# Azure SQL Databaseのエラスティックプールの使い方

## 目次

1. はじめに

2. エラスティックプールとは？

3. エラスティックプールのメリット

4. エラスティックプールの作成方法

5. エラスティックプールの管理

6. エラスティックプール内でのリソース調整

7. エラスティックプールの料金体系

8. エラスティックプールのベストプラクティス

9. 他のAzureサービスとの連携

10. まとめ

## 1. はじめに

Azure SQL Databaseは、Microsoftのクラウドプラットフォームで提供されるフルマネージドのSQLデータベースサービスです。エラスティックプールを活用することで、複数のデータベースに対してリソースを効率的に管理できます。本記事では、エラスティックプールの使い方について具体的に解説します。

## 2. エラスティックプールとは？

### 2-1 定義

エラスティックプールとは、Azure SQL Databaseにおいて、複数のデータベースでリソースを共有するための機能です。これにより、リソースの効率的な配分とスケーリングが可能になります。

### 2-2 仕組み

エラスティックプールでは、データベースが利用するコンピューティングリソース（DTUまたはvCore）がプール単位で管理されます。これにより、多くのデータベースで1つのプールを共有することで、コスト効率を高めるとともに、パフォーマンスの安定性を確保します。

## 3. エラスティックプールのメリット

### 3-1 コストの最適化

エラスティックプールは、複数のデータベース間でリソースを共有するため、個々のデータベースにリソースを割り当てるよりもコスト効率が良いです。ピーク時のみリソースを必要とするデータベースが混在している場合に特に有効です。

### 3-2 パフォーマンスの向上

共通のリソースプールを使用することで、必ずしもすべてのデータベースが最大リソースを消費することを避けられ、パフォーマンスの最適化に寄与します。

### 3-3 簡易な管理

同一プール内のすべてのデータベースに対する管理操作を統一的に行うことができ、負荷分散の手間を減らします。

## 4. エラスティックプールの作成方法

### 4-1 Azureポータルでの作成

Azureポータルにログインし、SQLデータベースのセクションから「エラスティックプールの追加」を選択します。作成ウィザードに従い、プール名や構成を設定します。

### 4-2 CLIによる作成

Azure CLIを使用してエラスティックプールを作成することもできます。以下はサンプルコマンドです：

```shell

az sql elastic-pools create --resource-group myResourceGroup --server myServer --name myElasticPool --dtu 50

```

上記の例では、DTUを50に設定したエラスティックプールを作成しています。

### 4-3 プールにデータベースを追加

作成したプールに既存のデータベースを追加する際は、Azureポータルの「エラスティックプール」設定ページでデータベースを選択して「追加」をクリックします。

## 5. エラスティックプールの管理

### 5-1 リソースモニタリング

Azureポータルから、エラスティックプールのパフォーマンスを監視できます。図1は、エラスティックプールのDTU使用状況を示しています。

![DTU 使用状況](https://example.com/path/to/image.png)

### 5-2 調整とチューニング

利用状況に応じて、プールのDTUやストレージ容量を調整することができます。これにより、過剰なリソースが無駄に消費されるのを防ぎ、コストを最適化します。

## 6. エラスティックプール内でのリソース調整

### 6-1 自動スケーリング

エラスティックプールの最大の利点の一つが自動スケーリングです。ポリシーを設定することで、需要に応じてリソースを自動的に調整できます。

### 6-2 手動による微調整

ユーザーはマニュアルでDTUやデータベースの最大キャップ量を調整し、個別ニーズに応じた最適化を図ることが可能です。

## 7. エラスティックプールの料金体系

### 7-1 コストシミュレーション

料金は主に選択したDTUまたはvCoreの数、ストレージ容量に基づきます。Microsoftによると、エラスティックプールを使用することで最大30％のコスト削減が期待できます。

### 7-2 プラン比較

表1は、DTUベースのプランとvCoreベースのプランの比較を示しています。

| 計画種類 | 利点 | 理想的な使用ケース |

|----------|------|--------------------|

| DTU      | 簡単、費用固定 | 小規模データベース群 |

| vCore    | 柔軟なコントロール | エンタープライズ |

## 8. エラスティックプールのベストプラクティス

### 8-1 定期的なリソースレビュー

定常的にリソースの使用状況を確認し、プールの構成が実際の使用パターンに一致していることを確認します。

### 8-2 スケール戦略の調整

ビジネスの成長に伴ってスケール戦略を見直し、リソースが過不足なく配分されていることを保証します。

## 9. 他のAzureサービスとの連携

### 9-1 Azure Logic Apps

自動ワークフローを構築するために、Azure Logic Appsと併用すると、データの流れを最適化することが可能です。

### 9-2 Azure Data Factory

大量データのETLパイプラインを構成する必要がある場合、Azure Data Factoryと連携することでエラスティックプールが提供するデータ管理機能を最大限に活用できます。

## 10. まとめ

エラスティックプールは、Azure SQL Databaseでのリソース管理とコスト効率を大幅に向上させる強力なツールです。リソースの共有、コストの削減、パフォーマンスの最適化が可能なため、特に複数のデータベースを扱う環境で有用です。また、他のAzureサービスとの連携でさらに便利に活用することができます。AzureポータルやCLIを用いて簡単に設定可能であるため、ぜひ試してみてください。

Azure SQL Databaseのエラスティックプールの使い方

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