# 目次

1. はじめに

2. GCP BigQueryとは

3. 「Cannot access field from null value」エラーの原因

   1-1. NULL値の特性

   1-2. フィールドへのアクセス方法

4. エラーの再現方法

5. 解決策

   1-1. IFNULL関数の使用

   1-2. SAFEアクセス演算子の活用

   1-3. COALESCE関数の適用

6. ベストプラクティス

7. まとめ

## 1. はじめに

GCP（Google Cloud Platform）におけるBigQueryは、サーバーレスで費用対効果の高いエンタープライズデータウェアハウスとして広く利用されています。BigQueryを使用する中で、データ処理の際にエラーが発生することがあります。その中でも、特に「Cannot access field from null value」というエラーは、データ型やNULL値の特性に詳しくないと見過ごされがちな問題です。本記事では、このエラーの原因と解決策について、具体的に説明します。

## 2. GCP BigQueryとは

Google BigQueryは、Googleの非常にスケーラブルで高速なデータウェアハウジングサービスです。以下のような特徴があります。

- **スケーラビリティ**: ペタバイト級のデータを数秒で処理

- **コスト効率**: 使用した分だけの課金モデル

- **簡便性**: SQLを使用したクエリ

- **統合性**: 他のGCPサービスとのシームレスな連携

## 3. 「Cannot access field from null value」エラーの原因

### 3-1. NULL値の特性

「Cannot access field from null value」エラーの原因の一つに、NULL値の特性があります。データベースの世界におけるNULLは、不可知の値または未定義の値として扱われます。NULLは「データが存在しない」こと自体を表し、SQLの文脈においては何らかの処理対象外と見なされます。

### 3-2. フィールドへのアクセス方法

フィールドにアクセスしようとした際に、対象フィールドがNULLの場合、通常のアクセス方法ではエラーが発生します。例えば、JSON型やSTRUCT型のデータにおいて、存在しないフィールドにアクセスしようとする場合がこれに該当します。

## 4. エラーの再現方法

BigQueryにおいて、このエラーを再現するには、下記のSQLを使用すると良いでしょう。

![img](/mosaic-code.jpg)

このSQLクエリでは、`NULL`からフィールドを抽出しようとしています。結果として、「Cannot access field from null value」エラーが発生します。

## 5. 解決策

BigQueryでこのエラーを解決するには、以下のような方法があります。

### 5-1. IFNULL関数の使用

IFNULL関数を使用して、NULL値をデフォルト値に置き換えることが効果的です。以下のSQLクエリがその例です。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 5-2. SAFEアクセス演算子の活用

SAFEアクセス演算子（`SAFE.`）を用いることで、エラーを回避しNULLを返す操作も非常に有効です。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 5-3. COALESCE関数の適用

COALESCE関数は、NULLの最初でない引数を返すために使用されます。この関数を使用することで、多くの場合NULLエラーを避けることが可能です。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 6. ベストプラクティス

通常の開発プロセスでは、NULL値を積極的に取り扱い、データスキーマ設計の段階からNULL値の発生を極力抑制すべきです。また、データクレンジングやフィルタリングにおいてNULL値を適切に処理することで、安定したデータ分析やレポート作成を行うことができます。

- **データスキーマの設計**: NULL値の発生を最小限に抑えるスキーマ設計

- **クレンジング**: データインジェスト前のNULL値のクレンジング

- **現場レベルでのデータ監査**: 非NULLを前提としたバリデーション

## 7. まとめ

「Cannot access field from null value」エラーはデータ型やNULL値の取り扱いに起因するものであり、適切な処理と関数を用いることで解決可能です。本記事では、BigQuery特有のエラーを中心に説明しましたが、データベース操作においては常にNULL値に対する考慮を怠らないことが重要です。データ整合性を保ち、より効率的なクエリアプローチを心掛けましょう。

