以下で詳しく見ていきましょう。
前のところでもう少し触れたように、バックエンドエンジニアとして働く上ではプログラミングスキルは必要不可欠です。ただし業務の内容やプロジェクトによって使用するプログラミング言語は異なるので、必ずしも特定の言語を身につけなければならないというわけではありません。
もっともJavaScriptやCSSなど基本的な言語はもちろんのこと、RubyやPythonなど比較的よく使われているものを身につけておくと仕事の幅も広がるでしょう。
バックエンドエンジニアとして働く上で、フロントエンドに関する知識や技術を身につけておくとより仕事の幅が広がり活躍できる可能性が高まります。バックエンドエンジニアは他の領域のエンジニアが担当する業務も行うことがあり、フロントエンドやサーバーエンジニアなどの代わりに業務を担当するケースもあります。
そのため、業務から積極的に他の領域に関する知識や技術を身につけておくと、業務をスムーズに進められるだけではなくより高い収入を得られる可能性もあるでしょう。他の領域に関するスキルや知識を身につけておくことで、フロントエンジニアやサーバーエンジニア、フルスタックエンジニアなどにキャリアチェンジやキャリアアップすることも可能です。
Webサービスやアプリケーションを支える上で重要なサーバーを構築するということが、それを守るためのセキュリティに関してもバックエンドエンジニアは詳しくなければいけません。
セキュリティ面での知識や経験がない場合、悪意を持ったハッキングを簡単にされてしまったり、ウイルスなどの感染によって顧客情報などの重要な情報が流出してしまったりする可能性もあります。また、これはサーバーを構築する上でも重要なポイントとなります。
ユーザーの操作に対してサイトの表示をする際に、重要な中継地点として稼働するのがサーバーの役目です。サーバーのセキュリティが甘かったことによって、サイトのパフォーマンスが著しく落ちてしまったり、ウイルスに感染して情報流出などが起きてしまったりする場合もあります。サーバーの不具合によってユーザーの不信や不安を招いてしまう可能性もあるので、セキュリティがしっかりしたサーバーを構築できる知識やスキルも必要です。
バックエンドエンジニアが習得すべきフレームワークとして代表的なのは、CakePHPやRubyonRails、Expressなどが挙げられます。特に昨今はRubyでの開発が増えてきているのもありRubyonRailsなどのフレームワークのスキルは必須だとされています。
プログラミング言語と同様で複数のフレームワークを使用する可能性があるので、実際に開発に使われる言語に合わせてフレームワークのスキルについても学んでおくと良いでしょう。
職人職や技術職に近いとも言われがちなバックエンドエンジニアですが、実は普段の業務から高いコミュニケーション能力を求められる仕事です。バックエンドエンジニアが開発するウェブサービスやアプリケーションに関しては、常にクライアントとやり取りをしながら詳しい内容を決めていく必要があります。
要件定義などを行いながら具体的な完成像をすり合わせることもあるため、バックエンドエンジニアとして活躍していきたいと思っているのであればコミュニケーションスキルも欠かすことができません。
今回は未経験からでもバックエンドエンジニアを目指すという人に向けて、具体的なロードマップについて詳しく解説してきました。今回紹介してきたロードマップを活用しながら学習を実際に進めていくことによって、必要なスキルや技術を身につけられるだけではなく、実際にバックエンドエンジニアとして働きながら経験を積むこともできます。
また、普段の業務から意識して他の領域に関する知識やスキルを学ぶことをしていれば、将来的にはバックエンドエンジニアからフロントエンジニアやサーバーエンジニア、フルスタックエンジニアなどにキャリアチェンジやキャリアアップすることも可能です。複数の領域を任せられるエンジニアになれば、需要も高まり収入アップにもつながります。
未経験からでも十分バックエンドエンジニアになることは可能なので、これから就職や転職を検討している方はぜひ今回のロードマップを参考にしてください。
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