# Azureのコスト最適化のためのリザーブドインスタンス活用法

## 目次

1. 1-1 リザーブドインスタンスとは

   - 1-1-1 定義と特徴

   - 1-1-2 コストに関するメリット

2. 1-2 リザーブドインスタンスの購入方法

   - 1-2-1 購入プロセス

   - 1-2-2 購入時の注意点

3. 1-3 Azureにおける具体的な活用例

   - 1-3-1 仮想マシンでの利用 

   - 1-3-2 データベースサービスでの利用

4. 1-4 コスト削減の試算

   - 1-4-1 コスト比較の数値例

   - 1-4-2 グラフおよび表による視覚的比較

5. 1-5 リザーブドインスタンスの管理と最適化

   - 1-5-1 管理ツールの紹介

   - 1-5-2 ベストプラクティス

6. 1-6 よくある質問

   - 1-6-1 柔軟性について

   - 1-6-2 リザーブがキャンセルされた場合の影響

7. 1-7 まとめ

## 1-1 リザーブドインスタンスとは

### 1-1-1 定義と特徴

リザーブドインスタンスとは、一定期間（1年または3年）にわたって特定の仮想マシン構成を予約することで、Azureから提供されるリソースの利用料金を大幅に削減できる購入オプションです。その主な特徴は以下の通りです。

- **予測可能な請求**: リザーブドインスタンスを利用することで、毎月の料金見積もりが容易になります。

- **長期的な割引**: 通常のペイ・アズ・ユー・ゴーと比べて、最長で72%の割引を受けることが可能です。

### 1-1-2 コストに関するメリット

Azureのリザーブドインスタンスを利用することで、以下の経済的メリットが得られます。

- **長期間の約束によるディスカウント**: 長期のコミットメントにより、Azureは顧客にその分の値引きを行います。

- **予想外の請求を回避**: 事前に支払いが確定していることで、予想外の支出を防ぐことができます。

## 1-2 リザーブドインスタンスの購入方法

### 1-2-1 購入プロセス

購入するには、Azureポータルにアクセスし、次の手順に従います。

1. **Marketplaceにログイン**: Azureポータルの左メニューから"Azure Marketplace"を選択。

2. **リザーブドインスタンスを検索**: "Reserved Instances"を検索ボックスに入力して選択。

3. **希望のプランを選択**: 使用するVMサイズ、リージョン、期間を選んでプランを決定。

4. **購入を完了**: 指示に従って支払い情報を入力し、購入を完了します。

### 1-2-2 購入時の注意点

- **正しいVMサイズとリージョンの選択**: 購入後の変更が難しいため、事前に十分な調査が必要です。

- **契約期間の決定**: 1年または3年の契約が用意されています。それぞれのメリットを考慮して選びましょう。

## 1-3 Azureにおける具体的な活用例

### 1-3-1 仮想マシンでの利用

一般的に、リザーブドインスタンスは仮想マシンの運用において最も有効です。長期間稼働させる予定のVMにリザーブドインスタンスを適用することで、コストを削減できます。

```bash

# Azure CLIを利用した例

az vm list --output table

```

### 1-3-2 データベースサービスでの利用

Azure SQL DatabaseやCosmos DBでもリザーブドインスタンスを使用できます。例えば、データベースの実行プランを長期的に見積もっている場合に有効です。

```sql

-- Azure SQL Databaseのリザーブドインスタンス活用例

SELECT * FROM sys.dm_exec_sessions

```

## 1-4 コスト削減の試算

### 1-4-1 コスト比較の数値例

リザーブドインスタンスの適用前後でのコストに関する具体的な比較を以下に示します。

- **通常支払い**: 月額1000ドル

- **RI適用時（1年間）**: 月額780ドル

- **RI適用時（3年間）**: 月額580ドル

### 1-4-2 グラフおよび表による視覚的比較

以下の表は、この比較を視覚化したものです。プランに基づく価格削減効果を詳しく示しています。

| プラン | 初年度コスト | 三年後の総コスト |

|-------|-------------|-----------------|

| 通常支払い  | $12,000     | $36,000         |

| 1年RIターム | $9,360      | $28,080         |

| 3年RIターム | $6,960      | $20,880         |

## 1-5 リザーブドインスタンスの管理と最適化

### 1-5-1 管理ツールの紹介

AzureはRIの管理を効率化するためのツールを提供しています。主なものにAzure Cost Management + Billingがあります。これにより、RIの効果をリアルタイムで確認可能です。

### 1-5-2 ベストプラクティス

- **定期的なレビュー**: 毎月のリソース使用状況を見直し、リザーブしたインスタンスに無駄がないかを確認します。

- **適切なアラート設定**: 使用率が低下した場合にアラートを設定して、迅速に対応できます。

## 1-6 よくある質問

### 1-6-1 柔軟性について

Q: リザーブドインスタンスを途中でキャンセルすることは可能ですか？  

A: 通常、キャンセルはできませんが、特定の条件下でのみ許可される場合があります。

### 1-6-2 リザーブがキャンセルされた場合の影響

Q: キャンセルされた場合、費用はどうなりますか？  

A: キャンセルペナルティが発生する可能性があり、購入金額の一部が返金されます。

## 1-7 まとめ

リザーブドインスタンスは、Azureの長期利用を前提としたコスト削減に非常に有効な手段です。適切な活用と効果的な管理によって、クラウドサービスのランニングコストを大幅に抑制することが可能です。具体的な活用シナリオをもとに、それぞれの組織に合ったプランを慎重に選択することで、最大限のコスト効率を実現できるでしょう。

Azureのコスト最適化のためのリザーブドインスタンス活用法

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