# 目次

1. はじめに

2. GCP BigQueryとは

3. 「Cannot access field from null value」エラーの原因

   1-1. NULL値の特性

   1-2. フィールドへのアクセス方法

4. エラーの再現方法

5. 解決策

   1-1. IFNULL関数の使用

   1-2. SAFEアクセス演算子の活用

   1-3. COALESCE関数の適用

6. ベストプラクティス

7. まとめ

## 1. はじめに

GCP（Google Cloud Platform）におけるBigQueryは、サーバーレスで費用対効果の高いエンタープライズデータウェアハウスとして広く利用されています。BigQueryを使用する中で、データ処理の際にエラーが発生することがあります。その中でも、特に「Cannot access field from null value」というエラーは、データ型やNULL値の特性に詳しくないと見過ごされがちな問題です。本記事では、このエラーの原因と解決策について、具体的に説明します。

## 2. GCP BigQueryとは

Google BigQueryは、Googleの非常にスケーラブルで高速なデータウェアハウジングサービスです。以下のような特徴があります。

- **スケーラビリティ**: ペタバイト級のデータを数秒で処理

- **コスト効率**: 使用した分だけの課金モデル

- **簡便性**: SQLを使用したクエリ

- **統合性**: 他のGCPサービスとのシームレスな連携

## 3. 「Cannot access field from null value」エラーの原因

### 3-1. NULL値の特性

「Cannot access field from null value」エラーの原因の一つに、NULL値の特性があります。データベースの世界におけるNULLは、不可知の値または未定義の値として扱われます。NULLは「データが存在しない」こと自体を表し、SQLの文脈においては何らかの処理対象外と見なされます。

### 3-2. フィールドへのアクセス方法

フィールドにアクセスしようとした際に、対象フィールドがNULLの場合、通常のアクセス方法ではエラーが発生します。例えば、JSON型やSTRUCT型のデータにおいて、存在しないフィールドにアクセスしようとする場合がこれに該当します。

## 4. エラーの再現方法

BigQueryにおいて、このエラーを再現するには、下記のSQLを使用すると良いでしょう。

```sql

SELECT

  JSON_EXTRACT_SCALAR(NULL, '$.field') AS null_field

```

このSQLクエリでは、`NULL`からフィールドを抽出しようとしています。結果として、「Cannot access field from null value」エラーが発生します。

## 5. 解決策

BigQueryでこのエラーを解決するには、以下のような方法があります。

### 5-1. IFNULL関数の使用

IFNULL関数を使用して、NULL値をデフォルト値に置き換えることが効果的です。以下のSQLクエリがその例です。

```sql

SELECT

  IFNULL(JSON_EXTRACT_SCALAR(json_field, '$.field'), 'default_value') AS safe_field

FROM

  `your_dataset.your_table`

```

### 5-2. SAFEアクセス演算子の活用

SAFEアクセス演算子（`SAFE.`）を用いることで、エラーを回避しNULLを返す操作も非常に有効です。

```sql

SELECT

  SAFE.JSON_EXTRACT_SCALAR(NULL, '$.field') AS safe_null_field

```

### 5-3. COALESCE関数の適用

COALESCE関数は、NULLの最初でない引数を返すために使用されます。この関数を使用することで、多くの場合NULLエラーを避けることが可能です。

```sql

SELECT

  COALESCE(NULL, 'fallback_value') AS coalesce_value

```

## 6. ベストプラクティス

通常の開発プロセスでは、NULL値を積極的に取り扱い、データスキーマ設計の段階からNULL値の発生を極力抑制すべきです。また、データクレンジングやフィルタリングにおいてNULL値を適切に処理することで、安定したデータ分析やレポート作成を行うことができます。

- **データスキーマの設計**: NULL値の発生を最小限に抑えるスキーマ設計

- **クレンジング**: データインジェスト前のNULL値のクレンジング

- **現場レベルでのデータ監査**: 非NULLを前提としたバリデーション

## 7. まとめ

「Cannot access field from null value」エラーはデータ型やNULL値の取り扱いに起因するものであり、適切な処理と関数を用いることで解決可能です。本記事では、BigQuery特有のエラーを中心に説明しましたが、データベース操作においては常にNULL値に対する考慮を怠らないことが重要です。データ整合性を保ち、より効率的なクエリアプローチを心掛けましょう。

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