# Azure Custom Visionでモデルを継続学習させる方法

## 目次

1. 1-1 はじめに

2. 1-2 Azure Custom Visionとは？

3. 1-3 継続学習の重要性

4. 1-4 Azure Custom Visionのセットアップ

5. 1-5 データ収集とラベリング

6. 1-6 継続学習のプロセス

7. 1-7 モデルの評価と改善

8. 1-8 デプロイと運用

9. 1-9 活用事例

10. 1-10 注意点とベストプラクティス

11. 1-11 まとめ

## 1-1 はじめに

Azure Custom Visionは、コンピュータビジョンモデルを簡単にトレーニングし、カスタマイズ可能なAPIを通じて利用できるサービスです。機械学習の専門知識がなくても画像認識のモデルを構築できるため、さまざまな分野で活用されています。本記事では、Azure Custom Visionを用いてモデルを継続して学習させる方法を具体的に解説します。

## 1-2 Azure Custom Visionとは？

Azure Custom VisionはMicrosoft Azureが提供するサービスの一つで、画像分類や物体検出のモデルを短時間で作成できるプラットフォームです。以下の特徴があります：

- ユーザーフレンドリーなインターフェース

- 高精度な分類と物体検出

- カスタマイズ可能なモデルエクスポート機能

## 1-3 継続学習の重要性

モデルは利用するデータが変化することによって精度が低下するため、継続的な学習が必要です。継続学習により以下の利点があります：

- モデルの精度向上

- 変化するデータへの適応

- 新しいカテゴリの追加や削除

- 機能の拡張による精度の向上

## 1-4 Azure Custom Visionのセットアップ

### 1-4-1 アカウント作成とプロジェクトセットアップ

Azureポータルにアクセスし、Custom Visionのサービスを追加します。次に、新しいプロジェクトを作成し、分類または検出のタスクを選択します。

### 1-4-2 環境設定

以下の設定を行います：

- モデルのタイプ（分類/検出）

- ターゲット端末（Azure Cloud, Edge devices）

- トレーニングリソース（F0無料、S0有料）

## 1-5 データ収集とラベリング

### 1-5-1 データ収集

高精度のモデルを得るためには多様性のあるデータが必要です。以下を考慮し、データを集めます：

- 十分なサンプル数

- ノイズの少ない画像

- ターゲット環境に沿ったデータ

### 1-5-2 ラベリング

各画像に対して正確なラベルを付けます。Azure Custom Visionでは、インターフェース上で簡単にラベリングが可能です。

## 1-6 継続学習のプロセス

### 1-6-1 初期モデルのトレーニング

初めに集めたデータでモデルをトレーニングします。「トレーニング」ボタンをクリックし、指定したストレージリソースを使ってモデルを生成します。

### 1-6-2 新しいデータの追加

新しいデータが収集されたら、既存のプロジェクトに画像を追加します。効率的なデータ管理が重要です。

### 1-6-3 再トレーニング

追加したデータを用いて再度モデルをトレーニングします。この際、既存のモデルをベースに追加の学習を行い、モデルの精度を向上させます。

## 1-7 モデルの評価と改善

### 1-7-1 モデルの評価

トレーニング後、モデルの評価を行い、Precision、Recall、mAPなどの指標を確認します。これらの指標はModel Performance→Precision/Recall Curveで確認可能です。

### 1-7-2 改善策の検討

- データが偏っていないか確認

- 必要に応じてデータ拡張

- ラベルの精度を保証する

## 1-8 デプロイと運用

### 1-8-1 エクスポート

Custom Visionでは、生成したモデルをさまざまなフォーマット（ONNX、TensorFlow、Core MLなど）でエクスポートし、エッジデバイスやクラウドで利用可能です。

### 1-8-2 APIを利用

実運用環境においては、サービスエンドポイントを利用してAPIを通じて外部からモデルにアクセスします。APIキーの管理も重要です。

## 1-9 活用事例

- 製造業における不良品検出

- 小売業での在庫管理

- 医療画像分析での診断支援

## 1-10 注意点とベストプラクティス

- 定期的なモデル更新

- データプライバシーの遵守

- モデルバージョニングの実施

## 1-11 まとめ

Azure Custom Visionは柔軟で強力なツールであり、継続的なモデル学習プロセスを通じて精度の高い認識結果を提供します。適切なデータ管理とプロセスの最適化により、ビジネスニーズに合わせてモデルを進化させることができます。運用においては、APIの利用とモデルの更新が重要な要素となります。

Azure Custom Visionでモデルを継続学習させる方法

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