# V$ACTIVE_SESSION_HISTORYを使ってリアルタイムSQLを追跡

## 1-1. 目次
1-2. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYとは
1-3. リアルタイムSQL追跡の重要性
1-4. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYの使用方法
1-5. 実践例：パフォーマンス問題のトラブルシューティング
1-6. 最適なクエリの構築
1-7. まとめ

## 1-2. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYとは

V$ACTIVE_SESSION_HISTORY (ASH) は、Oracleデータベースにおけるセッションのアクティビティに関する情報をキャプチャするためのビューです。このビューは、特にデータベースのリアルタイム監視とトラブルシューティングに役立ちます。ASHは、毎秒アクティブなセッションのスナップショットを収集し、これらをV$ sessionに基づく履歴データとして保持します。そのデータは、パフォーマンスのボトルネックを特定し、最適化のための鍵となります。

## 1-3. リアルタイムSQL追跡の重要性

リアルタイムでのSQL追跡は、データベース管理者(DBA)や開発者がパフォーマンス問題を迅速に特定し、修正するために不可欠です。以下のポイントでその重要性が際立ちます：

- **迅速な問題の特定**: パフォーマンスが低下した原因となるSQLクエリを特定できる。
- **効率的なリソース管理**: リソースの消費が激しいクエリを監視し、最適化方向を提案する。
- **ユーザー体験の向上**: データベース応答時間を短縮し、ユーザーにとっての満足度を向上。

## 1-4. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYの使用方法

V$ACTIVE_SESSION_HISTORYを使用することで、現在および過去の実行中のSQLセッションを監視できます。以下のクエリは、特定のセッションがアクティブであった回数を示し、そのセッションが最もアクティブだった時間帯を特定します。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 1-5. 実践例：パフォーマンス問題のトラブルシューティング

例えば、ユーザーから特定の時間帯にデータベースの応答時間が遅延するとの報告があったとします。以下の手順で問題を特定できます：

1. **リアルタイム分析**: ASHビューを使用し、その時間帯にアクティブだったセッションを集計。
2. **イベント識別**: 問題の発生時にどのSQLIDが影響を及ぼしていたか確認。
3. **問題解決**: 特定したSQLのチューニング、もしくはインデックス付け、リソースの再分配。

以下のクエリは特定のイベントに発生したセッションを集計して確認する例です。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 1-6. 最適なクエリの構築

ASHデータを活用して最適なクエリを構築することが、リアルタイムの問題解決のカギです。そのためには、頻繁に使用されるクエリのパターンと、リソース消費が激しいクエリを明確に理解する必要があります。

- **インデックスの確認**: 最適化により、同じSQLでも実行パフォーマンスが向上することが多いです。
- **クエリ再構築**: ジョインやサブクエリ構造を見直すことにより、パフォーマンスが劇的に改善されることがあります。
- **ヒントの活用**: OracleのSQLヒントを活用することで、効率的にインデックスや実行計画を制御できます。

## 1-7. まとめ

V$ACTIVE_SESSION_HISTORY (ASH) は、Oracleデータベースにおけるパフォーマンストラブルシューティングの強力なツールです。リアルタイムと履歴データの両方を監視し、データベースとアプリケーションの最適な動作を維持するために重要な役割を担います。潜在的な問題を迅速に特定し、適切な対策を講じるためのスキルを磨いておくことが求められます。日々の運用の中にASHの利用を組み込むことで、健全なデータベース環境の維持と性能向上が可能となります。 [cv:issue_marketplace_engineer]

# V$ACTIVE_SESSION_HISTORYを使ってリアルタイムSQLを追跡

## 1-1. 目次
1-2. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYとは
1-3. リアルタイムSQL追跡の重要性
1-4. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYの使用方法
1-5. 実践例：パフォーマンス問題のトラブルシューティング
1-6. 最適なクエリの構築
1-7. まとめ

