# ARMテンプレートでリソースのロックを設定する方法

## 目次

1. はじめに

2. ARMテンプレートとは

   - 2-1. ARMテンプレートの概要

   - 2-2. なぜARMテンプレートを使うのか

3. リソースのロックとは

   - 3-1. リソースロックの種類

   - 3-2. リソースロックの利点

   - 3-3. リソースロックの注意点

4. ARMテンプレートでリソースロックを設定する方法

   - 4-1. ARMテンプレートでのリソースロックの定義

   - 4-2. 実際のコード例

   - 4-3. 作成されたリソースに対するロックの確認

5. コードのサンプル解説

   - 5-1. テンプレートの構造

   - 5-2. ロックリソースの詳細

6. ARMテンプレートを用いたリソースロックの適用事例

   - 6-1. リソースロックが必要なシナリオ

   - 6-2. 成功事例とメリット

7. トラブルシューティング

   - 7-1. よくある問題と解決策

   - 7-2. デバッグ方法

8. まとめ

## はじめに

Azure Resource Manager（ARM）テンプレートを使用すると、Azureでのリソースの展開が自動化され、再現可能なインフラストラクチャを簡単に管理できます。その中でも、リソースのロック機能を利用することで、誤って重要なリソースを削除したり変更したりするリスクを軽減できます。本記事では、ARMテンプレートを利用してリソースロックを設定する具体的な方法を紹介します。

## 2. ARMテンプレートとは

### 2-1. ARMテンプレートの概要

ARMテンプレートは、JSON形式で記述されるファイルで、Azureのリソースを整理して宣言的に記述するためのものです。特に大規模な展開やリソース管理において、その自動化と一貫性の高さから多くの場面で活用されています。

### 2-2. なぜARMテンプレートを使うのか

自動化のメリットにより、手動の設定ミスを減らすことができ、一貫性のあるリソース管理を実現します。インフラの状態をコード化することで、バージョン管理やチームでの共有が容易になります。

## 3. リソースのロックとは

### 3-1. リソースロックの種類

Azureのリソースロックには主に2種類あります：

- **ReadOnly**: リソースは閲覧のみ可能で、変更はできません。

- **Delete**: リソースの削除を防ぐためのロックです。

### 3-2. リソースロックの利点

リソースロックは、誤削除や不適切な変更から重要なリソースを保護します。この機能を利用することで、運用中のシステムが不測の障害を起こすリスクを低減できます。

### 3-3. リソースロックの注意点

一度ロックされたリソースは、適切な権限を持つユーザーであっても簡単には変更できないため、ロック解除と変更の手続きには注意が必要です。

## 4. ARMテンプレートでリソースロックを設定する方法

### 4-1. ARMテンプレートでのリソースロックの定義

ARMテンプレート内でリソースロックを設定するには、resourcesセクションにlockリソースタイプを追加します。

### 4-2. 実際のコード例

以下は、ARMテンプレートでリソースロックを追加する場合の例です。

```json

{

  "$schema": "https://schema.management.azure.com/schemas/2019-04-01/deploymentTemplate.json#",

  "contentVersion": "1.0.0.0",

  "resources": [

    {

      "type": "Microsoft.Storage/storageAccounts",

      "apiVersion": "2021-01-01",

      "name": "mystorageaccount",

      "location": "[resourceGroup().location]",

      "sku": {

        "name": "Standard_LRS"

      },

      "kind": "StorageV2",

      "properties": {}

    },

    {

      "type": "Microsoft.Authorization/locks",

      "apiVersion": "2016-09-01",

      "name": "[concat('myResourceGroup/', 'myLock')]",

      "properties": {

        "level": "ReadOnly",

        "notes": "Read-only lock on storage account."

      }

    }

  ]

}

```

### 4-3. 作成されたリソースに対するロックの確認

AzureポータルまたはAzure CLIを使用して、リソースに対するロックが適用されていることを確認します。

## 5. コードのサンプル解説

### 5-1. テンプレートの構造

テンプレートは、プロビジョニングするストレージアカウントと、それに関連付けるリソースロックを宣言しています。

### 5-2. ロックリソースの詳細

リソースロックは、Microsoft.Authorization/locksというリソースタイプとして定義され、そのプロパティでレベルと注釈（notes）を設定します。

## 6. ARMテンプレートを用いたリソースロックの適用事例

### 6-1. リソースロックが必要なシナリオ

例えば、企業の生産環境における重要なデータベースサーバーなど、誤って削除や変更が行われると大きな影響を与えるリソースには必須です。

### 6-2. 成功事例とメリット

ある企業では、リソースロックを導入することで過去の一連の誤操作による障害を80%削減し、運用効率を改善しました。

## 7. トラブルシューティング

### 7-1. よくある問題と解決策

リソースロックが想定通りに設定されない場合は、テンプレートの構文や権限を再確認してください。また、適用後にリソースの変更ができない場合、適切な権限を持つ管理者によるロック解除手順を踏んでください。

### 7-2. デバッグ方法

Azureのリソースグループ内でリソースロックの存在を確認し、ロックの設定内容がMicrosoft.Authorization/locksで宣言された内容と一致しているか確認します。

## まとめ

ARMテンプレートを使用したリソースロックの設定は、重要なリソースを誤操作から守るための強力なツールです。リソースロックを適切に活用することで、安定した運用とインフラストラクチャの一貫性を実現できます。ぜひ、具体的なシナリオに合わせて活用してみてください。

ARMテンプレートでリソースのロックを設定する方法

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