# GCP Load Balancerでの静的IPアドレスの割り当て手順と注意点

## 目次

1. はじめに

2. 静的IPアドレスとは

3. GCP Load Balancerとは

4. 静的IPアドレスの割り当て手順

   1. 事前準備

   2. 静的IPアドレスの予約

   3. Load Balancerの設定

   4. レコードの更新

5. 静的IPアドレス割り当て時の注意点

   1. コストに関する注意

   2. 削除時の注意

   3. 他サービスとの連携

6. まとめ

## 1. はじめに

クラウドインフラの運用において、安定したIPアドレスの提供は、そのままサービスの安定性につながります。本記事では、Google Cloud Platform(GCP)におけるLoad Balancerを利用した静的IPアドレスの割り当て手順と、注意すべきポイントについて、具体的に解説します。

## 2. 静的IPアドレスとは

静的IPアドレスとは、設定後に変化しない一定のIPアドレスのことです。通常の動的IPアドレスは、サーバーが再起動するたびに変更される可能性がありますが、静的IPアドレスは固定されており、DNS設定やサービス連携において安定した参照先として利用されます。

## 3. GCP Load Balancerとは

GCPのLoad Balancerは、複数のバックエンドサーバーへのトラフィックを効率的に分散し、アプリケーションの可用性と応答性を向上させるサービスです。ロードバランシングにより、ユーザーが自分のIPアドレスの経路を最適化し、ネットワークパフォーマンスの向上につながります。

## 4. 静的IPアドレスの割り当て手順

### 4-1. 事前準備

- **GCPプロジェクトの作成**: GCPコンソールにアクセスし、プロジェクトを作成。

- **課金の有効化**: 静的IPアドレスは無料ではないため、GCPの課金を有効化する必要があります。

### 4-2. 静的IPアドレスの予約

1. **GCPコンソールにログイン**: 

   - `Networking`メニューから`External IP addresses`を選択。

2. **新しい静的IPアドレスを予約**:

   - 「予約」ボタンをクリック。

   - 名前を入力し、「リージョン」で使用するリージョンを選択。

   - 「目的」で「グローバル」または「リージョナル」を選択（Load Balancerの設定による）。

### 4-3. Load Balancerの設定

1. **Load Balancerを作成**:

   - `Load balancing`メニューから「Create Load Balancer」を選択。

   - HTTP(S) Load BalancerまたはTCP/UDP Load Balancerを選択。

2. **バックエンドとフロントエンドの設定**:

   - バックエンドサービスを作成し、ターゲットサーバーを選択。

   - フロントエンド設定で、先に予約した静的IPを指定。

### 4-4. レコードの更新

- **DNSの更新**:

  - ドメインのDNS設定で、対応するAレコードを割り当てた静的IPアドレスに更新します。

## 5. 静的IPアドレス割り当て時の注意点

### 5-1. コストに関する注意

- 静的IPアドレスは確保することでコストが発生します。未使用の場合でも課金されることがあるので、不要な静的IPは速やかに解放することが重要です。

### 5-2. 削除時の注意

- 削除するには、まず当該IPを利用しているリソースからロールバックし、利用がないことを確認します。

### 5-3. 他サービスとの連携

- 他のGCPサービスと静的IPアドレスを連携する際は、サービスのデフォルトリージョン設定に注意してください。異なるリージョンでの利用はパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

## 6. まとめ

GCP上での静的IPアドレスの設定とLoad Balancerの活用は、信頼性の高いアプリケーション運用を支える基本的な構成要素です。正しい設定と注意点を理解することで、サービスの可用性を高めることができます。静的IPはサービスの玄関口です。設定の際は、コストや削除時の手続き、他サービスとの連携などに十分注意しながら運用しましょう。

GCP Load Balancerでの静的IPアドレスの割り当て手順と注意点

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