## 1-2. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYとは

V$ACTIVE_SESSION_HISTORY (ASH) は、Oracleデータベースにおけるセッションのアクティビティに関する情報をキャプチャするためのビューです。このビューは、特にデータベースのリアルタイム監視とトラブルシューティングに役立ちます。ASHは、毎秒アクティブなセッションのスナップショットを収集し、これらをV$ sessionに基づく履歴データとして保持します。そのデータは、パフォーマンスのボトルネックを特定し、最適化のための鍵となります。

## 1-3. リアルタイムSQL追跡の重要性

リアルタイムでのSQL追跡は、データベース管理者(DBA)や開発者がパフォーマンス問題を迅速に特定し、修正するために不可欠です。以下のポイントでその重要性が際立ちます：

- **迅速な問題の特定**: パフォーマンスが低下した原因となるSQLクエリを特定できる。
- **効率的なリソース管理**: リソースの消費が激しいクエリを監視し、最適化方向を提案する。
- **ユーザー体験の向上**: データベース応答時間を短縮し、ユーザーにとっての満足度を向上。

## 1-4. V$ACTIVE_SESSION_HISTORYの使用方法

V$ACTIVE_SESSION_HISTORYを使用することで、現在および過去の実行中のSQLセッションを監視できます。以下のクエリは、特定のセッションがアクティブであった回数を示し、そのセッションが最もアクティブだった時間帯を特定します。

```sql
SELECT /*+ leading(act) */
    act.sample_time,
    act.sql_id,
    act.session_id,
    act.event,
    COUNT(*) AS session_activity
FROM
    v$active_session_history act
WHERE
    act.sample_time > SYSDATE - 1/24  -- 過去1時間
GROUP BY
    act.sample_time,
    act.sql_id,
    act.session_id,
    act.event
ORDER BY
    session_activity DESC;
```

## 1-5. 実践例：パフォーマンス問題のトラブルシューティング

例えば、ユーザーから特定の時間帯にデータベースの応答時間が遅延するとの報告があったとします。以下の手順で問題を特定できます：

1. **リアルタイム分析**: ASHビューを使用し、その時間帯にアクティブだったセッションを集計。
2. **イベント識別**: 問題の発生時にどのSQLIDが影響を及ぼしていたか確認。
3. **問題解決**: 特定したSQLのチューニング、もしくはインデックス付け、リソースの再分配。

以下のクエリは特定のイベントに発生したセッションを集計して確認する例です。

```sql
SELECT 
    act.event,
    COUNT(*) AS event_count
FROM 
    v$active_session_history act
WHERE 
    act.sample_time BETWEEN TO_DATE('2025-02-26 12:00:00', 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS')
                        AND TO_DATE('2025-02-26 14:00:00', 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS')
GROUP BY 
    act.event
ORDER BY 
    event_count DESC;
```

## 1-6. 最適なクエリの構築

ASHデータを活用して最適なクエリを構築することが、リアルタイムの問題解決のカギです。そのためには、頻繁に使用されるクエリのパターンと、リソース消費が激しいクエリを明確に理解する必要があります。

- **インデックスの確認**: 最適化により、同じSQLでも実行パフォーマンスが向上することが多いです。
- **クエリ再構築**: ジョインやサブクエリ構造を見直すことにより、パフォーマンスが劇的に改善されることがあります。
- **ヒントの活用**: OracleのSQLヒントを活用することで、効率的にインデックスや実行計画を制御できます。

## 1-7. まとめ

V$ACTIVE_SESSION_HISTORY (ASH) は、Oracleデータベースにおけるパフォーマンストラブルシューティングの強力なツールです。リアルタイムと履歴データの両方を監視し、データベースとアプリケーションの最適な動作を維持するために重要な役割を担います。潜在的な問題を迅速に特定し、適切な対策を講じるためのスキルを磨いておくことが求められます。日々の運用の中にASHの利用を組み込むことで、健全なデータベース環境の維持と性能向上が可能となります。 

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