# Unity Profilerを使用したCPU負荷の測定

## 目次

1. はじめに

2. Unity Profilerの概要

3. CPU Profilerの使い方

   1. Profilerウィンドウの開き方

   2. CPU Profilerの選択

   3. 実行中のプロファイリング

4. CPU負荷の測定と分析

   1. フレームの選択

   2. サンプルデータの理解

   3. ボトルネックの特定

5. 最適化の戦略

   1. 無駄な処理の削減

   2. スクリプトの最適化

   3. グラフィックスの最適化

6. 実践的なヒント

7. まとめ

## 1. はじめに

Unityのゲーム開発において、CPU負荷を正確に測定し、問題を識別することはパフォーマンス改善の鍵です。Unity Profilerは、CPU負荷の詳細なデータを収集するための不可欠なツールです。本稿では、Unity ProfilerによるCPU負荷の測定方法と、得たデータを基にした最適化の方法について詳述します。

## 2. Unity Profilerの概要

Unity Profilerは、ゲーム実行中のさまざまなパフォーマンスデータをリアルタイムで取得できるツールです。CPU、GPU、メモリ使用量、オーディオ、ネットワークなど、幅広い情報を収集し、視覚化します。これにより、開発者はアプリケーションのどの部分がボトルネックになっているかを特定することができます。

## 3. CPU Profilerの使い方

### 3-1. Profilerウィンドウの開き方

1. Unityエディター上部のメニューから「Window」>「Analysis」>「Profiler」を選択します。

2. Profilerウィンドウが開き、さまざまなパフォーマンスデータを見られます。

### 3-2. CPU Profilerの選択

1. Profilerウィンドウ内の「CPU」をクリックして、CPU Profilerをアクティブにします。

2. プルダウンメニューで「Hierarchy」または「Timeline」表示を選択できます。Hierarchyはプロシージャの呼び出し階層を、Timelineはフレームごとの経過時間を示します。

### 3-3. 実行中のプロファイリング

1. ゲームを「Play」モードで実行します。

2. Profilerはゲームの実行と同時にデータを記録し始めます。

3. 気になる箇所があれば再生を一時停止し、詳細をチェックします。

## 4. CPU負荷の測定と分析

### 4-1. フレームの選択

1. プロファイリング中に高負荷が観測されたフレームに移動します。

2. 該当フレームを選択し、その詳細を探ります。

### 4-2. サンプルデータの理解

各フレームのサンプルデータには、CPU時間がタスクごとにどのように分配されているかが示されます。代表的な指標として、Total TimeとSelf Timeがあります。

- **Total Time**: 関数とその子関数の総処理時間。

- **Self Time**: 関数自体に費やした時間。

### 4-3. ボトルネックの特定

1. Hierarchyビューで総CPU負荷の高い項目を特定します。

2. Timelineビューでは、長時間の処理を特定し、タイミングの問題や同期の問題を分析します。

## 5. 最適化の戦略

### 5-1. 無駄な処理の削減

コード中の無駄なループや条件分岐を削除し、処理の効率化を図ります。可能であれば、計算をキャッシュすることで計算量を削減します。

### 5-2. スクリプトの最適化

C#スクリプトの中で、更新頻度の高い関数（例: `Update`や`FixedUpdate`）では、処理の軽量化を心掛けます。例えば、重い計算を必要に応じて別のスレッドにオフロードします。

### 5-3. グラフィックスの最適化

- 描画距離を短縮し、レンダリングするオブジェクト数を減少させます。

- ライトやシャドウの設定を見直し、リアルタイムライトの使用を最小限に抑えます。

## 6. 実践的なヒント

- プロファイリングは、ビルド後のアプリケーションで行うことで、エディタとの差異を考慮した実際の負荷を確認できます。

- ネットワークやメモリの負荷も併せて確認し、全体的なパフォーマンス向上を目指します。

## 7. まとめ

Unity Profilerは、ゲーム開発におけるパフォーマンス改善の強力なツールです。特にCPU Profilerを活用することで処理のボトルネックを特定し、効率的な最適化を行うことができます。適切な分析とチューニングを施すことで、より優れたゲーム体験を提供できるでしょう。

Unity Profilerを使用したCPU負荷の測定

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